ヒトヨヒトヨニ 5 | ラブストーリー

ラブストーリー

  何度だって言うよ あなたが好き
    

※BL表現が強い為、苦手な方はスルーでお願いします

お読みになってからの苦情や攻撃などはご遠慮ください










俺は財布がなくてチャンミンにホテル代を立て替えてもらい、ホテルを出た



チャンミンの連絡先は聞いたから後日連絡をすると言う約束で別れた


財布を失くすなんて、情けない


昨日バーで支払いをしてるんだからその後なんだけど・・・
全く記憶がない


ホテルまでの道のりで落としたんだろうか?


って言うかちょっと待てよ?


俺ってホテルまでどうやって移動したんだ?
酒に酔っていて記憶がない
チャンミンが酔ってる俺をホテルまで連れて行ってくれたんだろうけど
タクシーで移動したんだったらタクシー代ってまさかチャンミンに払わせたんだろうか?


だったらタクシー代も払わなきゃな・・・


俺は頭を抱える


何をやってるんだ


一夜限りの関係だった筈なのに、やる事やってさらっと別れる予定がこんなウダウダになってしまっ
俺ってそう言う所あるんだよなぁ・・・
振られた原因のひとつなのかな


あぁ・・・本当になんで振られたんだ?


また思い出して哀しくなる


昨日はチャンミンと居たから良かったけど
やっぱ一人になると改めて振られたんだって思って寂しい・・・


とりあえずバーに行って財布が落ちてなかったか聞かなきゃ
とは言え夜にならなきゃ店には人が居ないだろうから夜までどうにもできない
財布にはお金以外入れてなかったのが救いだ


俺はバーが開店すると同時にバーに行ってみた
店員に財布の事を聞くと、確かに財布が置きっぱなしになっていて、警察に預けたと言う事だった


俺はその足ですぐ警察に言って落し物で預けられていた財布を受け取った


俺は一安心して、すぐにチャンミンに電話した
財布があった事を伝えてお金を返したいから会いたい事を告げる


「本当に連絡してきたんですね」
「どう言う事?」
「僕はお金の事はどうでも良かったし、僕達の関係が関係だから、連絡してこなくても仕方がないと思ってました」
「いや、お金返さないと駄目だし、あ!それに俺ホテルまでの移動のタクシー代とかもチャンミンに払ってもらってるだろ?それも返さなきゃだから」
「律儀ですねぇ、いいのに」
「そう言う訳にいかないって」


チャンミンの言う通り一夜限りの関係でどうでもいいんだから連絡しなきゃそれで済んだのかもしれないけど
人としてそれはどうなんだ?と思うから、俺はちゃんとチャンミンに会って返したいと思った


早い方が良いって事で俺もチャンミンも暇だったから今日会う事にした
又あのバーでって事になった
嫌な思い出もあったけど、共通で知ってる場所だからって事で気にしない


「チャンミン暇にも程があるだろ、今日言って今日会えるって」
「あなたに言われたくないし」
「だって一人者になっちゃったしな」


俺達は会うなりそんな事をいいながら、今日はテーブル席に座った


「その後どうですか?」
「うん、チャンミンと別れた後すごい寂しさ増しちゃってさ」
「僕もです」
「だよなぁ...そんな一日じゃ忘れられないよな」
「はい、正直今日もユノに会えて良かったと思ってます」


チャンミンの言う様に俺も思ってた


昨日の今日で約束を入れたのも、暇なのも勿論あるけどやっぱり寂しいからだ
お互い事情も同じだし気持ちもわかるから会ってても楽なのもあった


「でも今日は飲み過ぎないで下さいね」
「ははは、わかってる、本当にすまなかった」


俺は財布の中からホテル代とタクシー代を出す
チャンミンはチャンミンで律儀にお釣りをくれた


折角だしとその後も色々話をしながら時間を過ごした


お互いの仕事の事や、趣味や、恋愛の話なんかもする


「ちょっとトイレ行ってくるよ」
「酔ったの?」


俺が席を立つとチャンミンは心配そうに言った
俺が相当酒に弱いと認識されてる様だ


俺は違うよと言って本当にトイレがしたくて席を離れた


トイレでもしかして元彼から連絡が入ってないかとスマホをチェックする
なんか馬鹿馬鹿しいと思いながらもチェックしてしまうのはまだまだ好きだから...


もしかしたらチャンミンも今頃1人で元彼からの連絡をチェックしてるかも知れないなと俺は思った


用を足して席に戻る


俺はチャンミンが他の男と話してるのを見て立ち止まった


知り合い?


まさかの元彼?


俺はそう思うと戻れなくなった
どうしよう取り敢えず違う席にでも座ってようか...と思った所でチャンミンに声をかけられる


「ユノ」


チャンミンの喋っていた男が俺を見る


男は俺を確認すると行ってしまった


「ユノ遅いですよ」
「あ、ごめん、誰?」


俺が遠慮がちに聞くとチャンミンは困った様子で「ナンパです」と言った
俺が驚くとチャンミンはビールをグビっと飲んだ


「流石にまだその気にはなれません」


チャンミンはそう言ったけど俺とはその気になったんだよな?
俺は恋愛対象じゃないんだろうけど
そもそも一夜限りの約束だったしな


「って言うか恋はしないって決めたし」
「そりゃそうだけど、もし又好きだって言ってくれる人が現れたら?」
「ダメですよ、そんな言葉に騙されたら又辛い想いをするだけです」


チャンミンの言うのは最もだった
俺だってそう思う
でも俺はチャンミンには幸せになって欲しいって思うから勿体ないとは思う


チャンミンはかっこいいし今みたいにきっとモテると思うから余計


「ユノ!絶対ダメですよ?あんた又騙されそうだな、昨日の今日でそんな事言ってるなんて」
「うーーん・・・でも俺は元彼が戻ってきたらダメかも・・・」
「は?」


チャンミンが驚きの顔を見せる


「いやいや、もう恋はしないって決めたし、しかも元彼はないでしょう!」


チャンミンが半分怒ってる
そりゃチャンミンの言う事もわかる
わかるけど


そんな簡単に嫌いになれないのも事実だ


「そんなくらいなら、僕と寝てた方がマシですよ」
「えぇ?」
「後腐れないでしょ?」
「そりゃそうだけど・・・」
「絶対ダメですよ?」


もし元彼から連絡があっても絶対ヨリを戻すなとチャンミンに何回も言われた


「分かってる・・・絶対有り得ないし」


そう、結局奥さんを選んだ元彼が俺の所に戻ってくる事なんて有り得ない






俺はそう言って笑った










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