ウィンブルドン2013:ナダル、フェデラーが早期敗退 | マレー・ファン@ラブテニスワールド

マレー・ファン@ラブテニスワールド

英国テニス・ナンバーワン選手のアンディ・マレーを応援しながら、
ロンドンでの暮らしを綴るブログです♪
マレーがついに2012年ロンドン五輪で金&銀メダリストとなりました。
一緒に応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!

大変ご無沙汰です!
最後に記事を書いてから、何と一年近く経ってしまいました。

その間にアンディ・マレーのグランドスラム初優勝という、
世界最大の(いえ、一生で最高の)素晴らしいニュースが
あったにもかかわらず、私事でブログを休止せざるを得ず、
頂いたメッセージも読み捨て状態で返事がなかなか
できなくて本当に申し訳ありません!

一緒にマレーを応援してくださっていた皆様にも本当に
ご心配をおかけしています。

あとブログの字数なのですが、アメーバはどうしても字数に
制限があるので、フォントを変えることにしました。

読みにくくなるかと思いますが、ご了承ください。

次はいつ更新になるか分からないのですが、とりあえず
ウィンブルドン三日目までの大きな事件。

三日目は、7選手が怪我で大会棄権するという、
グランドスラム史上最悪の記録を出してしまいました。

中でも大騒ぎになったのは、アザレンカシャラポワ
痛々しい開脚での転倒!

マレー・ファン@ラブテニスワールド-シャラポワ転倒

もう見ていて思わず目をしかめるくらい痛そうでしたが
それ以上にアザレンカの大絶叫は・・・こっちが絶句。

マレー・ファン@ラブテニスワールド-アザレンカ転倒

叫びなれてるせいなのかもしれませんが、
ホラー映画の女優が出すような絶叫でしたね。

なのであの絶叫はちょっとびっくりしました。

でもアザレンカの場合は、テニスの試合の真っ最中。

アドレナリンばりばり身体中を駆け巡らしながら
怪鳥の叫び声を上げている真っ最中の怪我だったので、
やっぱり、ここぞとばかりに「私は痛いんだぞ~」っと
絶叫してショックを表現したのかも知れませんが・・・

あの大絶叫はホラー映画の絶叫部門があれば
オスカー候補に上げたいくらいです。

と冗談は抜きにして・・・

そればかりか、マリン・チリッチ、ツォンガ、ジョン・イスナー、
ナダルを倒したダルシスなども怪我で大会を棄権。

アザレンカやウォズニアッキはあからさまにコートの
状態を批判してましたね。

ではウィンブルドンの芝コートは本当に危険なのか?

ウィンブルドンの芝調整はそれこそ一年がかりで行なわれ、
毎年まったく同じコンディションであることが大会の誇り。

ウィンブルドンがホームグラウンドともいえるティム・ヘンマン
ボリス・ベッカーも、選手たちの文句に首をかしげていました。

たまたま同じ日に沢山の選手が棄権したのか、

それとも本当に今年は特別コンディションが危険なのか?

こればっかりは賛否両論ですよね。

たとえばダルシスはナダルとの試合中、ダイビングをした時に
肩を痛め、次の日腕が上がらなくなってしまったそうですが、
こればっかりは芝を責められないですよね。

ウィンブルドンでの全盛期は『ボリス・ダイブ』で観客を沸かせた
ベッカー本人が、

「ダイブするには芝コートが一番ソフトで衝撃が少なかった」

といっているくらいですから・・・

ベッカーの言葉を借りると、あのとき自分がダイブができたのは
十代だったことと、重要な試合で相手に何としても勝つという
意思を見せるための最終手段だったと言います。
普通に練習しようとしても、到底不可能だったとのこと。

どの種類のコートだろうが、普通の選手はなるべく
真似をしないほうがいいですよね。

ということで、ダルシスはせっかくナダルに勝ったのに、
こんな形でウィンブルドンを去ってしまって本当に残念。

さてショックと言えば、まずはナダルの一回戦敗退。

マレー・ファン@ラブテニスワールド-ナダル敗退

去年のウィンブルドンの二回戦敗退のショック後、
7ヶ月の休養と言う致命傷を膝に負ったあと、
ナダルは脅威の復帰を果しました。

しかも復帰後、何と


9大会中9回とも決勝進出、7大会優勝。

うちインディアンウェルズはハードコートでの優勝
また全仏優勝は8度目と言う、
歴史的史上初記録まで塗り替えました。

驚くほどのクレイの王者振りを見せた後の、
ウィンブルドン復帰です。

ウィンブルドン2度優勝、3度の決勝進出を果した
ナダルのことですから、今の絶好調のナダルを見たら
もちろん去年の2回戦敗退は過去の出来事。

しかも怪我の間にランキングが5位に落ちたため、
ナダルが誰のドローに入るのかが脅威となりました。

結果、ナダルはフェデラーのドローに。

ということは準々決勝で二人が対決するシナリオです。

またフェデラー&ナダルはマレーのサイドなので、
マレーは準決勝でフェデラーかナダルを倒さねばならない。

マレーにとっても戦々恐々となり、一番楽できるのが、
トップ3が決勝までいないジョコヴィッチとなりました。

・・・と、もちろんこれは机上の話。

蓋をあけてみたら、番狂わせが次々に・・・

ということで、ナダルの一回戦敗退だったわけです。

大きな決定打は、ナダルの芝コートの準備不足と
いえるかもしれません。

ウィンブルドンの特徴は、大会開始後は芝が青々として
ボールが滑りやすく、大会が進むにつれ、芝がはがれていき、
コートはでこぼこになってしまいます。

2週目に入るとコートによってコンディションが雲泥の差と
なっていくのも大会の醍醐味ともいえます。

しかも芝コートでプレイできる期間は一年で限られており、

だからこそ、芝のための調整は非常に重要となります。

でもナダルは全仏のあと、ドクターストップがかかったために、
芝コート準備として参加しているドイツのハレ大会を
今年はスキップすることになってしまいました。

その準備不足もたたってか、一回戦目のナダルのプレイは
全仏オープン8回優勝という大偉業を成し遂げた選手とは
思えないほどでした。

クレイのようにボールが高くバウンドするコートと違って、
芝は低くボールが滑るため、どうしても膝に大きな負担が
かかってしまいます。

ナダルの動きが固く、膝の故障が試合に影響しているのか、
と疑いを持たずにはいられないほど、攻撃力がありません。

全仏の準決勝であれほどジョコヴィッチ相手に
猛撃をしかけたナダルとは別人ともいえる試合振りで
なんとランク135位のスティーヴ・ダルシスに、
7-6、7-6、6-4とストレート負け。

ナダルにとってプロ転向以来、初めての初戦敗退と
なってしまいました。

もちろん紳士的(?)なナダルのことですから、
試合後の会見でも膝のせいにはしませんでした。

それはコーチで叔父のトニー・ナダルにとっても同じ。

水曜日はマレーの母ジュディと一緒に、会場の外で
行列をなしている人々に自らコーヒーを配るという
サービスぶりでテニスファンを喜ばせました。

「コーチとしての仕事がなくなったので、ウェイターを
することにしたよ」

とジョークを飛ばすトニーですが、ナダルの敗退は
膝のせいではないと言い切っています。

「何が起こったかって、我々は試合に負けたんだ。
それだけが事実で、他に何もない。
ラファエルはひどい試合をし、スティーヴ・ダルシスは
いい試合をした。彼が勝ち、我々が負けた。

人々は膝のせいにするが、膝はローランドギャロスでも
インディアンウェルズでもマドリッドでもローマでも同じ膝だ。
同じ膝で我々は大会に勝ち、全仏で優勝した。

我々は万全の準備をしてこの大会に臨んだわけではない。
準備大会でプレイしない限り、ここで戦うのは非常に難しい。

芝コートでは身体を低くしてプレイしなければならないが、
その動きはラファエルにとって今は難しいものがある。
でも本来何が悪かったかと言うと、我々のフォアハンド、
サーブ、ボレー、それらすべてだ。

来年は万全の準備をして臨み、今年よりもっと素晴らしい
プレイをみせるよ」

やたらと’We'とか’Our'とか、ラファ個人ではなく「我々」という
形容をするのが面白いですね。

子供の頃からコーチしてきただけに、ラファのプレイは
「我々の共同責任」という感覚なんでしょうね~。

が・・・

このナダル敗退のショックはマレー優勝の可能性に
大きな希望をもたらしました!

とはいえ、もちろんマレーファンとしては
フェデラーというウィンブルドンの大ベテランが
大きくマレーの前に立ちはだかっています。

去年、ウィンブルドン決勝でフェデラーに敗退。
そして五輪でのフェデラーへの勝利。

ウィンブルドンを背景に、マレーの打倒フェデラーは
今年も続き、今度は準決勝で果たして
マレーがフェデラーを倒せるのか、ということに
かかっていたわけなのですが・・・。

今度は、なんとフェデラーの二回戦敗退という
大衝撃が起こりました。

マレー・ファン@ラブテニスワールド-フェデラー敗退

ナダルの敗退以上に衝撃的でしたね。

でもマレーはナダルの敗退のあと、こんな風に
予想しています。

「これまでトップ選手がグランドスラムを支配して
きたけど、いつか選手交代が起こるはずだ。
その時期がそろそろ来ているのかも知れない。
だから、これからもっと番狂わせを見ることに
なると思うよ」

それが事実となったかのように、フェデラーの
思いがけない二回戦敗退となったわけです。

もちろん同じことがマレーには起こってほしくない(汗

でも選手交代という意味では、これまで
トップ4内で世界1位争いが行なわれてきましたが、
現在ランク1位のジョコヴィッチと2位のマレーが、
事実上のトップ2になりつつあるのでしょうか?

この辺もウィンブルドンでの結果がものを言いそうです。

さて注目すべき点は、フェデラーを倒したスタコフスキー。
彼はまさにオーソドックスな芝コートプレイヤーです。

スタコフスキーのプレイは、終始一貫してサーブ&ボレー。
なんと61ポイントをネット際で獲得。

現代のテニスにおいては、驚愕の数字ですね。

サーブ&ボレーがウィンブルドンの主流だったのは
10年近くも前になり、いまやこのプレイで決勝まで
勝ち残る選手が珍しくなりました。

だからこそ、今回の結果は多くの人々に衝撃を
与えたわけです。

しかもスタコフスキーは、フェデラーのフォアに向けて
ファーストサーブを入れ込み、エースが何度も決まり、
フェデラーが得意とするバックコートでのバックハンドの
ラリーを展開する余裕すら許しませんでした。

ただしこの彼のスタイルが次の試合でも通用するのか。
これが見ものとなりそうですね。

さて字数の関係上、今日はここまで・・・

ローラ・ロブソンが勝ち抜き、マレーの試合が迫ってます!
続きはできる限りすぐにアップします!