2月の初めに、
シチリア島に行ってきました。
長靴の形をしたイタリア半島がありますが、
そのつま先が蹴り上げている三角形の島、
それがシチリアです。

マフィア、とか、
映画だったら
グランブルー、ニューシネマパラダイス、マレーナなどの舞台、
ゴッドファーザー、
もう少し古いところだと、ヴィスコンティ監督の「山猫」
など、切り口は色々あります。

この時期はオフシーズで雨が多いと聞いていましたが、
天候に恵まれた良い旅行でした。

アーモンドの少しピンクがかった白い花は、
梅と桜の中間みたいで、されが至る所に咲き誇り、
春の走りを満喫してきました。

シチリアは、地中海の要衝として、
古代からギリシャ人やカルタゴの植民地になり、
その後はアラブ人が支配、
その後キリスト教徒が入って来て、
イスラムは駆逐され、という、
長い年月の間に、様々な人種、宗教が入れ替わり
統治してきた地です。
アラブ人の支配の元手も、キリスト教、ユダヤ教の人々の
自由は許されて、文化の混淆が産まれました。
アラブ、ノルマン様式と云われる
美しいモザイクの内陣を配した
教会がいくつもあります。

それにしても蒼い空でした。蒼い海でした。
グランブルーの舞台になったタオルミーナで
その海と空を眺めていたら、
何か胸に込み上げて来るものがありました。

理由は分からず、この数十年ずっと憧れ続けた
シチリア。
いつも美術館巡りが中心の旅行なのに、
ここだけは、とにかく「シチリア」という
地に行きたい、と思い続けていました。

その地に立ってみると、
地中海の豊穣の大都でありながら、
要衝故に様々な勢力の思惑に巻き込まれ、
搾取された歴史、のようなものが立ち上ってきます、

マフィアの温床となったのも、イタリア本土に比べて
格段に貧しい地域という背景もあるようです。

ちなみに、シチリアにはエトナ山という活火山があります。
丘陵だらけのシチリアにあって
富士山とほぼ同じ高さのこの火山は、
富士山や阿蘇山と同じように
美しい裾野を広げて、凛として立っています。

この女神がシチリアの大地を見つめ続け、養ってきたのでしょう。
訪れた日も、遠目から噴煙を上げているのが見えました。
次回は是非に登りたいものです。

この地を支配したイスラム国家は、
他の宗教を弾圧せず融和政策を行いました。
ですから、現在世界遺産になるような素晴らしい
美術、建築が残っている訳です。
当時、イスラム圏の方が、他の民族、宗教に寛容だった
場合が多かったようです。
むしろ十字軍等仕立てたキリスト教圏の方が、
こちこちに凝り固まった排他主義だったかもしれません。

帰路、シチリアからローマへ向かうため、
飛行場のパスポート審査の列に並びました。
私の前は、小さい女の子を連れ、
スカーフを巻いたイスラムの女性でした。
それまで西洋人には、数十秒のちら見審査でパスさせていた係官は、
この女性には数分間、とても時間をかけて、
りにパスポートも顔もチェックしていました。
私の後ろの人は、時間がかかるので、
別の列に移動してしまいました。
やっと彼女もお嬢さんもパスして、中にはいっていきましたが、
この時、ヨーロッパにおけるイスラム人の立場、
扱われ方をかいま見た気がしました。

この旅行は私に何をもたらしたのだろう、
まだ噛み切れていません。

異文化、大地、融和と拒絶、etc.

美しい海と空だけに、幾多の時代の
血と悲しみを吸い上げて来た大地が
悲しく思えました。



パレルモの教会 モザイク画
シラクーサの夕日、マレーナの舞台
スターウォーズを製作した
ジョージ・ルーカスは、
神話学者ジョセフキャンベルの著書に出会っていなかったら、
あのシリーズは産まれなかったかもしれない、
と述べたそうです。

私もキャンベルの本と出会って、
多大なる影響、というか、
道しるべを貰いました。

「サンスクリット語のサッチ ナンダ アナンダ
 ー意識、存在、至福ーについて
こう考えました。
私の意識が正しい意識であるかどうかは判らない。
私の存在だと思っているものが
本当にその存在なのか判らない。
しかし私の喜びがどこにあるかは分かっている。
だったら喜びにとりついていこう。その喜びが私の意識と存在をも
運んでくれるだろう」

「もし自分の至福を追求することができるなら、
以前からそこにあってあなたを待っていた一種の至福の軌道に乗る事が
できます。
そうすれば今の生き方そのものが、あなたの生きるべき生き方に
なるのです。
もし、あなたが至福をー無上の喜びをー追いかけるのであれば、
あなたは常にあの爽やかな水、
あなたの内なる生命の水で喉を潤しているのです。

     ージョセフ キャンベル 「神話の力」早川書店

至福!
この世に生を受けて、自分の情熱と愛を傾けるものは
何だろう。

今年、私の瞑想の師は
至福に至るまでのガイダンスを、示しました。

内なる至福、外側にも溢れている至福、

もうすぐ立春です。
新しい春に、本当に
自分を幸せに導くことについて
熟考してもいいかもしれませんね。

開運、とは、
リスクを避けて無難に生きる事ではなくて、
本当に自分が生きたい道を
浄めてくれるスキル、かもしれません。

深いテーマですね。
冬のセールが始まって、必要な物以外は
絶対に買わないと、固く心に誓いながら出かけました。
結局、予定にはないものを買ってしまい(^_^;
頭で色々言い訳しつつ、
心は自分をちくちく責めながらの帰宅。

ネットをあければ、これでもか!との広告攻勢。
ここでもつい、開けてしまい、購入するか煩悶…。

という経験は皆さんはないでしょうか。

なければ、その場の状況に飲み込まれる事なく、
意思の強さが克つ方々です。

私は、もちろん「あ、買っちゃった…。どうしよう」
の方です。

この意思の弱さ、どうしたもんかと思っていたら、

6回シリーズ「お金と感情と意思決定の白熱教室」
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/behavior/

を観るに及び、ははあ なるほどー!

行動経済学の教授ダン・アリエリー教授が
シリコンバレーで働く野心家達相手に行った集中講義です。

何故不要なものを買ってしまうのか、
人の意見に流されるのか、
ダイエットに失敗するのは?
そして、「なんのために働くのか」
など、とても身近で大切な事を
細かく、そしてユニークな実検で解説してくれます。

人間て、自分の事を全てコントロールできているつもりで、
実は無意識に外側の環境に流されやすい、と
改めて思い知りました。

また「初期設定」がいかに左右するか、
目から鱗でした。
例えば、新しいクラスやお稽古で、
いつでも自由に席を選べるのに、
最初に座った席に
その次から自動的に座りませんか?
そこに、ある日別の人が座っていようものなら、
なんとなく「むっ」とくる…。
こんな風に私たちは、様々な事象に
自動的に反応しています。

でもこれって不自由ですよね、考えてみたら。
そこで消耗するエネルギーだって、馬鹿にはならない。

開運、というか、
人生の目的がはっきりしているなら
尚更、自分がどこにひっかかりやすいか、
良く知っておく必要がありそうです。

この番組、おすすめです。
オンデマンドで観る事ができたら、
ぜひご覧ください。