カイレフォンの友人第二章 21 宿命への反逆編 1 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

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このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「やはり十字架に耐えられる我らの様な妖精は少数派か…。」

「仕方ないよデービット。
ボクらは『あのお方』に選ばれたんだ。
そしてこれからもっと『あのお方』の支配力は強くなる…。」

「行くぞ、ティアティア!
お前が見通せなかった未来をしっかり見届けようではないか!」

「うん。」


イカロス司令官の屋敷の門

「司令官を出せ!
この屋敷に居るのはわかってる!」

「闘技場の勇士プルートさん。
閣下の私兵団長を務める私は貴方のファンです。
しかし、今の貴方の行動は元老院閣下を非常に悲しませる行動である!
どうか冷静になり、お引き取りを…。」

「これが冷静に居られるか!
由緒あるデルフォイの歴史を、血で汚したイカロスには血での償いを求める!」

「プルート教官、こいつらに話しても無駄だよ。
誰も僕らの邪魔をさせない!」

「ディオンの言うとおりだぜ!
俺達の目的は力ずくでもイカロスの首をハネることだぜ!」

屋敷への道中


「君がここで馬車を飛ばしているということは、娘の説得は失敗したということか?」

「カイレフォンさん!
馬車の前に飛び出すなんて危ないですよ!」

「君の義父上は、君がもっと危険な目に遭うかと心配している。
それがわからんのか!!」

「どいて下さい、カイレフォンさん!
私は奴隷達の未来を変えるんです!
元奴隷の貴方なら私の気持ちがわかりませんか?
それにはまずあの司令官が…。」

「奴隷の未来を変えたければ、君は勉強をするべきだよソレントくん。
元老院一人を殺しても社会は何も変わらないということを勉強するべきなのだよ。」

「問題無用です!
馬車を進ませる無礼を許して下さい!」

「戦場に行きたがる若者を止めるのは大人の役目だ。
よって君の無礼は許そうではないかソレントくん!
だが、娘の婿としてなら命はないと思え。
君に与えるのは鞘での一撃であり、剣は抜かぬ。」

「ガハッ」

「気絶した君に言っても無駄だが、続きがある。
『先に死ぬのも大人の役目だ。』
君の義父にして、我が友が司令官の屋敷に来ていないことを望むばかりだが、私達は戦場でのみ再開する運命…。

リリムよ、事が片付いたらお義父さんがもっといい婿を探してやるからなぁ~。」


司令官の屋敷


「待て~い!
治安兵達に司令官の私兵団、そしてプルート達よ!軍規に反する行為は私が許さん!」

「我が友よ、本当に来てやがったか…。」