カブトムシについて思う | しゅうパパの何か思う日常と沖縄クワガタ採集記

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http://ameblo.jp/loveway14/entry-12202938361.html ←沖縄のクワガタ採集初心者さん向けの記事です♪

 

 

僕はカブトムシに対する思い入れが強い。


何故なら、子どもの頃に焦がれに焦がれても見つけられなかったから。




小学生の頃、友達が

『クワガタを見つけた』

と自慢してくる度に、


クワガタなんて何じゃい!( ̄□ ̄;)

僕はカブトムシをつかまえて、クワガタなんかやっつけてやるんだからっ!(*`Д´)



と、一人で山に乗り込んでは、適当な木に学研やカブクワ本で読んだ通りに砂糖水やハチミツを塗りたくって、

怖いのを我慢して我慢して夜に見にきたというのにカブトムシはおろか、クワガタも見つからないという少年時代を過ごした。



何もいなかった訳じゃないんだよ?


うん、アリはいっぱいいたし…(T^T)




こうして心に深い傷を負った少年は、学校に行けば友達にクワガタを自慢され、悔しい思いをする度に場所を変えてはアリを見つけに出かけ、心の傷を大きくしていった訳だね。


そうして少年の中でカブトムシというものは焦がれても手に入れられない絶対の宝石になっていったんだね。



もちろんクワガタも見つけられないから宝石だったんだよ?


でもクワガタはヤツら(笑)が見つけて学校に持ってくるんだ。

カブトムシは持ってこないのに。



だから、余計にカブトムシの方が貴重に感じていたんだね。





カブトムシは南部にはいない…


それは大人になってから、クワガタを見つけられるようになって学習した。



何故、南部にカブトムシがいないのか…



今ならわかるよ。

イタジイを中心としたブナ科の樹木が南部では育たないからね。


唯一、南部でも見られるブナ科の樹木、アマミアラカシもごく一部でしか見られないし、そもそもアマミアラカシではカブトムシはおろかクワガタもつく樹木とは言えない。


クワガタはたまに見かけはするけどね。



何故、南部にはアマミアラカシしかないのか?

それは南部が石灰岩地域だから。



中北部にある赤土をメインとしたヤンバル系土壌でなければイタジイの森はできあがらない。

石灰岩ではイタジイは育たないんだ。




しかし、不思議だね?


どうして沖縄のカブトムシはイタジイの森でなきゃダメなんだろう?


成虫のカブトムシはクワガタと好む樹木はあまり変わらない。


ヤンバルであってもショウロウクサギやタブノキでオキナワカブトを見ることはあるんだ。

人工的に植えられたタイワンモクゲンジに寄りついてきたオキナワカブトを見たこともある。


成虫ではカブトムシとクワガタで食木に違いはないと言えるはずだ。



違うのは幼虫。


カブトムシの幼虫はクワガタと違って、朽ち木ではなく腐葉土で育つ。


クワガタの幼虫は多種多様な朽ち木で育つことができるが、カブトムシは落ち葉が積もってできた腐葉土でないといけない。

一応、クヌギマットとかでも育たないことはないけど、野生ではそうはいかない。


その腐葉土もイタジイを中心とした腐葉土でなければいけない…



この偏食こそ、カブトムシが南部で見られない要因なのだっ!( ̄□ ̄;)


クワガタの幼虫みたいに選り好みしなければ南部でもカブトムシが見られただろうに…



全くオキナワカブトの奴はっ!


君が偏食するから、僕が心の傷をだな…!



と、思っていたんだ。



まぁ、間違いではない。

オキナワカブト(幼虫)は偏食だよ。



でも以前、関東に旅行に行った際に気付いたんだけど、実は本州のカブトムシも石灰岩土壌では見つけられない傾向がある。



これって、沖縄とすげー似てるな~って思ったんだ。



東京の世田谷ですらカブトムシを見つけられるというのに、カルスト(石灰岩でできた地形)には深い森であってもカブトムシがぜーんぜん見つからないの。

クワガタは結構いるのに、だよ?


間違いないのは僕が行った石灰岩地域にはクヌギやコナラが生えてなかったこと。

石灰岩地域以外でならザラに見る樹木なんだけどね…

そもそも本州の石灰岩地域にブナ科の樹木ってあるんだかないんだか…



僕が出向いた地域だけだろうか?



そうでないのであれば、カブトムシはブナ科の樹木に強く依存した昆虫ということになるね。


本州のカブトムシもオキナワカブトと同じで、成虫になればクワガタみたいに色んな樹木の樹液に寄り付くんだよなぁ…



オキナワカブトの成虫なんかはシマトネリコが大好きなくせに、幼虫時代はシマトネリコの腐葉土ではやっぱりダメだったりするんだろうか?



う~ん…



まぁ、腐葉土がたくさんできる程の落ち葉を用意できるのがイタジイなんだろうけどさ。

しかし、イタジイは常緑樹じゃん?

クヌギ・コナラは落葉樹だから、秋には腐葉土がいっぱいになるけど、常緑樹のイタジイじゃ腐葉土いっぱいにはならないんじゃないかなぁ…




ハッ!?∑( ̄□ ̄;)



だからオキナワカブトは本州のカブトムシと比べて小型に進化したのか!?


食べる物に乏しかったから…

かもしれない…( ̄~ ̄;)



…だったら、なおのことオキナワカブトがイタジイ依存でなく、何でも食べるように進化しなかったのかが気になる。


まぁ、沖縄で一番多い樹木がイタジイなんだから、イタジイ依存なのは最も効率が良かったのかもしれないね。


オキナワカブトが少なくなっているのは、人間が森を開発しているからだし…


沖縄にもクヌギ・コナラがあったら、オキナワカブトはもっとポピュラーな存在だったんだろうな。



一応沖縄でも昔、椎茸栽培のためにクヌギ・コナラを植樹したらしいけど、椎茸もクヌギ・コナラもうまく育たなかったんだって。



本州とはそれ程に環境が違うってことだね。



南部でもカブトムシが見つけられたら夢があるのになぁ…

と、思いつつも、

今年もヤンバルへ向かおうとしている僕なのでした。