「カントの道徳観」
結論から言ってカントは、時間と空間のほかに「道徳」も「絶対」と考えていました。
物の見方や、感性等では無く、何があろうと、どんな時も道徳は揺るぎなく、絶対だと信じていました。
彼の言葉に、
「汝(なんじ)の意志の格率が、常に同時に、普遍的立法の原理として妥当する様に行為せよ。」
と、あります。
「貴方は何かを決断すると同時に、絶対に変わらない法律を作り出したのだ、と言う意識を持って行動せよ。」
と、わたくしは解釈しました。
「ダイの大冒険」
と言う漫画のセリフで、
「勇気とは打算なきもの。
相手によって出したり、引っ込めたりするのは本当の勇気ではない!」
とのセリフがありました。
それと同じで、道徳も普遍だと私は信じたいです。
「では、道徳とは?」
これは
「面白いほどわかる世界の哲学・思想」
と言う本の引用ですが
「異なる者同士が上手く折りあっていく為に、
自分が自分に課す掟」
とありました。
そしてこれは他人に強要しない、
「あくまで一人称において、普遍的な行為を目指す孤独な営み」
とありました。
守らなくても罰則はありません。
しかし、自分で自分に守るべき、と課すことが重要なのです。
では、
「倫理とは?」
倫理とは
「弱者に対してルールを曲げてあげること」
です。
ここからは、わたくしの私情かもです(笑)。
電車で席を譲るのは法ではありません。
譲らなくても罰則はありません。
大切なのは
「自分」の譲る気持ちなのです。
座ってる他人に
「お前、お年寄りの為に席を立て」
とは言えないのです。
倫理は自由な競争市場や、力ある者にほど適用されましす。
報道倫理、政治倫理です。
「やってもいい自由と権利はあるけど、対象となる弱者の為を思い、それをしないこと」
が重要なのです。
「何もかもが自由なら、強い者が勝ってしまう。そうならないようにするのが倫理です。」
ここで注意するのは、力ある者が自らを戒める為の倫理です。
決して弱者から厚顔無恥に
「守ってもらって当然」
と言う態度をとるのではありません。
弱者は
「自らは乞わない」
と言う道徳を持つべきかも知れません。
裕福な者も、社会的な弱者も、権利を主張する自由はあります。
でも、持ってても主張しない、道徳観、倫理観を持ちたいですね。