某国では「医師の診断書」があれば、病気休暇扱いとなり、給料からその日の分が差し引かれることはありません。法令では「月に2日は病欠休暇を認める」と定められています。

すると、これを悪用する輩が出るんですよ。日本ではあまりないことだと思います。

不思議なことに、病気休暇を取る人は決まっています。
当方、毎月の統計を取る係でもあるので、一番良く判ります。

A君は毎月2回必ず病欠です。行く医者も同じなら、病名も同じです。
風邪か胃痛です(爆笑)。日にちも似ています。先月が15日と30日なら、今月も15日と30人です。律儀ですね、風邪さんも、胃痛さんも。


B君とC君は仲良しです。いつも一緒に行動しています。有給休暇も
たいてい一緒に取ります。

それはいいんですが・・・




病欠まで一緒?!




しかも、かかった医者も同じじゃん!?



・・・仲の良いことで。はああ。



でもまあ、これは某国がバブルに踊っていた時代の
こと、ではあります。

ここ数年は、長引く不況のため、みんな
会社ににらまれたくない。

いや、当方ににらまれたくない・・・かも(苦笑)。

従って、昔のようなあからさまな病欠は
なくなりました。と言うよりも、病欠そのものが
極めて少なくなりました。



それでもA君はけっこう病欠が多い。



或る日、体格も血色も良いA君をつかまえて聞いてみました。


「何か持病でもあるの? みたところ、元気そうだけど?」


A君は突然背を丸め、悲痛な声で言いました。


風邪引きやすく、胃が弱く、皮膚がアトピーで、
腰痛にも悩まされているそうです。



はあ~ そうですか。
それなら、あなたが毎日従事している
肉体労働には、そもそも向いていないのではないでしょうか?


A君。
今日も元気そうに働いているんだけどなあ・・・

しかも

サイドビジネスで「お汁粉屋」やっているという噂も
あるけど、



それ、ほんと!?
スタッフの面接に立ち会うのもわが仕事。
特に、一次面接は欠かせない。
ここでふるい落とすと言う、関所の門番みたいな役目を仰せつかっている。

ふるい落とさないと、大変なことになる。
とても同じ人間とは思えない人が面接に押しかけるのだから、
こんな連中を見せたら、ボスは憤死する。
そして憤死されては困るのだ。

「ローカル編」に続き、「同胞編」行きます。
これがまた、カラフルでしてね(苦笑)。

1 男性なのにネクタイも締めて来ない。薄汚れた開襟シャツ、或いは、チェックのシャツというなり。会議室で待たせておいたら、薄汚れたタオルで汗を拭いていた奴もいた→当然落とす!

2 ビジネススーツではなく、肌もあらわなワンピースで現れる女性。長い髪を絶えず掻きあげる。或いは、枝毛を抜く→当然お断り!

3 ボーイフレンドを外に待たしてある→わが同胞までこうだとは・・・落とします

4 なーんにもセールスポイントがない。日本人だから日系なら入れると考えている→甘すぎて当方、頭がくらくらする。当然落とす

5 語学に自信ありと言いつつ、当方が現地語で話しかけても、返事できない。「言われたことは理解できるが、返事が思いつかない」と自己弁護→はあ~ さっき「○○語には自信がありますっ! ビジネスレベルです!」と断言したのはあなたなのに? 落とすしかないぞ

6 給料が低すぎると言う。理由は「今の生活程度を維持するのは、これくらい貰わないと」って・・・→それはあなたの都合でしょ? 会社には会社の都合があるの! 入社しないでけっこうですからね

7 某国内で転職を繰り返しているが、推薦状が一通もない→日系なら、推薦状はなくても、在職証明くらいはくれるぞ。それもないの? だめですね。

8 英語に自信あり! と鼻高々→英語なんてね。某国では「出来て当然」です。それ以外に、現地語が出来ないと、ローカルとコミュニケーションできないでしょ? 落とすしかないです

・・・・

やっぱり


面接は


疲れる


こんな同胞、当方見たくないのに~


なんでこんなのしかいないの?!


しかも

しかもね


年々ひどくなるばかりだよ~(泣)
スタッフの面接に立ち会うのもわが仕事。
特に、一次面接は欠かせない。
ここでふるい落とすと言う、関所の門番みたいな役目を仰せつかっている。

ふるい落とさないと、大変なことになる。
とても同じ人間とは思えない人が面接に押しかけるのだから、
こんな連中を見せたら、ボスは憤死する。
そして憤死されては困るのだ。

面接にも二種類ある。
1 ローカル
2 日本人

どちらにもエピソードが絶えない。
しかも「はああ~」的なエピソードが。

まずは「ローカル編」行きます。

1 薄汚れたTシャツ、ぼさぼさ頭で来る→文句なく落とす

2 履歴書その他、経歴を示す書類を持って来ない→咎めると、即座に消える

3 経歴詐称→日常茶飯事であるので、当方のつっこみ質問も固定化した

4 スタッフの家族、親戚、友人、知人、クラスメート、ガールフレンド或いはボーイフレンド→社内派閥ができるので、原則ノー。だが、某国では結婚しても姓が変わらないし、親族関係を示す「戸籍」制度もない。あくまで個人単位の本人証明しかない。だから、この間は「実は夫婦」が紛れ込んだ。

5 ボーイフレンドを外で待たせて面接する女→文句なく落とす!

6 働いてもいないのに提示した給料に不満を述べる→落とす

7 会社が入っているビルのガードウーマンが実の娘を売り込んで来た→ビル管理会社に苦情申し立て。そのガードウーマンのおばちゃんからして、日中居眠りしていたので、それもついでに密告。はは

まったく、面接について、なんだと考えているのでしょう?
疲れます。


だが


だがね。



「それはローカルだからでしょ?」と考えている、そこのあなた。



甘いです。


ローカルばかりではありませんのよ
(にやーり)。





某国では旧正月を祝うが、カレンダーは新暦なので、
カレンダーをかけ替えるのは新暦正月。

と言うことは逆算して、企業がカレンダーを
顧客に配ったり、文房具屋にカレンダーが並ぶのは、
11月中旬あたりからである。
毎年人気の高い、某企業カレンダーの袋を下げている人を、
街中で見かけるようになると、「ああ、今年も終わりだな」
と思う。

某企業のカレンダーは四角くて色鮮やかで、
いかにも縁起が良さそうだ。

カレンダーを毎年注文する。壁かけタイプと、
卓上タイプ。顧客に配るほか、社内にも配る。
社内には、取引先からいただいたカレンダーも
当方がまとめて管理しておき、溜まったところで希望者に分ける。

これがまた大騒ぎである。

可愛いペットのカレンダー:女の子が奪い合う
縁起の良いカレンダー:固定ファンがいて、毎年聞かれる
某日系航空会社の「世界の美女」シリーズ:同上
日本から送られて来た、日本の祭日のカレンダー:「日本のカレンダーはきれいだ!」と言うことになっており、これまた、香港では使えないのに固定ファンあり

もちろん民意は尊重するし、みなの願いをかなえたいが、
やはり、売れ筋と不人気の間にはふかーい溝あり。

でも大丈夫。

売れ残ったカレンダーは年末ぎりぎりになると、
ダンボールに入れて、出勤用カードの読み取り装置の
下に置く。「ご自由にお持ちください」と現地語のメモを貼って。

いつの間にかなくなっている。
空のダンボールを回収し、今年もカレンダー配りが終わる。





とほほなおやつ配りだが、「地頭は倒れたところで土掴め!」。
当方も、このチャンスを通じて、人間観察を試みることにしている。

毎回「二つくれ~」と言う:貪欲な性格であり、まわりにおかまいなし。座布団1枚取り。

礼も言わずひったくる:次の査定では考えねば・・・座布団2枚取り。

「どれが美味しそうか?」と必ず聞く:好奇心は買うが、いつも得したいというのでは、出世は望めないぞ。

「俺は要らないから」と言う:さすがシニア。座布団1枚。

「ありがとう!」とにこっと笑って言う:親のしつけが良い。気配りも出来ている。座布団1枚。

物によって、貰うときと貰わないときがある:好き嫌いがはっきりしているのは、悪いことではなし。貰って捨てるよりは良い。

「全員に行き渡ったか? 俺は要らないよ。」:さすが、ボス(日本人)。器が大きいっす。リーダーはそれでなくてはね。



来客からの土産物を配るのは、当方の立派な「仕事」っす。
理由→ローカル同士で配ると不公平だから(汗)。

お土産は「甘いもの」が多いので、甘いものが嫌い、かつ
物資的欲望が希薄な当方がうってつけだとは、まあ、自分でも思う(爆笑)。

配るときはもお大騒ぎである。

配る当方を、仕事の手を止めてまばたきもせずに見守るローカル。
・・・お前はかつぶしを貰う猫か?! 

配り始める当方。
さまざまな要求が飛び交う。
うるさくてたまらん。

「どれが美味しいの?(日本語で書いてあるから彼らには読めない)」
「これは何? あれは何?←早く選んでくれ~ 当方忙しいんだ」
「二つ欲しい←そんなに数ないぞ。余ったら優先権与えるからね」
「箱が欲しい←あとで上げるから」
「リボンが欲しい←同上」
・・・

配り終わっても仕事は終わらない。
大抵の場合、
「その場に居合わせず、もらえなかったスタッフ」が
出現するのだ。

「トイレに行っていた」
「たまたま席を離れていた」
「なぜか無視された←してないっ!」
・・・

10代の子だと泣くこともある。実に始末が悪い。
と言うか、
そんなことで泣くなよ!!

と言うわけで、常に一個か二個「スペア」として
取っておく。それを放出して、やっと「仕事」が終わる。

は? もう一人トイレに行っていた~?
はいはい。当方のを上げますよ。

・・・というわけで、当方、お土産を食べるのは
一年に一度もあればいいところ。
ま、別に要らないけどね。もお。