(出エジプト記23章23節)
エジプトから逃亡したモーセは、遊牧民ミディアン人のもとに身を隠す。
大らかなミディアンの風土に癒され、モーセは族長ツィポラとの間に二人の息子をもうけた。
しかし、五年が経過してもモーセはいまだに自分の存在意義を見出だせずにいた。
「母君、ラムセスどうしているのだろうか?
乳母は私にユダヤ人の血が流れていることを伝えた。
それは私に『ユダヤ人として』の何かを求めているのだろうか?」
その時、悩めるモーセの前に突然「燃える柴」が現れたのです。
「私はヤハウェだ。
モーセよ、ユダヤの血を引くお前に命令を下す。
立ち上がる時がきた。
エジプトのユダヤ人を解放し、約束の地カナン(エルサレム)へ導くのだ。」
「しかし、私は逃亡の身です!
今さらエジプトには…。」
「大丈夫だ。
お前には魔法の杖と、スポークスマンとして実の兄アロンに引き合わせよう。
上手くやるんだぞ。」
「私は行かなければ」
エジプトは義弟のラムセスがファラオを継いでいました。
「ファラオよ!ユダヤ人を解放せよ!」
「人殺しが!今まで何処で何をしていた!」
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はい、モーセは「魔法の杖」を授かりました。
タナクにそう書いてるからには「魔法の杖」なんでしょう。
間違いなく万能なるヤハウェさんの積極的な干渉が「魔法の杖」です。
はい、嘘だホントだと叫ぶだけなら幼稚園児でも出来ます。
大切なのは、この話が宗派を超えて人々に語り継がれていることです。
今なお続くパレスチナの問題。
ユダヤ人とアラブ人の問題は根深いです。
テレビのインタビューに答えていたユダヤ人男性はエルサレムに居住することについて
「神の望み」と応答してました。
同様にアラブ人男性は「何年もこの地で先祖代々暮らして来たが、強制的に排除された。」とあります。
EU(当時はEC)やNATOはイスラエルを支援し、白人国家とイスラム諸国の図式が出来上がり、石油の利権と共産主義のソビエトの思惑も絡み…。
これがヤハウェの意思なら
「とんでもないことをしてくれたな」
と思うばかりです。
また砂漠という生活環境は厳しい戒律が無ければ生きらないのかもしれません。
水が豊富で四季がある日本だからこそ、八百万の神と共生できたのかもしれません。
クウェートは産油国でも、石油を売って水を買わなければならないことは、日本人には信じられない現実なんですよね。