非日常…一瞬、孤立無援(笑)人の優しさに触れたある日 | しゅうパパの何か思う日常と沖縄クワガタ採集記

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http://ameblo.jp/loveway14/entry-12202938361.html ←沖縄のクワガタ採集初心者さん向けの記事です♪

久しぶりに記事を書く。


時間がない、時間がない

と、忙しくて記事を書くことが激しく減少しているのだけど、

それは事実ではあるかもしれないけど、


一番の理由は、記事を書く時間よりも森に行く時間を取りたいからかもな~

って思った。




森に行くのは楽しい。

クワガタの観察をするのは楽しい。


それはなーんにも変わってないんだ。



むしろ、時間がなくなってから余計に森への思いが強くなってる程だよ(笑)



その思いが強くてね。

森に行って観察する時間はできるだけ長く取りたいと思うようになった。


正確には …


一度、森に行ったら長時間観察したいと思うようになった。


確かに森に行く回数は格段に減った。

ならば、せっかく行く機会があったのならできるだけ長く観察したい!∑( ̄□ ̄;)

って流れになった訳だね♪(^-^)



ヤンバルに行っても、日帰りではなかなか観察が進まないんだ。


例えばバナナトラップを仕掛けて長期間観察をしたくても日帰りだと観察なんて無理なんだよ。( ̄~ ̄;)



とはいえ、ホテルに泊まるとか…

金銭的にもツライ…


となると、自分の車で寝るのが安上がりだし、駐車場さえ確保できれば場所の自由も利く。


そんな訳で、僕は最近自分の車で寝る工夫をするようになったんだ。(^-^)

車で寝るなんて、仕事ができる男っぽくて、なかなかかっこいいんじゃないか!
∑( ̄□ ̄;)


…うん、かっこいいかもしれない。


かっこいいとは言っても、僕の車は軽自動車なので車内のスペースが広くない。


ただシートを倒して寝るだけなら簡単なんだけど、足がしっかり伸ばせないし…

実際に寝て試してみたんだけど、これがね…



寒い( ̄~ ̄;)



どんなに毛布や布団を車に載せても寒い。



シートと足を置くマットとの間の空間がなかなかに厄介。
ふくらはぎが布団に包まれないので、その部分に冷たい空気が入り込んでしまい足が冷えて寒いんだ。( ̄▽ ̄;)



かといって、そのスペースを埋めると ただでさえ足がしっかり伸ばせてないのに、より狭くなってしまう…(;�_�)



この足を伸ばせないというのと、寝返りすらできない狭さが災いして、良く眠れないし、疲れが取れない。


僕の車は今流行りのN‐BOXやウェイクみたいにフルフラットになれないし、車内で寝るには向かないタイプなんだ。

↑N‐BOX


↑フルフラットになれて快適空間の図。いいなぁ・・・


しかし、そんなこと言ってもしょうがない。車は狭いが工夫を凝らせば何とかなるかもしれない。

幸い、僕の車は商用車タイプで貨物スペースに物を多く載せることには優れている。


後部座席を前に倒せば、ある程度のスペースは確保できる…


そこにホームセンターで板を買ってきて、貨物スペースを広げるイメージで工夫すれば、大人が一人眠れるくらいのスペースは確保できる…



僕はああでもない、こうでもないと試行錯誤して、ようやく眠れるスペースを作ることができた。



でも不満はある。


床部分に凹凸が多いこと。


特に後部座席を倒すための可動部分が大きめに出っ張っていて、横になってみると痛い。( ̄~ ̄;)


こっちが寝方を工夫すればいいんだけど、なかなかコイツが厄介なんだ。



厚めのマット敷けばあるいは何とかできるかもしれないんだけど、
これ以上寝具を増やすと収納が利かなくなって家族から不満が出そうだし…



だからまぁ、そこは僕が我慢すればいい。





でもこれで僕の寝台車が完成した訳だ。



凹凸の不満はあるけど意外と快適よ?


設置に少し手間がかかるけど、スペースは広いし、くつろげる。

足も伸ばせるし、ミニテーブルを置けば食事やパソコン作業もできる。



なんちゅうかもう、僕の部屋だよね。




…でも実はぶっちゃけていうと、エブリィとか、中古でいいから買い替えようかなとか思ってはいるんだ(笑)


まだ数年は乗れるけど、エブリィみたいなサンバーみたいなタイプなら安く買い替えられるし、

↑エブリィ


今みたいに寝るための設置作業しなくても、快適に過ごせそうだし。




…そんな風に思っていた今日この頃。



はい、ここまでが前置きね。

長いよ、前置き長い(笑)

でも、ここからが本題♪




眠るスペースを作ったとはいえ、まだ車で眠ることに慣れていない僕は、

慣れることを目的に、とある公園の駐車場にやってきた。


トイレが近い場所に車を停める。


時間は22:30


ささっと寝る用のセッティングを済ませ、布団を被って寝る…(-_-)



何の問題もなく普通だ。





……

………

眠ってからどのくらい経っただろうか。

僕はふと目を覚ました。


何気なく携帯の時間を確認する。



4:43


携帯の明るさに目をしかめながら、


良かった…まだ寝れる…


と、安堵のため息をつく。

仕事が休みなのにも関わらず、そう思う我が身が不憫ではある(笑)



寒いので、布団を肩まで被り直してから、


トイレに行きたい。

と、思う。



一応トイレはすぐそこだ。


しかし、寒いし眠いし面倒臭い。


でもトイレに行きたい。


しかし面倒臭い。



さむ…ねむ…


と、しばらくバトルを繰り広げた。



あまりに我慢に我慢を重ねた結果、車の中で成人男性が悲しい未来を迎えてしまうのもアレなので、

僕は仕方なく車を降りることにした。



ドアのロックを外した時に、キーを持って行こうかと思ったが、
まだ時間が時間で周囲には誰もいないし、トイレからも車が見えるので、僕は何も持たずに車から降りた。



…寒い!( ̄~ ̄;)


もう2月も末に近いとはいえ、今日は凄く冷えていた。


寝る用のヨレヨレTシャツとハーフパンという格好ではかなり寒い。


ブルッとするとよりトイレ感が増し、このままだと大惨事間違いなしなので、急いでトイレへ駆け込み、急いでオシッコを済ませ、

急いで手を洗って、急いで水の冷たさびっくりして、急いで車に戻った。



ドアに手をかけ、すぐに引く…





…ガッ!




静かな公園に無機質な音が響いた。


僕の手に、いつものドアが開く時の重さが伝わってこない。



…手には取っ手部分だけの軽い感覚だけが伝わってきた。





…?




ドアは開いていない。




…おや? (・・?


僕はもう一度、取っ手を引いた。




…ガッ!



またもや公園に響く無機質な音と軽い感覚。


( ̄~ ̄;)? → ∑( ̄□ ̄;)

ま、まさか…


ロックがかかっている!?( ̄○ ̄;)



『ウソだろ!?』


公園に僕の声が響いた。

同時に血の気が引く。




財布や荷物は全て車の中だ。
もちろんキーも差しっぱなし。



え? え?


あ、とりあえず家族か誰かに助けを…



だが、携帯も車の中。



僕は文字通り着の身着のまま、何も持っていないのである。



さらに血の気が引く。



気温は確かに低いが、それ以上に体の中から冷たくなっていくのを感じた。



あまりの動揺ぶりに軽く周りが明るく見えるようになった。


ドアは開かないが瞳孔は開いたようだ。

軽く吐き気と目眩がする…



落ち着け、パニックを起こすな!

自分に言い聞かせるように深呼吸をする。



息を吸うよりも吐く方に意識を集中して、時間をかけてゆっくりと息を吐く。


リラックス効果が高い呼吸法らしい。



僕はそれを数回繰り返して落ち着きを取り戻した。



…さて、どうする?

落ち着いたが状況は変わらない。



ひとまず、一縷の望みを込めて車の4つのドアに開いているところがないか確かめて回ってみる。



しかし、やはり開いているところはない…


何故ロックがかかったのか…?


僕が寝ぼけていて、ついロックをする作業をしてしまっていたのだろうか?



いや、僕はいつもロックをかける時はキーを持って出る。


キーでロックをかける以外の作業はしたことがない。


だから、内鍵なんてしたことないんだけど…



でも実際ロックはかかっている…( ̄~ ̄;)


原因ははっきりとはしないけど、もしかしたらロック解除が不完全な状態になってしまっていて、

ドアを閉めた際に、何らかの拍子でロックがかかってしまったのではないかと思った。



(ちなみに後日、車に乗ったままドアロックを中途半端な状態で解除して、ドアを閉めてみたら、やっぱりロックがかかったんだ~、原因はそれだったんだろうなぁ…)



さて、現段階では理由を考えてもしょうがない…、この状況をどうにかしなくては…


公園から自宅はかなりの距離があるため、帰宅は難しい…


親戚や友人宅も近くにはない…


でも、幸いなことに10分ちょっと歩けばコンビニがあることを僕は知っていた。



コンビニまで行って助けを求めれば、どこかに連絡は取れるはず。



嫁さんは車の運転はできないから、自分の実家に助けを求めるか…?


それとも友人に連絡した方がいいか…


しかし、相手の都合もある。



ってか、この時間はまだみんな寝てる。


早朝から呼び出されたら、呼ばれた方も結構大変だ。


それに、呼んでも車を開けられなければ徒労になってしまう。



…となると、やはりドアロックを解除してもらえる業者を呼ぶのが一番無難か…



ロックを解除できる業者なんて僕は知らないが、出張して車の修理等を行う業者といえば『JAF』があることは知っていた。


利用したことないからJAFのサービス内容は知らないけど、ひとまずコンビニで連絡手段を得られたら、JAFに電話をしたい。


JAFがロック解除を受け付けてなくても、別の業者を教えてもらえるかもしれない。



ひとまず現状はその方法しか思いつかないし、他に術もない。




僕は決心を固めると公園を離れ、コンビニに向かって歩きだした。



…何か懸念があるとすれば、僕の人見知りと自意識過剰なところくらいか(笑)



何せ今の僕はヨレヨレのTシャツにハーフパンに靴下も履かずに靴を履いているという異風な出で立ちだ。



ヨレヨレTシャツはまだいい。


靴下なしで靴を履いている状態もアレだが、まぁそういうファッションだと割り切れば、何とかなるかもしれない。


世界で権威のあるファッションショーのパリコレの異風以外の何者でもない服とかを考えればまだ僕の格好はまともだと思う(笑)

↓パリコレの服。

↑服です。服だそうです。


うん、僕は間違いなく、まともだ。


…でも問題は膝を隠すくらいしか長さがないハーフパンだ。



僕のスネがバッチリ見えているのである。



いや、別にスネくらいどうってことはないよ?



でも、これでもかっ!

と自己主張しているスネ毛はいただけない。

↑爽やかでカッコいいモデルさんを編集して勝手に使った僕のイメージ図(自主規制)

・・・こんな姿を女子高生とかに見られてしまったら指をさされて笑われてしまうかもしれない。


下手するとスマホで写真撮られて、

『スネ毛おじさん発見♪』

とかハッシュタグつけられて、SNSに載せられてしまうかもしれない!∑( ̄□ ̄;)


それどころか女子高生に笑われているところを警察に見られたりしたら、逮捕されてしまうかもしれないのだ!


危険だ、あまりにも危険過ぎる!




僕は女子高生と警察に見つからないように細心の注意を払ってコンビニへの道を急いだ。

 

…しかし、この『着の身着のまま』という状態は本当に不安感が凄いよ( ̄▽ ̄;)


携帯もない、財布もない、あったかい服すら着ていない、帰ることもできないんだ。


頼れる人すらいないしね。



平和な日本でもこういう気持ちになるのに、戦争で着の身着のまま逃げるなんて体験はどれほどの不安と恐怖が襲ってくるのか…



考えただけで恐ろしいね…。



僕のは笑い話で済ませられるけど、戦争でこんな体験をするなんてのは絶対にあっちゃいけないことだなって、コンビニに向かって歩きながら思ったよ。





…さて、しばらく歩くとコンビニの明かりが見えてきた。


恐らくもう5時を過ぎているはずだ…


コンビニの店員さんは男性店員がいいなぁ…


男性店員さんなら異風な格好でスネ毛が見えても何とも思わないだろうし。



でもまだこんな早い時間だし、深夜勤の人達が働いているかもしれないな。


コンビニの深夜勤務なら女性よりは男性店員がほとんどだから、安心できるんだけどな…



むぅ…この心理は産婦人科の先生は女性がいいと思う心理に似てるんだろうか?




…そういえば何年か前に嫁さんから、

『何でもいいから夜用羽根付きって書いてある生理用ナプキン買ってきて』

って頼まれて、もっと複雑な気持ちになったことがある。



男が決して1人で立ち入ることがない、生理用品コーナーに、立ち入るはずのない男性が

『あれでもないこれでもない』


と品定めしているのである。




これはもう誰が見ても早く警察を呼ばなくちゃいけない状況でしょ!?∑( ̄□ ̄;)




ち、違うんです!

これは違うんです!


そのあの…、む、娘がっ!

数年前に他界した妻との間に生まれた娘がいまして…!

その娘に、そのあの、お赤飯の日が来たようなんですが、男親である私には相談しにくいようで、

なんていうか、私が察してですね!

買ってきてあげようとしているところなんですっ!

不器用で優しい父親なんです!




…という複雑難解な雰囲気を見事に演出しつつ、夜用羽根付きナプキンを見つけ出して、何とかレジに向かった訳だけど、


レジの店員さんが男の人と女の人がいてね。


女性店員だった場合は、

この人、さっきからナプキンコーナーをウロウロしていたしナプキン持ってきたし警察呼ぼうかしら…?

ってなりそうだし、


男性店員だった場合は、

特殊な趣味のおっさんがナプキン持ってきよったぜ~、何考えてんだコイツ、警察に通報した方が良さそうだな。

って判断になりそうじゃない!( ̄▽ ̄;)





まぁ、前述した通りの複雑難解で不器用な優しさを店員さんもしっかり察してくれたようで、何も言わずに会計してくれたんだけどさ。



危ない、危ない…


こんな危ない橋を渡るのはもう2度としないとあの時、思ったっけ…


男性は女性用の商品コーナーにいちゃいけないんだ、みんなも気をつけて…。



話しがあまりに横道にそれすぎたけど、

ほどなくして僕はコンビニに到着した。

駐車場はガラ~ンとしていて辺りに人の気配はない。


店の照明が周囲を明るくしている以外は車すら通らず、誰もいない世界に飛ばされたような、世界から自分だけ取り残されて誰もいなくなったかのような、

そんな気持ちになった。




…外から店内を覗いても、店員の姿は見えない。




僕は意を決して店の中に入ってみた。



どこにでもある普通のコンビニだよ?

ってかこの店、何回か利用したことあるしねぇ。


でも、今の僕は客じゃない。


ここに助けを求めに来たんだ。



なんか凄い緊張感がある。


店内にあった時計を確認してみたら、

5:15を指している。



店員さんはどこだろうか…?




店内を軽く見てみたけど、人の姿は見当たらない。

恐らく、バックヤードで作業をしているのだろう。



少しためらいもあったが、僕は…


『…すいませ~ん…』


と遠慮がちに呼びかけてみた。


するとあまり間をおかずに、

「は~い。」

という女性の声が返ってきた。



ぐわぁ!∑( ̄□ ̄;)
女の人だったーっ!



と思いつつも、表情には出さず 務めてクールにレジ台にできるだけくっついて、向こう側から僕の足が見えないように体勢をキープしながら店員さんが出てくるのを待った。



「はい、いらっしゃいませ。」


と、バックヤードから50代頃と思われる女性店員が対応に出てきてくれた。




『え~っと、あの~…』


すでに言葉に詰まる(笑)


この状況を何て説明すればいいんだろう?



僕はしどろもどろしながら、


『…ちょっと助けて欲しいんです…。』

と続けた。


店員さんも僕が普通の客ではないと気付いたようだった。




僕は近くの公園で車を停めて寝ていて、車から降りたらドアロックがかかってしまったこと、

携帯や財布も全部車に置いていて何も持っていないこと、

電話を借りてJAFに連絡を取らせて欲しいことを伝えた。



店員さんは、


「大変でしたね…わかりました、ちょっと待ってて下さい。」


と言うと、バックヤードへ下がっていった。


その時にもう1人の店員さんが出てきたので、僕に対応してくれた方が状況を説明してくれたのか、何やら「え~!?」
とか、「うんうん」といったやり取りが見え、入れ替わるように別の女性店員さんがレジ前へ出てきた。


といっても、彼女も僕に対応する訳ではなく、僕には軽く会釈をしたくらいで、いそいそと作業を行っていた。

調理のフライヤーが上がってきたらしく、忙しそうにチキンを並べたり、唐揚げを揚げたりしていた。




…なるほど。

どうやらこの店では朝の5時が深夜勤と早朝勤務の入れ替わる時間ということだな…

と、僕は思った。



深夜勤を女性2人で回すのは考えにくい。

このコンビニは明るい時間は人通りも車通りも多いけど、夜や早朝はほとんど誰も来ない。

だから、早朝勤務が4時からとは思えないし、防犯を考えたら女性2人での深夜勤はないはずだし、5時を回っていることを踏まえると、この時間は深夜勤と交代してすぐの時間だと考えられた。



チキンとか、かなりたくさん揚げてるし、この後すぐお客さんが増えるんだろうな~ってのも感じた。



…僕がコンビニ店員経験があるからわかることでもあるんだけど。




そんな風に考えていると、最初の店員さんが奥からスマホを持って出てきた。

僕に画面を見せながら、

「これがJAFの番号みたいです。24時間受け付けと書いてあるので、どうぞこのままかけてみて下さい。」

と言ってスマホを渡してくれた。



ありがたい(T^T)



JAFの番号やら受け付け時間とかまで調べてくれてホント助かる…!



JAFを利用したことがないだけに、もしかしたら10時からしかやってない可能性もあるんじゃ…と思ってただけに、ホッと安堵感があった。



あと心配なのは、内鍵の対応サービスがあるかどうかだね…



店員さんにお礼を言うと、早速JAFへ電話をかけてみた。



…数回ほどコールが鳴ったのち、電話が繋がると、

「…お電話ありがとうございます。こちらはJAF…」


と、録音ガイダンスが流れてきた。
( ̄~ ̄;)


うをぃ!24時間受け付けじゃないんか~い!

と思ったが録音ガイダンスによると、どうやらロードサービスは別番号らしい。


ガイダンスが番号を語り出したので、店員さんからペンと紙を借りて、メモをとった。



その番号に改めて連絡をすると、すぐ繋がり対応してもらうことができた。

ドアロックの解除サービスもあるらしく、もうホントに安心したよ(T^T)



ただ事業所からここまで1時間くらいかかるのと、JAFの会員じゃないので料金が


1万5千円かかるらしいんだ~( ̄△ ̄;)



むぅ…せめて1万円くらいが良かった…



でもまぁ、しょうがない!

1万5千円でスネ毛ボーン!から解放されるならそれが一番いい。



JAFに、この携帯の持ち主が僕ではなく、公園近くのコンビニで携帯を借りて電話していることを伝えると、
コンビニで待ち合わせさせて欲しいとのことだった。



当然ちゃ当然だね。


だって、万が一公園で僕を見つけられなかったら連絡の取りようがないもの。


電話を切って時計を確認すると、

5:25頃だった。


僕は店員さんに事情を話して、1時間ほど駐車場で待たせて欲しい旨を伝えると、


「いやいや、外なんて~!ここのイートインコーナーで待っててもらっていいですから。」

と、ありがたい言葉をかけて頂いた。


僕は気を遣わせてしまうのが申し訳なかったけど、外はやはり寒いのでお言葉に甘えさせてもらい、イートインコーナーで待たせてもらうことにした。



…さすがに1時間は長いので、フリーペーパーの求人誌や保険の広告を読んで時間を潰していると、外の車通りが増えていることに気が付いた。


イートインコーナーからは時計が見えないので、どれくらい時間が経ったのかわからないけど、20分くらいは過ぎただろうか…



でも感覚的にはものすごく長い時間が経ったような気がしている。



車の中で目が覚めてからを考えると大した時間は過ぎてないはずなんだけど…


でも、


この『非日常』に身を置いていると、時間の感覚がおかしくなる。


緊張感と緊迫感が半端なかったから、とりあえずどうにかなったと思うとドッと疲れが出てきた。




…喉が渇いたなぁ…




普段なら飲み物なんてすぐに買えるし、困ることもないけど、

お金がないと飲み物を得ることさえできないんだ。



何という『非日常』なんだろう。



日頃から当たり前だと思っていた日常が失われると、僕はこうも無力なのか…



地震で被災された人達はもっと辛かったはずなのに、こんなことで弱気になってしまうなんてなぁ…



自分のちっぽけさに溜め息をついて、しょんぼりうつむいていると、
スマホを貸してくれた店員さんがやってきて、

「まだ長らく待ちますよね?コーヒー淹れたので、良かったらどうぞ。」

と声をかけてくれた。




ありがたいっ!(T▽T)

ホンッとありがたいっ!



でもとっさに、

『あ、いえいえお気になさらずに~』

なんて言ってしまった…( ̄▽ ̄;)



バカか僕はっ!

すでにカップに淹れたコーヒーをいりませんなんて言ったら捨てるしかないし、そっちの方が失礼ではないかっ!


言った瞬間後悔した。

実際、喉もカラカラだったし。


でも店員さんは笑顔のままで、

「いえいえ、どうぞ。ゆっくりしていて下さいね。」

と、コーヒーを手渡してくれた。



『…すいません助かります、ありがたく頂きます。』

僕は今度は素直に受け取ることができた。


『助かります』なんて、本音も出ちゃったけど、こんな時はやっぱ格好つけてちゃダメだね。



店員さんが作業に戻ってから、僕はもらったコーヒーを両手で持った。とってもあったかいんだ~。

口に運ぶと、熱々で本当にうまい。
(T^T)



人の優しさとか温かさが身にしみるようで、僕はもらったコーヒーに感謝しながら、少しずつ ゆっくり味わいながら飲んだ。





…それからまもなく店内にもお客さんが増え始めてきた。


「いらっしゃいませ!」

「…マルボロメンソールライト」


なんてやり取りが聞こえてくる。


僕はまだ『非日常』の中だけど、『日常』に戻ってきたような感覚になっていた。



しばらく店内の音に耳をすませている内に、ハッと我に返った僕は、店内の時計をチェックしにイートインコーナーから出た。


時計は6:15を指している。


電話が終わった時点で5:25だった。
待ち時間は1時間と聞いているし、もうそろそろ外で待った方がいい。

 

僕はレジ前の客が切れたのを見て店員さんに、もうすぐJAF来るので外で待ちます。と伝えた。


『コーヒーまでもらって本当にありがとうございました、色々助かりました。』


そう言って頭を下げると、店員さんも笑顔で
「お気をつけて、また何かありましたら声をかけて下さい。」

と返してくれた。


僕はもう一度頭を下げると、一呼吸おいて外へ出た。



予想はできていたが、外は寒い。


すっかり店内の気温になれていたので、10分も待てるか不安になったが、子どもは風の子と言うではないか。

39歳なんて、80歳から見たら半分も生きていない子どもみたいなもんだ。うん。


この気温にTシャツ一丁にハーフパンなんて、まさに子ども!( ̄□ ̄)


だから大丈夫だっ!



冷たい風もコンビニに来たお客さんの冷たい視線もまったく気にならない!うん!


子どもっていいなぁ!

心が繊細でさ!



ほら、もう折れかかってる!(T-T)

折れかかってるよっ!



JAFさ~ん!早く来て~!( ̄△ ̄;)




僕の気持ちと予定時間とは裏腹にそこから、『30分』ほど待ってからJAFさんは来てくれた♪



1時間ってゆった…

1時間ってゆった…!



と、(心の中で)呪文のように繰り返しながら、JAFの方を車まで案内して

『30秒』程の作業でロックを解除してもらえた。


早っ!∑( ̄□ ̄;)

いや遅いよっ!

でも早いよっ!



複雑な心理状態だったけど、車のロックは解除できた。一安心である。



そこから1万5千円を支払って(涙)


ようやく、僕の日常が戻ってきた。




まだ早朝だし、1日はこれから始まるはずなんだけど、僕はもうこれで1日が終わったって感覚だったよ…。



ロックがかかってコンビニまで歩いたのは、もう数週間前くらいに感じるし、

店員さんとのやり取りも数日前のような気がしてるよ…。



そのくらい長く感じてたんだろうな~




…はぁ、これがヤンバルの山の中じゃなくて良かった…( ̄~ ̄;)



きっと、僕が他の車に買い替えようとか思ってたから、今の車が怒ったんだろうね。


もっと大事にしてやらにゃいかんね。






…その後、僕は菓子折りを持ってコンビニにお礼に行きました。



今回の件で人と人との繋がりとか、助け合う大切さをこれでもかってほど感じたよ~


自分が助けられたように、自分も助けられるようにしていかないとね!