ところ変われば~日本の三人とデンマークの三人 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

はい、今日もデンマークの歴史教科書からです。

「啓蒙思想家」と言えば、17世紀後半から18世紀にかけて、絶対王政の君主に対して、市民が統治にどのように関わるべきか?について述べた哲学者達です。
世界史の中で数少ない哲学者に触れる授業ですね(笑)。
私は倫理すら選択したことが無かったので、啓蒙思想家の授業は楽しかったと記憶しています。

で、日本の教科書には必ず三人セットで出てくる
ロック
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ルソー
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モンテスキュー
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ですよね?

しかし、デンマークの教科書は違います。
何と、ロック、モンテスキュー
は同じで、彼↓
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「ヴォルテール」

なのです!!

めちゃくちゃ驚きました!

私が所有している薄い「哲学ガイド」の本にも載ってませんでした。

今さっき、慌てて私のバイブル「ソフィーの世界」の「啓蒙主義」の項を読み返しましたが、そこにはヴォルテールの名前はありました(笑)。
でも、全然憶えてません。だって彼固有の哲学にはソフィーの世界では記述がなく、イギリスのロックの影響を受けたフランスの哲学者三人として、ルソー、モンテスキューと併記されてるだけでした。

日本がルソーを用いて、ヴォルテールを記載しなかったのは
ルソーを翻訳した「社会民約論」の中江兆民
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への日本人としての贔屓かな?とか思いました(笑)。

で、肝心のヴォルテールの哲学が、何とも王室を維持しながらも格差の無い社会を実現したデンマークらしいのです。(キルケゴールが生きた19世紀後半にデンマークでは学校給食が実施されてた!)
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誰もが自分の見解について表現する権利を持たねばならない、(ある議論の中で、)私はこれについて貴殿の意見を軽蔑する。しかし、それを表現する貴殿の権利を命に替えて守るつもりだ。byヴォルテール。

彼の哲学「寛容」は信教、表現、結社、集会の自由を定義しました。

各国の啓蒙思想家の捉え方は次回に。