(出エジプト記5章)
「愚かな男よ。
このファラオが首を縦にふると思っているのか!」
「ラムセスよ。
従わなければ、エジプト中に災難が起ころう。」
重大な使命を背負い、再びエジプトの地に向かったモーセ。
しかし、かつての弟ラムセスの態度は冷たかった。
話が通じないと悟ったモーセは、ヤハウェから授かった魔法の杖で10の災いを起こす。
1 カエル
2 アブ
3 ブヨ
4 イナゴ
の大量発生。
5 血の色に変わる海
6 疫病
7 腫れ物
8 雹
9 3日続く暗闇
10 一晩のうちに初子の早世
しかし、国中に災いが起きてもユダヤ人はだけは無事です。
モーセの兄アロンが国中のユダヤ人に伝えていました。
「ユダヤ人は扉に子羊の血を塗れ。
すれば災いは免れる。」
エジプト中のユダヤ人はアロンの言葉とおりに実行します。
「何故、エジプト人だけが狙われる!
何故、ユダヤ人は襲われない?」
さすがのラムセス王も驚愕します。
そして遂に…。
「ファラオ、エジプト中の嫡男が次々と逝去していきます。
貴方様の王子も…。」
「我が息子よ!何故お前が私より先に!昔、先代がユダヤ人男子を虐殺した罰か…?」
悲嘆に暮れるラムセス。
大切な長男を失ったショックは深く、部下にモーセを宮殿に呼び寄せるよう命じました。
「ファラオよ、ついに音を上げたか。」
「ユダヤ人は解放じゃ!
お願いだからもう、エジプトから出ていってくれ!」
モーセはエジプト中のユダヤ人を率いました。
しかし、ヤハウェからの使命はこれで終りではありません。
カナンの地に帰り着くまでが使命なのです。
「続け!アブラハムの子孫たちよ。
約束の地カナンへ出発だ。」
「本当に厄災は鎮まった。
だが、ただで逃がすものか。
直ちに軍を出せ!
ユダヤ人を追うのだ。」
「道は長く険しい。
しかし、我々にはヤハウェがついている!」
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はい、とりあえず十戒編は次で終りです。
勿論、あのシーンでクライマックスです。
で、10の災いですが、海が血の色には赤潮かな?
暗闇は皆既日食?
「扉に子羊の血を塗る」は、病死した子羊の血肉を利用した免疫療法の可能性もありますね。
なお、ユダヤ教徒はウロコの無い魚介類を食べません。
エビ、タコ、イカ、貝は駄目です。
これは海が赤くなった時に、普通の魚以上に食中毒になりやすかったからかな?
そして鯨も駄目です。捕鯨反対の原因?