ヒトヨヒトヨニ 4 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください










朝、目が覚めるとユノが隣で眠っていて僕は少し安心した



1人じゃないのが救いだった


昨日は振られてしまった寂しさでユノを抱き、辛さが紛れたのは確かだった
だけど、起きた時に1人だったらやっぱり寂しかったと思うんだ
本当勝手な話で、いくら寂しくてもこんな一夜限りの行為なんてしちゃいけなかったんだろうけど、それでもユノはどう思ってるか分からないけど、僕は後悔はしていない


ただ元彼が好きだったなぁ...って改めて思うだけだったけど、ユノはユノで悪くはなかった
とても従順な体だったし、多分相性も良くて、気持ちよかったって言ったらなんか不純な気もするけど、もう彼氏とは別れたんだし、そう言ってもいいだろう
ユノと慰め合えた事を感謝してる


ユノが起きたら着替えてホテルをチェックアウトして別れよう、そう思った


ユノは良く眠ってた
眠れているのはいい事だ
僕はユノの横で静かに横になりながらユノが目を覚ますのを待った


本当に綺麗な顔だった
肌は白くて勿論だけど、顔のパーツがスッキリしていてこじんまりと収まっている
こんなに綺麗なのに不倫なんて選ぶから幸せになれないんだ
勿体ない


もう恋はしないって言ってたけど
僕はユノに幸せになって欲しいなと思った


そんな風に考えている内に僕もウトウトとしたりして時間が過ぎた
でも、その後もユノはさっぱり起きなくて、このままじゃチェックアウトに間に合わないといけないと思い僕はユノを起こした


「う...ん...ん」


ユノは背伸びをして目を開ける


「時間、ヤバいかも知れません」


僕がそう言うと、ユノはようやく僕の存在に気が付いて体を起こした
僕が居るのに驚いた様子で、僕はあれ?お金を置いて帰ってしまった方が良かったかな?と思った


って言うか
もしかして僕を覚えていないんだろうか?
結構飲んでたから...


「チャンミン...おはよう」
「はい、おはようございます」


とりあえず、僕の事は覚えている様だ
慰め合った事は覚えているのか不安になる
別に覚えていなくてもいいけど現状をどう説明しようか...と僕は一瞬考えた


「昨日はありがとう」
「覚えてますか?」
「勿論だよ、お陰で1人で泣かずに済んだよ」
「それは僕も同じです」


ちゃんと覚えてる様子で安心する
僕とユノはとりあえずチェックアウトする為に用意を始めた


「シャワー使っていい?」
「いいですよ、僕もその後使います」
「え、じゃあ一緒に使う?」


ユノはなんの悪びれもなくそう言った


一夜を共にしたんだ今更照れる事も無いかと思い「いいんですか?」と聞くとユノは「全然いい」と言った
どうせ、もう会う事もない


それで僕達は一緒にシャワーをして、昨日の事を話したりしながら準備を整えた


「ホテル代は後腐れなく割り勘にしよう」
「はい」


そう言ったユノはカバンを漁り出して財布を探している様だ


僕も財布を出して支払いの準備をする


「あれ?」
「どうしました?」
「財布がない」
「えぇ?」


ユノは鞄をひっくり返して中身を確認してるけど見つかる様子がな
服のポケットの中なんかも探したけど見つからなくてユノは焦って
僕はユノに最後に使った時の事を良く思い出してと言ってみたけどユノは良く思い出せないみたいだ
でもバーで支払いはしてる筈だからバーに置いて来たのかも知れな


取り敢えずここの支払いは僕がするからいいですよと言った


するとユノは駄目だよと言った
そんな事言ったって、財布がないんだから仕方がないだろうと思った


「どうしよう...」
「何やってんですか」


僕は呆れる


「ごめん」


ユノって、しっかりしてそうで結構おっちょこちょいなんだなぁと思った


「まぁ、財布はゆっくり探すとして、とりあえずチェックアウトしないとだし、僕払いますよ」
「うん・・・じゃあ後で返すから連絡先教えて」
「わかりました」


とても自然な流れだった様に思う


僕達はそんなこんなで電話番号とLINEの交換をした
後日連絡を取る為にだ


一夜で終わる筈だった関係なのに





僕達は又会う約束をしたんだ






勿論それはお金を返すと言う名目ではあったけど、僕達は一夜の関係では終わらない事になったんだ









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