4月末から6月12日まで、
時間の許す限りクワガタの木の観察をしてきたんだ。
まぁ、そんなに時間はとれないんだけどね・・(´;ω;`)
台風5号だっけ? 沖縄の近くを通ったでしょ?
あの日からノコギリクワガタの姿が見られるようになったんだけど、
それまではヒラタクワガタしか確認できなかった。
また、クワガタがいるのを確認できた樹木は
タブノキ、カキバ&キールンカンコノキとショウロウクサギ、タイワンモクゲンジ。
毎年エース級の活躍をしてくれる樹木ばかりだけど、その中に柑橘系樹木がないんだ。
南部では僕の知る限りゲッキツやシークヮーサーにもクワガタは来る。
特にゲッキツは数も多いし、どこでも見られるし、今年の観察本数だけなら
ダントツでNo.1だ。
・・でも、ここまではゲッキツではクワガタが全く見られていない。
思い起こせば、これまでもこの時期にゲッキツでクワガタを見ていないように思う。
これはどういうことなのか・・・?
たまたまなのか? それとも・・・?
気になった僕は6月に入ってすぐにあちこちのゲッキツに
バナナを1週間ほど仕掛けてみたんだ。
クワガタがゲッキツにいるなら、すぐに見られるはず。
1日目・・・
クワガタ確認ならず。
2日目・・・
カタツムリばかりで確認できず。
3日目・・・
観察そのものができず(^▽^;)
4日目・・・
カタツムリにバナナを大分食べられたので、バナナを追加。
クワガタは確認できず。
5日目・・・
どこのゲッキツもカタツムリ半端ない(;^ω^)
クワガタは見つけられない。
6日目・・・
1ヵ所のみチビヒラタクワガタのオスがバナナについていたが他は確認できず。
7日目・・・
どこにもクワガタは見られず。
8日目・・・
バナナがカタツムリに食べられて観察終了。
結果1匹。
・・ないない(; ・`д・´)
ゲッキツでこんなにクワガタが見られないなんてありえない。
しかもゲッキツでじゃなくて「バナナ」でだしね。
ゲッキツも7~8月ならバナナなんてしなくても余裕でクワガタ見つけられるし。
これは・・・
んで、6月12日。
森を徘徊(笑)しててゲッキツの近くを通った時に、さんぴん茶のような匂いがしてね。
花が咲き始めたことに気が付いたんだ。
「ゲッキツの花が咲き始めたか~」
探してみると、まだほとんどが蕾の状態ではあるが、わずかに花びらを拡げつつあるものがいくつか見られていた。
もう少ししたらゲッキツも白い花が満開になって、
今よりももっと、さんぴん茶な匂いがするんだろうな~と思った。
・・ん? 待てよ?
もう少ししたら・・花が満開・・?
そこでちょっとピーンときた。
7~8月はゲッキツにクワガタが付いているのが見られる・・・
6月12日の時点で、ゲッキツはもうすぐ花が咲く・・・
これは・・・
もしかしたらクワガタはゲッキツの樹液の匂いに引き寄せられているんじゃなくて・・・
ゲッキツの花の匂いに引き寄せられているんじゃないか? ってね。
ゲッキツも6月頃から花が見られ始める木だし、花がたくさん見られるのは7月~8月。
ゲッキツでクワガタが見られる時期とかぶってるじゃない。
それって・・・
そういうことなんじゃないか・・・?
それを考えるとね、色々思う訳ですよ!
例えばクワガタが大好きなバナナ。
でもバナナの木でクワガタが穫れるとか聞いたことないでしょ?
バナナはクワガタ付く木ではないが、実はクワガタの好物となり得ている。
それはつまり・・・
クワガタが来る条件は、必ずしも樹液から出ている匂いに反応している訳ではない可能性に繋がる。
この話しを嫁さんにしたら、彼女はこんな話しをしてくれた。
桜で有名なソメイヨシノを使ったピンク色の染め物を見たことがある。
嫁さんはその染め物を見て、「たくさんの花を集めるのは大変だったでしょうね。」
と言ったそうなのだが、返ってきた言葉は
「これは花から取った色じゃないんですよ。実はソメイヨシノの樹皮から取れる色なんです。」
と答えたそうなんだ。
なんでも、桜は花を咲かせる時期になるとピンク色の色素を作り出して、枝先の蕾へ送り込んでいるそうな。
なので、その時期の桜の枝や樹皮からはピンクの色素が取れるんだとか。
嫁さんは続けて、
「だからクワガタの木も時期によって(クワガタが来るかどうか性質が)違うんじゃない?」
と言ったんだ。
うん・・実に、ごもっともな意見だと思う。
甘い果実がなる樹木であれば、普段はクワガタが来なくても、実がなれば来るかもしれないというのは前から思っていたことなんだけど、
時期的な木の特性で来るか来ないかが変わるかもしれないのであれば、僕の価値観がまた大きく変わる。
今までノーマークにしていた木ですら、時期によってはクワガタが来ているかもしれないんだ。
例えば、だよ?
クワガタ来る木の中でも落葉性が強いタイワンモクゲンジなんかは、夏場はあんなに樹液が出ているけど
冬場ではどうなのか・・・?
僕はただ漠然と冬でも樹液が出ているんじゃないかというイメージだったけど、観察してみると実際は夏ほどの樹液量は出ていなかった。
これはタイワンモクゲンジが冬季は葉もほとんど散らせて休眠しているからじゃないかと思う。
冬にタイワンモクゲンジでクワガタを観察したことはない。
まぁ、他の木でも冬場にはクワガタを見ることはそうそうないけどさ。
そうではなくて、
タイワンモクゲンジのように季節によっては樹液が出やすいとか、
ソメイヨシノのように季節によっては樹液に含まれる成分が違う。
そういった事例があるなら、今回感じたゲッキツも花が咲くこの後の時期から「樹液が出やすくなる」とか、
「樹液の質が変わる」からクワガタが来るようになる・・
と考えることもできるんじゃないかなってさ。
そんな風に思うと、今から花が咲くとか今から実ができるとか、そういう木ももしかしたら
今まで気づいていないだけで、その時期にはクワガタが来ているかもしれないって思っちゃう。
まぁ、今回のゲッキツも思っただけで確実な話しではないけどさ。
でもバナナの例を考えたら「それはない」とは言い切れないよね。
ノーマークにしていた木でも花や実が付いているなら、目を向けてみるのも面白いかもしれない。
調べたいことは後から後から出るもんだなぁ・・(^▽^;)