http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11228387659.html
いよいよ、中傷がエスカレートしています。
ここ4試合のイチローの打撃成績を見てみましょうか。
16打数4安打1本塁打
打率は.250ですが、本塁打率は16。1試合平均4打数とすると、シーズン162試合(648打数)では40.5本というペースです。
おや?
散々叩いている「2割2分で良ければ40本」というペースに達してしまっていますね。
アンチイチローの「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さん、誤りを指摘されて反論できないのが応えたのか中傷を繰り返すのみになってしまいました。
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11224060577.html
こちらの記事によると『どんなに悪くても、「良い」としか言わず、只管崇め奉り、都合の良い点しか掲げない』ので気持ち悪いから『関わりたくない』ということです。
当方の記事では、イチローの悪い部分である長打や打点にも触れ、きちんとその部分は「悪い」とした上で評価しているわけで、上記の言い訳も当てはまらないのですが、反論の余地がなかったのでそういうことにして気持ちを整理することにしたのでしょう。
そこで、今回は意地悪く、上記の言い訳がより通用しなくなるように、敢えて悪い部分である「打点」について、イチローの打点が何故少ないのかを分析してみたいと思います。
まず、イチローの打点がどのくらい少ないのかを調べてみましょう。
例によって、まずはア・リーグの平均値と比べてみたいと思います。
絶対的な打数の影響を排除するため、単位打数あたりの打点数(つまり打点率)を、2001年~2011年で集計してみました。
ご覧の通り、ア・リーグ平均の約60%程度にしか過ぎません。
このような指摘をした場合、よくある反応は大きく2通りあります。
(1) イチローは得点圏の打数が少ないから仕方ない
(2) イチローには長打力がないから低い
主に、(1)はイチローを擁護する立場の人から、(2)はアンチイチローの人から聞かれます。
それぞれについて考えてみましょう。
まず、(1)ですが、確かに得点圏にランナーがいないよりはいた方が打点はつきやすいでしょう。しかし、問題は得点圏打数が少ないというのは本当なのかどうか、少ないとしたらイチローの打点率の低さを説明しきれるくらい少ないのか、ということです。得点圏、非得点圏の打数を調べてみる必要がありそうです。
次に(2)ですが、確かにイチローの長打は少ないですし、長打が多い方が打点はつきやすいでしょう。長打率特にIsoPについても調べてみる必要がありそうです。
実際に調べてみました。
では先ほどの仮説について改めて考えてみましょう。
まず(1)について。
確かにイチローの得点圏の打数は全打数からの比率で見るとア・リーグ平均25.17%に対して17.99%と少ないことがわかります。考えてみれば当たり前の話で、イチローは11年間ほとんど1番バッターで、1番バッターの第1打席はどうしたって得点圏にランナーはいないわけですから。
では、得点圏打数の少なさだけの理由で打点率が低いのか?これを解決するために、もしイチローが平均並みに得点圏打数があったらどうなっていたかを計算してみたいと思います。
イチローの全打数は7456、得点圏時の打点率は0.362ですから、もし得点圏の打数が平均並みに25.17%であれば、
得点圏打数:7456×25.17%=1876.4
得点圏での打点:1876.4×0.362=679.3
となります。非得点圏については、
非得点圏打数:7456×74.83%=5579.6
非得点圏での打点:5579.6×0.020=111.6
です。打点の合計は679.3+111.6=790.9となり、打点率は790.9/7456=0.106となります。
いかがでしょうか?
実際の打点率0.081から見れば0.025だけ改善されましたが、それでもア・リーグ平均0.133には0.027だけ届いていません。
つまり、(1)の仮説は半分くらいは正しかったけれども、半分くらいは間違っていた、ということがわかります。
続いて(2)です。
長打率を比較すると、得点圏においても非得点圏においてもイチローの長打率はア・リーグ平均をやや上回っています。しかし、より得点につながりやすい純粋な長打に絞ってIsoPで見ると、得点圏・非得点圏の両方でイチローはア・リーグ平均を下回っています。特に得点圏でその傾向が顕著です。
打点率で見ると、イチローは得点圏においても非得点圏においてもア・リーグ平均より低いです。得点圏ではやや下回っている程度ですが、非得点圏においては半分以下という有様です。
これは何を物語っているのでしょうか?
まず、得点圏ではイチローは純粋な長打であるIsoPがかなり低いものの、得点圏なので単打でも打点がつくこともあるため、打点率は低いながらもIsoPの顕著な差を打率である程度カバーしていると考えられます。
非得点圏では、イチローのIsoPは得点圏の時よりもマシなものの、平均よりはだいぶ悪いです。非得点圏では基本的に長打でしか得点が入りませんから、IsoPの差が如実に打点率に表れています。それにしてもIsoPがリーグ平均の約70%なのに対して、打点率は約42%まで落ちていますから、落ちすぎのようにも思われます。考えられる仮説としては、長打の中でも本塁打数により大きな差がある、もしくは非得点圏の中でもランナーが1塁にいる機会が多いか少ないかに差がある、といったところでしょうか。
いずれにしても、長打の差が打点率に影響している様子が見て取れました。とはいっても、(1)で調べた部分についてはイチロー自身のバッティングに起因するものではありませんから、(1)で説明しきれていない残りの要素が大部分(2)によるものであったと考えられます。
したがって、(1)も(2)もそれだけでイチローの打点率の悪さをすべて説明するものではなく、概ね半々くらいの要因となっていた、というのが結論です。
さて、今シーズンよりイチローは従来の1番バッターから3番バッターを任されるようになりました。
これにより、(1)の要素は改善されることが見込まれます。
長打が従来と変わらなければ、そして年齢による劣化がより顕著化して来なければ打点率は0.106前後に落ち着くという予測となります。
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11224060577.html
こちらの記事によると『どんなに悪くても、「良い」としか言わず、只管崇め奉り、都合の良い点しか掲げない』ので気持ち悪いから『関わりたくない』ということです。
当方の記事では、イチローの悪い部分である長打や打点にも触れ、きちんとその部分は「悪い」とした上で評価しているわけで、上記の言い訳も当てはまらないのですが、反論の余地がなかったのでそういうことにして気持ちを整理することにしたのでしょう。
そこで、今回は意地悪く、上記の言い訳がより通用しなくなるように、敢えて悪い部分である「打点」について、イチローの打点が何故少ないのかを分析してみたいと思います。
まず、イチローの打点がどのくらい少ないのかを調べてみましょう。
例によって、まずはア・リーグの平均値と比べてみたいと思います。
絶対的な打数の影響を排除するため、単位打数あたりの打点数(つまり打点率)を、2001年~2011年で集計してみました。
| 打数 | 打点 | 打点率 | |
|---|---|---|---|
| イチロー | 7456 | 605 | 0.081 |
| ア・リーグ平均 | 859107 | 113821 | 0.133 |
ご覧の通り、ア・リーグ平均の約60%程度にしか過ぎません。
このような指摘をした場合、よくある反応は大きく2通りあります。
(1) イチローは得点圏の打数が少ないから仕方ない
(2) イチローには長打力がないから低い
主に、(1)はイチローを擁護する立場の人から、(2)はアンチイチローの人から聞かれます。
それぞれについて考えてみましょう。
まず、(1)ですが、確かに得点圏にランナーがいないよりはいた方が打点はつきやすいでしょう。しかし、問題は得点圏打数が少ないというのは本当なのかどうか、少ないとしたらイチローの打点率の低さを説明しきれるくらい少ないのか、ということです。得点圏、非得点圏の打数を調べてみる必要がありそうです。
次に(2)ですが、確かにイチローの長打は少ないですし、長打が多い方が打点はつきやすいでしょう。長打率特にIsoPについても調べてみる必要がありそうです。
実際に調べてみました。
| 打数 | 打点 | 打点率 | 打率 | 長打率 | IsoP | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| イチロー | 得点圏 | 1341(17.99%) | 486 | 0.362 | 0.333 | 0.382 | 0.048 |
| 非得点圏 | 6115(82.01%) | 119 | 0.020 | 0.324 | 0.386 | 0.063 | |
| ア・リーグ平均 | 得点圏 | 216200(25.17%) | 84163 | 0.389 | 0.270 | 0.359 | 0.089 |
| 非得点圏 | 642907(74.83%) | 29658 | 0.046 | 0.266 | 0.356 | 0.090 | |
では先ほどの仮説について改めて考えてみましょう。
まず(1)について。
確かにイチローの得点圏の打数は全打数からの比率で見るとア・リーグ平均25.17%に対して17.99%と少ないことがわかります。考えてみれば当たり前の話で、イチローは11年間ほとんど1番バッターで、1番バッターの第1打席はどうしたって得点圏にランナーはいないわけですから。
では、得点圏打数の少なさだけの理由で打点率が低いのか?これを解決するために、もしイチローが平均並みに得点圏打数があったらどうなっていたかを計算してみたいと思います。
イチローの全打数は7456、得点圏時の打点率は0.362ですから、もし得点圏の打数が平均並みに25.17%であれば、
得点圏打数:7456×25.17%=1876.4
得点圏での打点:1876.4×0.362=679.3
となります。非得点圏については、
非得点圏打数:7456×74.83%=5579.6
非得点圏での打点:5579.6×0.020=111.6
です。打点の合計は679.3+111.6=790.9となり、打点率は790.9/7456=0.106となります。
いかがでしょうか?
実際の打点率0.081から見れば0.025だけ改善されましたが、それでもア・リーグ平均0.133には0.027だけ届いていません。
つまり、(1)の仮説は半分くらいは正しかったけれども、半分くらいは間違っていた、ということがわかります。
続いて(2)です。
長打率を比較すると、得点圏においても非得点圏においてもイチローの長打率はア・リーグ平均をやや上回っています。しかし、より得点につながりやすい純粋な長打に絞ってIsoPで見ると、得点圏・非得点圏の両方でイチローはア・リーグ平均を下回っています。特に得点圏でその傾向が顕著です。
打点率で見ると、イチローは得点圏においても非得点圏においてもア・リーグ平均より低いです。得点圏ではやや下回っている程度ですが、非得点圏においては半分以下という有様です。
これは何を物語っているのでしょうか?
まず、得点圏ではイチローは純粋な長打であるIsoPがかなり低いものの、得点圏なので単打でも打点がつくこともあるため、打点率は低いながらもIsoPの顕著な差を打率である程度カバーしていると考えられます。
非得点圏では、イチローのIsoPは得点圏の時よりもマシなものの、平均よりはだいぶ悪いです。非得点圏では基本的に長打でしか得点が入りませんから、IsoPの差が如実に打点率に表れています。それにしてもIsoPがリーグ平均の約70%なのに対して、打点率は約42%まで落ちていますから、落ちすぎのようにも思われます。考えられる仮説としては、長打の中でも本塁打数により大きな差がある、もしくは非得点圏の中でもランナーが1塁にいる機会が多いか少ないかに差がある、といったところでしょうか。
いずれにしても、長打の差が打点率に影響している様子が見て取れました。とはいっても、(1)で調べた部分についてはイチロー自身のバッティングに起因するものではありませんから、(1)で説明しきれていない残りの要素が大部分(2)によるものであったと考えられます。
したがって、(1)も(2)もそれだけでイチローの打点率の悪さをすべて説明するものではなく、概ね半々くらいの要因となっていた、というのが結論です。
さて、今シーズンよりイチローは従来の1番バッターから3番バッターを任されるようになりました。
これにより、(1)の要素は改善されることが見込まれます。
長打が従来と変わらなければ、そして年齢による劣化がより顕著化して来なければ打点率は0.106前後に落ち着くという予測となります。
昨日の記事のコメントで「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんから反論をいただきました。
一つ一つ見解を述べましょう。
●OPSやIsoP、出塁率に触れているので視点が狭くないという主張
当方の元々の指摘は、「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんの新庄とイチローの比較記事
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11163154479.html
に関するものでした。この記事内で、長打と打点の観点でしか「中身の濃さ」を比較していないため視点が狭いと述べたのです。
確かに他の記事ではOPSやIsoP等について触れている個所もあるようですね。
当方の日本人メジャーリーガーの成績を評価するでもこれらの指標については述べていますが、
・OPS→そこそこ
・IsoP→悪い
・出塁率→優秀
という見解を述べています。
IsoPや出塁率は総合的な指標と言うよりは特定の観点で見ている指標の部類です。
OPSは総合的な評価の一つと言えますが、平均を上回る成績を残しており、イチローの成績が悪いと結論付けられるものではありませんでした。
●出塁が点に結びつく確率が悪いという主張
出塁が点に結びつく確率の悪さというのは、
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-10793072078.html
こちらの記事で触れられている
(得点数-本塁打数)/(出塁数-本塁打数)
という指標のことと考えられます。
「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんは自分で導き出した指標だと仰っているのでおそらく自分で考えたのでしょうが、この指標は実は既に知られていて、baseball referenceでもRS%(Run Scoring Percentage)として掲載されています。
この指標の使い方にも問題点があるのですが、それは後で述べるとしてひとまずこの指標が妥当なものであるという前提で、「日本人メジャーリーガーの成績を評価する」で収集したデータを元に、メジャーリーグ600人の選手について算出してみました。
その結果は
平均.314 標準偏差.044
でした。イチローの値は.360で偏差値60.3のA評価であり、この指標で見る限りは優秀な成績と言えます。
「出塁が点に結びつく確率が悪いという主張」は誤りです。
●データを自ら導くべきだという主張
何らかの評価をする際に必要なデータは、その評価をするにあたって適切なデータかどうかが大事で、自ら導いたかどうかが大事なわけではありません。
既存で適切なデータがあればそれを使えば良いし、なければデータを導出すれば良い話です。
ただ、「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんの仰る通り、何か新しい発見をするにあたって、新たなデータを収集したり、指標を考案したりすることは重要だと思います。
当方の日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事においても、基本データは古典的な指標であったりセイバーメトリクスであったりしますが、単位稼働あたりのパフォーマンスを測るために打席あたりに換算したり、メジャー全体の中で相対的にどれくらいのレベルかを測るために偏差値を算出する等の工夫をしています。
●セイバー(WAR等)がイチローに都合の良い指標であるという主張
何故都合が良いのか理由が述べられていません。
日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事では、各種指標がイチローに有利に働く要素(主に打席数の多さ)を排除するよう工夫をしていますし、得点や勝利への貢献を見るためにも単一の指標で見ると偏りが出る可能性もあるので、複数の指標を使用することで極力客観的な評価となるようにしているのです。違う言い方をすれば「都合の良さ」を排除する工夫をしているわけです。
「イチローに都合の良い指標」と言うからにはその根拠が必要です。
逆に、「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんの本日の記事
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11067164358.html
では何とも都合の良い指標を使っています。
以下で根拠を説明しましょう。
氏の記事では得点と選手の能力の関係を論じようとしています。
そこで、氏は野球の得点について以下のように分類しています。
(引用開始)
1・・・・打者自らがホームランを放ち、自ら生還する(打者に1得点と1打点が記録される)
2・・・・ランナーが3塁で、そのランナーがホームスチールをする(ランナーは1得点)
3・・・・ランナーが後続の打者のヒットで生還する(ランナーは1得点。打者は1打点)
(引用終了)
このうち、1と2はその選手自身の力であると述べていますが、3についてはその選手自身の力と後続の打者の両方の力によるものと述べています。
3のパターンの得点はその選手だけで取ったものでも、後続の選手だけで取ったものでもありません。
得点に対する寄与を論じるのであれば、3のパターンの得点は各打者の功績に応じて配分するのが適切です。
例えば当方の得点の期待値についてで説明しているRE24などは、このような配分を可能とする1つのアプローチです。
しかるに、氏は3のパターンの得点を切り捨てて評価をしています。3のパターンの得点は全選手を通じてみると、全体の7~8割を占めるもので、切り捨てて議論できるレベルのものではありません。
つまり、得点に対する選手の能力の寄与の関係を述べていたはずなのに、全体の2~3割でしかない本塁打のみに着目とするという不適切な(都合の良い)指標で論じていることになるわけです。
先ほど述べたように、議論に必要なのは自ら導いたかどうかではなく、適切なデータであるかどうかです。
●長打や打点の少なさは他では補えないという主張
長打や打点が少ない場合に、長打や打点の数自身を補うことはできませんが、チームの得点に対する寄与で見れば補うことは可能です。
打点信奉の誤解
で、1試合当たり平均2打点を挙げていた強打者を解雇し、1試合当たり平均0打点の打者に入れ替えたらチームの総得点数が上がった、というシミュレーションを行って紹介しています。
打点と言う指標を崇め奉っている方にとっては、野球観が変わるかもしれません。
●チームの総得点のうちイチローがもたらした点がどの程度かがセイバーでは測れないという主張
日本人メジャーリーガーの成績を評価するでは、チームの得点への寄与の評価にBtRunsやRE24を用いました。これらは、いずれも平均的な打者と比較してチームに余分に何得点をもたらしたかを評価するための指標です。
つまりイチローは平均的な打者と比較すると2001~2010年の10年間で167.19~206.80得点くらい余分にもたらしたことになります。
で、結局マリナーズの何得点の内何点なんだ、という疑問が湧いてきますが、上記10年間のチーム全体のBtRunsやRE24等の情報から、それぞれの指標が平均的な打者の得点をどう想定しているかを試算することができます。
10年間のマリナーズのチーム通算値をbaseball referenceより調べてみると、
打席数:62274 得点数:7307 BtRuns:-167.8 RE24:-280.6
でした。これより、平均的な打者は1打席あたり
BtRunsでの試算:(7307-(-167.8))/62274=0.120
RE24での試算:(7307-(-280.6))/62274=0.122
の得点を挙げるという想定になります。したがって、イチローが10年間でバッティングでもたらした得点は、イチローの打席数=7339、BtRuns=167.19、RE24=206.80より
BtRunsでの試算:0.120*7339+167.19=1048
RE24での試算:0.122*7339+206.80=1102
となります。チーム総得点7307からの比率でみると14.3%~15.1%ということになります。
セイバーを用いて測ることができました。
●得点が後続の打撃によるかホームランによるかで価値が異なるという主張
その通り。価値は異なるでしょう。
打点のように打者のみに計上したり、得点のように走者のみに計上したりするよりは、RE24のように得点期待値をどう変えたかでそれぞれに計上するほうが合理的と言えます。
●自分で導きだしたデータで、「クリーンヒットの悪さや、本塁打が打てない極悪さ。バットで点が取れない極悪さ。出塁はするがその割にそこまでの出塁率ではないこと」を示したという主張
クリーンヒットが悪いというのは、前に示したように誤りで、平均を上回るレベルです。
本塁打が打てないのが極悪、というのはその通りだと思います。
バットで点が取れない極悪さというのも、日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事で示したように誤りで、優秀と言って良いレベルです。
出塁率についても日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事で示していますが優秀なレベルです。ただし「そこまでではない」というのがトップクラスではないというレベルのことを言っているのであれば、それは正しいでしょう。
何故データを用いても見解が異なってしまうのか。
「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんは何らかの指標を設定してイチローに関する値を計算していますが、それを評価するにあたって、他の選手がどういうレベルにあるかを見ていなかったり、見たとしても数人~十数人としか比較していないため、適切な評価ができていないのです。
恣意的に選んだ数人~十数人と比較してイチローの値が悪かったとしても、言えるのはせいぜいトップクラスではなかったということくらいで、それが上位なのか中位なのか下位なのかは判断がつきません。数人~十数人のデータと比較して「極悪だ」などと結論付けるのはまさに「都合の良いデータ」でしかありません。
だからこそ、日本人メジャーリーガーの成績を評価するのように全体の中でどういうレベルにあるかという評価を考えることが大事なのです。
●自分で導いたデータで先頭打者の目的「出塁し、生還する」を評価したという主張
「ホームラン以外の出塁が得点につながる確率」について「他の人はやってないでしょう」と仰っていますが、先にも述べたとおりこの指標は既に存在します。おそらくこの指標の存在を知らずに自分で考えたのでしょうが、それ自体は意義のあることだと思います。
ただし、「ホームラン以外の出塁が得点につながる確率」(RS%)が広瀬や福本のほうが高いから、彼らの方が「出塁し、生還する」という目的に適っているというのは、データの使い方が不適切(都合の良い使い方)です。
何故なら、RS%というのは、出塁した前提のもとで生還する確率であって、出塁して生還する確率ではないからです。
もう少しわかりやすく言うと、RS%が仮に100%の選手がいたとしても、出塁率が.001であれば「出塁し、生還する」目的の先頭打者としては役に立ちません。この選手は代走として起用すべき選手でしょう。ほとんど出塁が見込めないのですから。
したがって「出塁し、生還する」目的に適った選手かどうかを調べたいのであれば、RS%ではなく「ホームラン以外で出塁し得点につながる確率」を求めた方が良いことになります。
しかしながら、これにもまだ欠点があります。
出塁してホームインするという確率は、野球というゲームの性質から考えると、以下の要素が絡んでくると考えられます。
(a) 本人の出塁率
(b) 本人の長打率(出塁した時点で先の塁にいる方が生還しやすい)
(c) 本人の進塁能力(主に走力)
(d) 後続打者の打率・長打率
これらのうち、(d)は本人の能力ではありませんから、できれば指標から排除したいファクターです。
(a)~(c)をうまく抽出できれば先頭打者の適性を測ることができるかもしれません。
ご自身で指標を考案するのが得意な「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さん、挑戦してみませんか?
●当方の批判は自分で導いた数字によるものではないので真面目に反論しないという主張
何度も述べていますが、議論に必要なのは必ずしも自分でデータを導くことではなく、議論の目的に対して適切なデータを使用することです。そういうデータが既に存在するならばそれを使えば良いし、なければ自分で導けば良いということです。
日本人メジャーリーガーの成績を評価するでは、チームへの得点や勝利への寄与を測る指標としては既にBtRuns,RE24,WAR,BtWins,WPA等の指標があったためそれを使用しました。しかし、メジャーリーガー全体の中でどのレベルかを見るのに適切な指標がなかったため、自分で偏差値を出すなどの工夫をしているわけです。
また、
・氏は「クリーンヒット率」が当方が導き出したと認めている
・当方は「クリーンヒット率」で氏の議論の誤りを指摘した
・その途端、氏は当方に対して中傷記事を書いた
という経緯ですから、当方が導いた数字でないから真面目に反論しないというのはただの言い訳にすぎません。
一つ一つ見解を述べましょう。
●OPSやIsoP、出塁率に触れているので視点が狭くないという主張
当方の元々の指摘は、「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんの新庄とイチローの比較記事
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11163154479.html
に関するものでした。この記事内で、長打と打点の観点でしか「中身の濃さ」を比較していないため視点が狭いと述べたのです。
確かに他の記事ではOPSやIsoP等について触れている個所もあるようですね。
当方の日本人メジャーリーガーの成績を評価するでもこれらの指標については述べていますが、
・OPS→そこそこ
・IsoP→悪い
・出塁率→優秀
という見解を述べています。
IsoPや出塁率は総合的な指標と言うよりは特定の観点で見ている指標の部類です。
OPSは総合的な評価の一つと言えますが、平均を上回る成績を残しており、イチローの成績が悪いと結論付けられるものではありませんでした。
●出塁が点に結びつく確率が悪いという主張
出塁が点に結びつく確率の悪さというのは、
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-10793072078.html
こちらの記事で触れられている
(得点数-本塁打数)/(出塁数-本塁打数)
という指標のことと考えられます。
「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんは自分で導き出した指標だと仰っているのでおそらく自分で考えたのでしょうが、この指標は実は既に知られていて、baseball referenceでもRS%(Run Scoring Percentage)として掲載されています。
この指標の使い方にも問題点があるのですが、それは後で述べるとしてひとまずこの指標が妥当なものであるという前提で、「日本人メジャーリーガーの成績を評価する」で収集したデータを元に、メジャーリーグ600人の選手について算出してみました。
その結果は
平均.314 標準偏差.044
でした。イチローの値は.360で偏差値60.3のA評価であり、この指標で見る限りは優秀な成績と言えます。
「出塁が点に結びつく確率が悪いという主張」は誤りです。
●データを自ら導くべきだという主張
何らかの評価をする際に必要なデータは、その評価をするにあたって適切なデータかどうかが大事で、自ら導いたかどうかが大事なわけではありません。
既存で適切なデータがあればそれを使えば良いし、なければデータを導出すれば良い話です。
ただ、「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんの仰る通り、何か新しい発見をするにあたって、新たなデータを収集したり、指標を考案したりすることは重要だと思います。
当方の日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事においても、基本データは古典的な指標であったりセイバーメトリクスであったりしますが、単位稼働あたりのパフォーマンスを測るために打席あたりに換算したり、メジャー全体の中で相対的にどれくらいのレベルかを測るために偏差値を算出する等の工夫をしています。
●セイバー(WAR等)がイチローに都合の良い指標であるという主張
何故都合が良いのか理由が述べられていません。
日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事では、各種指標がイチローに有利に働く要素(主に打席数の多さ)を排除するよう工夫をしていますし、得点や勝利への貢献を見るためにも単一の指標で見ると偏りが出る可能性もあるので、複数の指標を使用することで極力客観的な評価となるようにしているのです。違う言い方をすれば「都合の良さ」を排除する工夫をしているわけです。
「イチローに都合の良い指標」と言うからにはその根拠が必要です。
逆に、「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんの本日の記事
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11067164358.html
では何とも都合の良い指標を使っています。
以下で根拠を説明しましょう。
氏の記事では得点と選手の能力の関係を論じようとしています。
そこで、氏は野球の得点について以下のように分類しています。
(引用開始)
1・・・・打者自らがホームランを放ち、自ら生還する(打者に1得点と1打点が記録される)
2・・・・ランナーが3塁で、そのランナーがホームスチールをする(ランナーは1得点)
3・・・・ランナーが後続の打者のヒットで生還する(ランナーは1得点。打者は1打点)
(引用終了)
このうち、1と2はその選手自身の力であると述べていますが、3についてはその選手自身の力と後続の打者の両方の力によるものと述べています。
3のパターンの得点はその選手だけで取ったものでも、後続の選手だけで取ったものでもありません。
得点に対する寄与を論じるのであれば、3のパターンの得点は各打者の功績に応じて配分するのが適切です。
例えば当方の得点の期待値についてで説明しているRE24などは、このような配分を可能とする1つのアプローチです。
しかるに、氏は3のパターンの得点を切り捨てて評価をしています。3のパターンの得点は全選手を通じてみると、全体の7~8割を占めるもので、切り捨てて議論できるレベルのものではありません。
つまり、得点に対する選手の能力の寄与の関係を述べていたはずなのに、全体の2~3割でしかない本塁打のみに着目とするという不適切な(都合の良い)指標で論じていることになるわけです。
先ほど述べたように、議論に必要なのは自ら導いたかどうかではなく、適切なデータであるかどうかです。
●長打や打点の少なさは他では補えないという主張
長打や打点が少ない場合に、長打や打点の数自身を補うことはできませんが、チームの得点に対する寄与で見れば補うことは可能です。
打点信奉の誤解
で、1試合当たり平均2打点を挙げていた強打者を解雇し、1試合当たり平均0打点の打者に入れ替えたらチームの総得点数が上がった、というシミュレーションを行って紹介しています。
打点と言う指標を崇め奉っている方にとっては、野球観が変わるかもしれません。
●チームの総得点のうちイチローがもたらした点がどの程度かがセイバーでは測れないという主張
日本人メジャーリーガーの成績を評価するでは、チームの得点への寄与の評価にBtRunsやRE24を用いました。これらは、いずれも平均的な打者と比較してチームに余分に何得点をもたらしたかを評価するための指標です。
つまりイチローは平均的な打者と比較すると2001~2010年の10年間で167.19~206.80得点くらい余分にもたらしたことになります。
で、結局マリナーズの何得点の内何点なんだ、という疑問が湧いてきますが、上記10年間のチーム全体のBtRunsやRE24等の情報から、それぞれの指標が平均的な打者の得点をどう想定しているかを試算することができます。
10年間のマリナーズのチーム通算値をbaseball referenceより調べてみると、
打席数:62274 得点数:7307 BtRuns:-167.8 RE24:-280.6
でした。これより、平均的な打者は1打席あたり
BtRunsでの試算:(7307-(-167.8))/62274=0.120
RE24での試算:(7307-(-280.6))/62274=0.122
の得点を挙げるという想定になります。したがって、イチローが10年間でバッティングでもたらした得点は、イチローの打席数=7339、BtRuns=167.19、RE24=206.80より
BtRunsでの試算:0.120*7339+167.19=1048
RE24での試算:0.122*7339+206.80=1102
となります。チーム総得点7307からの比率でみると14.3%~15.1%ということになります。
セイバーを用いて測ることができました。
●得点が後続の打撃によるかホームランによるかで価値が異なるという主張
その通り。価値は異なるでしょう。
打点のように打者のみに計上したり、得点のように走者のみに計上したりするよりは、RE24のように得点期待値をどう変えたかでそれぞれに計上するほうが合理的と言えます。
●自分で導きだしたデータで、「クリーンヒットの悪さや、本塁打が打てない極悪さ。バットで点が取れない極悪さ。出塁はするがその割にそこまでの出塁率ではないこと」を示したという主張
クリーンヒットが悪いというのは、前に示したように誤りで、平均を上回るレベルです。
本塁打が打てないのが極悪、というのはその通りだと思います。
バットで点が取れない極悪さというのも、日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事で示したように誤りで、優秀と言って良いレベルです。
出塁率についても日本人メジャーリーガーの成績を評価するの記事で示していますが優秀なレベルです。ただし「そこまでではない」というのがトップクラスではないというレベルのことを言っているのであれば、それは正しいでしょう。
何故データを用いても見解が異なってしまうのか。
「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さんは何らかの指標を設定してイチローに関する値を計算していますが、それを評価するにあたって、他の選手がどういうレベルにあるかを見ていなかったり、見たとしても数人~十数人としか比較していないため、適切な評価ができていないのです。
恣意的に選んだ数人~十数人と比較してイチローの値が悪かったとしても、言えるのはせいぜいトップクラスではなかったということくらいで、それが上位なのか中位なのか下位なのかは判断がつきません。数人~十数人のデータと比較して「極悪だ」などと結論付けるのはまさに「都合の良いデータ」でしかありません。
だからこそ、日本人メジャーリーガーの成績を評価するのように全体の中でどういうレベルにあるかという評価を考えることが大事なのです。
●自分で導いたデータで先頭打者の目的「出塁し、生還する」を評価したという主張
「ホームラン以外の出塁が得点につながる確率」について「他の人はやってないでしょう」と仰っていますが、先にも述べたとおりこの指標は既に存在します。おそらくこの指標の存在を知らずに自分で考えたのでしょうが、それ自体は意義のあることだと思います。
ただし、「ホームラン以外の出塁が得点につながる確率」(RS%)が広瀬や福本のほうが高いから、彼らの方が「出塁し、生還する」という目的に適っているというのは、データの使い方が不適切(都合の良い使い方)です。
何故なら、RS%というのは、出塁した前提のもとで生還する確率であって、出塁して生還する確率ではないからです。
もう少しわかりやすく言うと、RS%が仮に100%の選手がいたとしても、出塁率が.001であれば「出塁し、生還する」目的の先頭打者としては役に立ちません。この選手は代走として起用すべき選手でしょう。ほとんど出塁が見込めないのですから。
したがって「出塁し、生還する」目的に適った選手かどうかを調べたいのであれば、RS%ではなく「ホームラン以外で出塁し得点につながる確率」を求めた方が良いことになります。
しかしながら、これにもまだ欠点があります。
出塁してホームインするという確率は、野球というゲームの性質から考えると、以下の要素が絡んでくると考えられます。
(a) 本人の出塁率
(b) 本人の長打率(出塁した時点で先の塁にいる方が生還しやすい)
(c) 本人の進塁能力(主に走力)
(d) 後続打者の打率・長打率
これらのうち、(d)は本人の能力ではありませんから、できれば指標から排除したいファクターです。
(a)~(c)をうまく抽出できれば先頭打者の適性を測ることができるかもしれません。
ご自身で指標を考案するのが得意な「カサカサゴキブリ戦隊 イチローチ」さん、挑戦してみませんか?
●当方の批判は自分で導いた数字によるものではないので真面目に反論しないという主張
何度も述べていますが、議論に必要なのは必ずしも自分でデータを導くことではなく、議論の目的に対して適切なデータを使用することです。そういうデータが既に存在するならばそれを使えば良いし、なければ自分で導けば良いということです。
日本人メジャーリーガーの成績を評価するでは、チームへの得点や勝利への寄与を測る指標としては既にBtRuns,RE24,WAR,BtWins,WPA等の指標があったためそれを使用しました。しかし、メジャーリーガー全体の中でどのレベルかを見るのに適切な指標がなかったため、自分で偏差値を出すなどの工夫をしているわけです。
また、
・氏は「クリーンヒット率」が当方が導き出したと認めている
・当方は「クリーンヒット率」で氏の議論の誤りを指摘した
・その途端、氏は当方に対して中傷記事を書いた
という経緯ですから、当方が導いた数字でないから真面目に反論しないというのはただの言い訳にすぎません。