妖!萌慎艶戯塾 第45話 「承諾」 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

**帰り道**

「…よく、あの場面で『受けて立つ!』とか『首を洗って待ってろ!』とか啖呵を切りませんでしたね。
樹里亜さんの成長ぶりに感嘆致しました…。」

「馬鹿にするな!あのちび竜をブン殴ってやりたかったけど、私達の使命はキカクショを手渡すまでだ!
事の判断は塾長がすることだ。」

…恥ずかしいけどかごめの言う通りだ。
私は昔の私じゃない。
かごめ、ミラ、マツリ教官達や真理亜塾長のおかげで成長出来た…。

「摩亜耶は婚約者に一目でも会えるかも、と期待してここまで来たのに残念だったな。」

「ち、違います!私も湖々(ここ)先輩も、五人全員で文化祭実行委員会です!
樹里亜さんの暴走を止めるのも私の私の立派な役目ですからね!」

****
「お帰りなさい。
無事に帰ってきて安心したわ。
貴女達がそのまま捕らえられて身代金を請求されたり、売り飛ばされなくて良かったわ!」

「サラッと怖いこと言うなー!
そんな危ない任務だったなら、塾長が自分で言ってくださいよー!」

「だから貴女達に行かせたのよ。」

うん…これも真理亜塾長なりの愛情表現だと思いたいです…。
でも、私達が相手側の二つの条件を伝えた途端に…。

「四選六道八連制覇(しせんろくどうぱーれんせいは)にうず女を参加させろですって!?
くっ…バハムートの考えそうなことね…。
すへ子教頭、至急全教官を集めて!」

「真理亜塾長、その何とか八連制覇とは?」

「それは私から…。」

と、説明したのは、真理亜塾長とともに萌慎艶戯塾200年の歴史を支えたすへ子教頭だった。

「羅漢とは悟りを開いた僧の意。
屈強な身心を鍛えることで人間界に馴染むことを教育方針としてる黄昏羅漢塾の三年に一度の大イベントが四選六道八連制覇です。
双方から選出された八人vs八人の団体戦ですが、肝は二人一組ずつ四回戦での勝利数を競うのです。」

「なるほど、だから『四選』で『八連制覇』か。間の『六道』とは?」

「はい、黄昏羅漢塾は悟りを開く為の『道』を極める者の集まり。
即ち、

柔道
剣道
弓道
合気道
相撲道
空手道

の六道からランダムに四つが選ばれ、それを見越して誰と誰が組むかも勝利の鍵となるのです。」

「いわゆるタッグマッチで柔道や空手って…微妙に人間社会を誤解しまっくってるな…。」

「でも、この条件は八連制覇を承諾することで、『道』までは決められてないわ!」
倫恵教官!