Jリーグを世界標準へ! -22ページ目

Jリーグを世界標準へ!

自分の国のサッカーを愛してこそ真のフットボーラー。

昨日の天皇杯4回戦。


2005、2006ナビスコカップを連覇する偉業を成し遂げたジェフユナイテッド市原・千葉がJ2・コンサドーレ札幌にホーム・フクダ電子アリーナにて0-1で敗北を喫し、その年のカップ戦王者の1チームが天皇杯から姿を消すという大波乱がおきました。


J2で中位に位置する札幌がナビスコカップ覇者を倒したというのはJ2の意地を見せたという点で大変な偉業だと思いますし、札幌にとってJ1昇格の可能性が消えた今シーズンで大きな目標ができたという事になります。


また、札幌としてこの試合がやりやすかったのは、フクダ電子アリーナという千葉のホームでのアウエーゲームなのに、アウエーではなかったいう事も大きかったのではないでしょうか。


この日の観客動員数は4,389人。

平日とはいえ、数日前にはナビスコカップで優勝しているチームのホームゲームがこれです。

特にテレビ画面越しに聞こえてくるのは多くが元気の良い札幌のコール。


千葉敗北の原因は、アウエー会場の雰囲気で札幌の抵抗する気持ちを少しも折る事ができなかった事があると思います。



伝統のカップ戦を2連覇しているわけですから、もう少しサポーターが熱くなって会場に足を運んでくれてもいいと思うのですが…。


天皇杯4回戦で苦戦したG大阪はホームで3,000人未満、横浜Fマリノスはホームで6,000人程度、清水エスパルスも6,000人程度でした。天皇杯で戦う格下チームは下克上を狙ってますからモティベーションが高いです。試合への望み方を一歩間違えると油断となってしまいます。そしてその油断を感じさせないのがサポーターのサポートだと思いますし、格下チームに洗礼を浴びせるのも選手だけでなく、サポーターにもできる事だと思います。



対戦相手によって観客数が大きく増減するというのではなく、常にどんな相手でも全力でサポートをする人が増えていき、選手がより頑張ろう!という気持ちになれるようなスタジアムの雰囲気つくりについてチーム・サポーター共に考えていかないといけないのではないでしょうか。


入場料収入や入場者が落としていくお金は選手の給料となります。

来場者が増えれば増えるだけチームは育成や補強にお金をかけることができます。

チームをバックアップするという意味でも、サポーターも頑張ってほしいと思います。



天皇杯のありかたが問われていますが、実はJリーグのありかたも今問われているのではないかと強い危機意識を感じた千葉の天皇杯4回戦でした。



J2で唯一5回戦に残った札幌サポーターの皆さん、おめでとうございました。

そして札幌サポーターのブロガーのyukiさん、おめでとうございました。












W杯ドイツ大会で日本代表監督として日本を率いたジーコ監督が現在采配をふる
うのはトルコリーグの強豪チーム、フェネルバフチェ。


優勝回数は16回を誇るクラブ創設100周年を迎えたトルコの名門中の名門です。

そのジーコ率いるフェネルバフチェが、なんとJリーグで首位を走る浦和レッズ
のFWワシントン選手の引抜きを画策していた事がわかりました。


ワシントン選手の関係者によると、ワシントン獲得の打診をしてきたのはフェネルバフチェ
と、同じく浦和MF・ロブソン・ポンテ選手がかつて所属したレバークーゼン。


中でもワシントン選手が東京ヴェルディに移籍した時に裏で日本に来いとジーコ
が声をかけたと言われる程の良好な関係であったジーコ率いるフェネルバフチェ
は高額オファーをワシントン選手に持ちかけた模様。


ブラジル人選手とジーコの信頼関係は、鹿島全盛期の頃や今のセレソンのジーコ
心酔っぷりを見ても明らかなように、一種の国を挙げてのファミリーのような繋
がりを感じます。


また、ワシントン選手自身もかつてフェネルバフチェに所属しており、外国人得
点ランクの第1位にいたそうですが、心臓疾患を患い無念の退団となっており、
フェネルバフチェでリベンジをしたいという気持ちもあった様子。


しかし、その上でそれらのオファーを断り浦和レッズとの『浦和レッズを日本一
にしてアジアチャンピオンズリーグで優勝してアジアNo.1にする』という約束を
選んだのです。


日本人ですら日本のJリーグを海外と比較して軽視する傾向にある中で、セレソ
ンと呼ばれた元ブラジル代表のワシントン選手が欧州CLに出場するチームからの
誘いを断ってJリーグの世界進出の為に尽力を尽くしてくれるというのは大変嬉
しい限りです。


ACLで敗退したガンバ大阪に、もしアジアにガンバ大阪を連れ出した英雄アラウー
ジョ&大黒がいたら・・・という思いは尽きません。


しかし、浦和にはワシントン選手、ポンテ選手、小野選手が残ります。田中達也選手も
帰ってきました。山田&岡野のベテランたちも健在です。



今年のACL、ガンバ大阪は浦和のスタッフを同行させてくれました。


G大阪が先駆者として体を張って見せてくれたアジアへのヒントを無駄にする事な
く、Jリーグの2強の1つとして最強の布陣そのままでアジアに乗り込み、アジア
のつわもの達をなぎ倒してほしい。


そしてワシントン選手が、フェネルバフチェを断ってまでJリーグに残って良かっ
たと思えるような結果を彼にもたらしてほしいと強く願います。



そしてこれはJリーグを応援する僕たちがJリーグを低く見る人たちに挑むチャレンジでもあるわけです。




さて。藤枝の実家に帰っているガッツリーゾですこんばんは。

スポパラという磐田と清水という静岡のJチームを中心に放送するサッカー番組があるんだけど、これがなかなか面白い。コメンテーターは三浦泰年。現在は静岡FCの総監督をやってます。

磐田、清水と渡り歩いた山西選手の特集とかやってたんだけど、彼がデビューした頃の磐田のメンバーはこんな感じ。

・フェリペ監督(ドイツW杯・ポルトガル代表監督)
・ドゥンガ
・スキラッチ
・中山
・高原
・奥
・福西
・勝矢

とか。磐田の黄金期。
この中でよくデビューできたなと思いました。

ちなみに今日のゲストは清水の青山選手だった。
青山選手というディフェンダーは前橋育英で浦和・細貝選手と同僚なんですよね。

応援する浦和の選手以外で自分がこいつはいいぞ!!って思っている優れたディフェンダーのNo.1が青山選手。彼はワシントン選手に最もくいついた男。結構・・・というか、かなりすごいいい人です。浦和にこないかな。笑


・・・・で、何が悲劇かっていうと、明日は昨年の覇者浦和レッズと静岡県代表の静岡FCが戦う天皇杯だってのに、番組内で触れたのは最後に『明日は静岡FCは浦和レッズ戦、頑張ってください!』だけ。

ええ!?

総監督の三浦ヤスがいるのに、扱いそんだけ?!?!?

アマチュアからスタートした静岡FCが浦和レッズという日本最高峰と戦うというので1つの番組ができそうなもんなのだが・・・・。(以前、県内番組でどこかで特集を組んだらしいが・・・・)

前日というのにこの微妙なトーン。

むしろ天皇杯の話題は、清水と磐田の天皇杯のほうが大きかった。


静岡FCの悲劇というか、Jの壁だね。
もっと取り上げてやってくれよ~~~~!!!!

『天皇杯4回戦 浦和レッズvs静岡FC』


静岡出身として個人的にすごく緊張しています。
安部川の河川敷からはじまったあの貧乏チームが浦和と同じ舞台にたてるなんて。



勝敗以上に日本最強チームの全て、メンタリティをきちんと学んで欲しいです。


清水商、清水東、東海大翔陽(旧・東海大一)、藤枝東、静岡学園。これだけの名門を持つ王国の県名を遂につけたチーム。メディアの扱いは抜群に低いけど、将来性はあると思うんだけどな・・・。知人がいるから贔屓してる部分があるけれど・・・。



静岡FCの公式サイト
http://www.shizuokafc.co.jp/index.html

アマチュアで最強時代を築いた事もある藤枝市役所にも勝つチームですから、アマではほんと強いチームです。てか、藤枝市役所の全盛期はほんと凶悪的な強さだったね・・・・なんせ藤枝東から選手がそのままいくんだもん・・・。あの頃、藤枝市役所か清水市役所だったなあ。強いのは。まぁ清水も、あの名門高校からぞろぞろはいるわけだから当然だったんだけど・・・。


2ヶ月ぶりの静岡、コンコルドのCMがまた新しくなっていたのがよかったです。今回のCMはちょっと乱れてるね。笑

浦和レッズやアルビレックス新潟のように大量の動員を誇る地域は別として、日本代表の無いときはサッカーサポーターは独特の世界の人って見られるのが今の日本のサッカー文化度ですよね。残念ながら。


先日浦和三昧さんで指摘されていた闘莉王選手のこの時期の代表記事 といい、メディアがなんでもかんでも代表につなげてしまうから、代表選手がどこのチームにいるのかって所まで興味をもたれにくいんですよね。


だからクラブのサポーターとなると、サッカーに興味が無い人からみると、ものすごくコアな人たちと思われてしまう。欧州なんてそれがデフォルトなのに。その辺がサッカーの実力以上に大きな差だなって感じます。


やはりそれって報道のありかたにも1つ原因があるのかなって思います。

日本のサッカー、つまりJリーグに胸を張れる記者が少なすぎますよね。

読んでて泣けてくるような記事をかける記者、『ああ、この記者、本当にJリーグがすきなんだな・・・』ってわかる記者が減りました。


記事の内容が能力不足であっても、魂って伝わるじゃないですか。

毎朝新聞を読む人はかなり多いと思います。熱い思いを紙面にのせれば、それが続けばやがて興味がない人でも覚えていてくれるかもしれない。それってすごく大事だと思うんですよね。日本代表って所詮はアウトプットされたものだと思うんです。

アプトプットされる前の作りこみの部分であるクラブチームを語れる記者がもっともっと増えてほしいなって思います。


サッカー選手はボールでサッカーを語るように、記者はペンでサッカーを語ってほしいです。

そしてペンでサッカーを語れる記者を我々は大事にしていきたいですよね。



自分には文才がないので、気持ちを表現するくらいしかできませんが、ペンでサッカー語れるブロガーさんをこれからも応援していきたいと思います。



ブロガーたちの作り出す記事がいつか新聞に取り上げられて、今の記者たちが困る時代が僕はくると思っています。



一部の薄味の記者に言いたい。

記事に必要なのは取材だけじゃないんだよ。記事を書くってのは仕事なだけじゃないんだよ。



全ては愛なんだよ。愛。




大事なのは取材証じゃない。




愛なんだよ。







Jリーグ第29節 ヤマハスタジアム
○ジュビロ磐田 3-2 浦和レッドダイヤモンズ●
(磐田)犬塚、カレン、福西
(浦和)ワシントン2



磐田としては新監督になって徐々に結果が出てきています。


来季にこの流れを持っていくにあたり、現在の力がJリーグ屈指の守備力を誇る浦和相手にどこまで通用するかを見る絶好の機会です。


また、今後の終盤戦の激しい試合展開における警告累積による出場停止の選手がでる可能性のある浦和としても攻撃と守備のエースを欠いた状況のこの試合をどう工夫して戦うかという意味で、2位以下と勝点6差以上あるこのタイミングでしかできないチャレンジがあるはずです。


そういう意味で、負けてもお互い大きく失うものが無い点でトライアル的な試合としつつも、なにを収穫として得るかという試合になりました。



太田と福西を攻撃の核とした新しい攻撃のスタイルを持った磐田

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はまったときの実力はJリーグでもトップクラスのカレンロバート、前田という磐田の2トップは高いスピード力を誇り、抜群のポジショニングセンスを持ち合わせています。彼らを最大限活かす為には、彼らの為のスペースを得る必要があります。


磐田のフォーメーションはこのような感じ。

磐田フォメ


太田、福西といった両サイドハーフをエリアを決めずに自由に動かせて、相手DFを引きずる感じでディフェンスラインを崩します。太田、福西の果敢なポジションチェンジが作り出すDFのずれによるスペースにカレン、前田が素早く走りこんでキーパーと1対1の状況を多く作り出します。


磐田としては現戦力では理想的で、夢のある布陣と言えると思います。名波選手を放出する前までは、トップ下の名波選手でボールが止まってしまっていたので山本監督とアジウソン監督の差は名波選手の起用の差、カレン選手へ与えた役割の差という所にあると思いました。


闘莉王の変わりは堀之内、ポンテのかわりは小野伸二の浦和

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一方の浦和のフォーメーションはこのような感じ。

浦和フォメ


ポンテ選手の位置に小野選手を入れ、闘莉王選手の位置に堀之内選手をいれて、右に復帰した坪井選手、左にネネ選手を入れました。ポンテ選手不在となると、3・5・2でトップ下に山田暢選手、FW1枚追加で田中達選手を入れてくるのかなと思っていましたが、DF陣への負担を減らす為にもポゼッションを高めようと、3・6・1の山田&小野の2シャドーを採用しました。


浦和のウィークポイントを突いた磐田

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『試合開始直後が勝負』と話していたのは磐田・カレン選手。その浦和のDFは連携の実戦経験の薄い、坪井・堀之内・ネネの3バックです。しかも、坪井選手は怪我からの復帰間もない状況で万全では有りません。当然ながら縦の動きはついてこれても横の動きには再発の怖さがありますから、完全なフットワークは期待できません。実際、この試合では横の動きで踏ん張りがきいてなく、やはり怖さがあるのかなと感じるシーンがありました。このような不安材料がある状態に対して、攻撃するチームは徹底してそこを突いて早めの得点&逃げ切りがベストです。


案の定、磐田は浦和のDF陣が落ち着く前に一気に畳み掛けていきました。磐田の戦術は3バックを攻略する為のセオリー通りの戦い方です。

3back


太田、福西がバイタルエリアをガンガンかき回すことで、浦和の3バックはマークの受け渡しを頻繁に行う必要に迫られます。しかし、自由に動き回る選手が4人も前線にいると必ずどこかでマークの受け渡しに失敗して人数差に劣るエリアができます。その中で、カレン、前田が狙ったのが図の黄色の位置です。


3バックのサイドの2人の裏を取るというのは3バック攻略の常套手段ですから、ここを狙います。すると浦和DFは踏ん張りきれなくなってそこのエリアのケアをする為にずるずると下がり、サイドに引き出され始めます。高い位置であればディフェンシブハーフの2人がケアできるのですが、低い位置はDFが出ざるをえません。そうなると今度は水色のエリアがあきます。


すると、今度はここからフリーの状態で精度の高いクロスがガンガンあがっていきます。DFがずるずる下げさせられた状態ではこの位置からのクロスのほかに、この位置からバイタルエリアへのドリブル&シュートが狙えてしまいます。また、ここからファーの位置への短いスルーパスも狙える為、非常に攻めやすく、守りにくい状態になります。


このエリアのケアをしなければいけない選手はディフェンシブハーフですが、啓太&長谷部は引き出されたDFのエリアのカバーリングと中央で待つ選手のマークに手を取られてしまい、サイドハーフの三都主、平川の両選手が戻らないといけません。これにより、三都主、平川の2人は攻撃という選択肢を徐々に失っていきます。


通常の浦和であれば、これでもなんとか凌げる守備力なのですが、この試合の前半は怪我を押して出場した坪井選手が削られて痛みが再発してしまい、左右の動きについていけない状態となってしまってほぼ機能していない状況でした。つまり2バック状態です。実際、2失点目も坪井選手が接触プレーでうずくまってしまている所を狙われました。


2


足を痛めた坪井選手が足を引きずりながら追いかけていますが、坪井選手がいない右サイドに堀之内選手が引き出されています。左サイドから中に絞り気味のネネ選手も中央からきているカレン選手のほかに、左サイド遠目から中央にカットインしてきている前田選手という2人をケアする必要がある為、ポジショニングに苦労しているのがわかります。


このように、決定的なシーンは全てサイドからのものですので、浦和とやるときはサイド攻撃が必須というのが改めてわかった内容だったと思います。前半は磐田の試合開始直後からの高い集中力と徹底した戦術遵守が浦和の試行錯誤しながらの試合運びを上回ったと言えると思います。



新しい事へ取り組んだ浦和

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リードしていたらなかなか踏み切れなかったでしょうが、0-2と大きなリードを許した浦和は、後半は勝点6差というセーフティリードをうまく使って、新しい試みに挑戦します。


『4バックへの挑戦』です。


坪井選手がプレイが厳しい状況になっていて、ディフェンスが実質2バック状態になっていた事もあったので、練習などでは何度か試していた4バックをはじめて実戦で試しました。


後半開始直後のフォーメーションはこのような感じ。


4back


三都主、相馬のレフティが揃う豪勢なフォーメーションです。
シーズン中、一時期3バック時のディフェンシブハーフの位置に相馬選手を入れたりと相馬選手に対して多様性を求めてきましたが、ここにきてギド監督が判断したのは三都主選手のディフェンシブハーフ。彼のビルドアップの能力を買っての起用だと思います。


4・4・2ですが、山田選手が下がり目の実質4・5・1でした。
浦和の突然の4バックにマークの確認が遅れた磐田は早い時間に浦和に1点を返されます。

マークの受け渡しがルーズになっている状態で、前半の浦和と近い感じで、修正している最中に得点を決められたという感じです。この試合、磐田のDFはワシントン選手を徹底して2人でマークしていました。場合によっては2人以上で抑えにきていました。これにワシントン選手も少し苦労をしていたのですが、浦和の1点目はそれを打開するにはベストの崩し方をしました。


浦和1点目


右サイドに長谷部選手が突っ込みます。

すると磐田のDFがフォローの為にどんどん長谷部選手に引き出されていて、ワシントン選手についているのが1人だけになってしまいます。


そしてほぼ突破し切った所で、ワシントン選手についていた磐田DFが堪えきれずに長谷部選手にあたりにいきます。これによってワシントン選手がフリーになります。磐田DF4人が長谷部選手1人に引きつけられシーンです。

中央のワシントン選手に選手をたくさんかける磐田の弱点は、他の選手がペナルティエリア内に突っ込んできたときの対応に後手を踏みやすいということです。ワシントン選手がひきつけて、他の選手がフリーになり、そこにボールが行くことでDFが釣られてワシントン選手がフリーになる。上手なマークのはずし方でしたね。


ちなみに浦和の2得点目を見るとよくわかるのですが、ワシントン選手へのこの日のマークはこんな感じでした。


浦和2点目


ヘディングシュートで得点を決めていますが、すごい囲まれていますね。



4バックになって攻撃面では効果が出たものの、やはり守備面は試運転の状態であるため、またもやDFラインが落ち着く前に磐田は後半、得点を奪いにいきました。連携に不安があるチームに対してはやはりサイド攻撃が有効で、磐田の3点目もダイナミックなサイドチェンジから得点に結びついています。



3点目


浦和のディフェンシブハーフがディフェンスラインに吸収されています。この辺が慣れない4バックゆえの用心深さがラインをさげさせたと言ってもいいかもしれません。こうなると、浦和としてはラインコントロールが難しくなるため、オフサイドをあまり気にせずにボールを放り込めます。蹴る側もドフリーです。


3点目


そしてファーにいある福西選手にクロスが入ります。浦和は中央はオフサイドを仕掛けるべくラインをあげたつもりでしたが、三都主選手が戻りきれていませんでした。完全にラインコントロールの失敗といえます。



結局2-3で磐田が逃げ切りました。


ちなみに試合後半の浦和のフォーメーションは永井&田中達を入れてこんな感じでした。


フォメ




両チームが得た収穫

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まず、まだ早いかもしれませんが、磐田は来季にむけて最高のスタートを切ったといっていいでしょう。若手主体のチームですから、来季もこのメンバーが中心となっていくと思いますし、飛車角落ちの浦和相手とは言え、ここまでの試合ができた事は非常に大きかったと思います。将来の代表候補のカレン、前田を中心にこれから更に良くなって行く気がします。一昔前のメンタル面が課題だった若手中心の浦和のようなイメージを持ちました。


次に浦和としても、このようなトライアル的要素を含んだゲーム内容については、勝点6差という最悪黒星でもまだ勝点3差があるというこのタイミングでしかできない事をやれた事が大きかったと思います。これまで試したくてもここまで差が開くことはなかった為に、常にベストで臨む必要があったわけですからね。前半で坪井選手が機能できないとわかると、3バックを崩壊させて自信をなくさせる前に、勝敗以上にやれる事をやるという割り切った試合を選びました。結果、主力不在の戦い方、4バックのメリット、デメリットという点で色々と経験できたのは大きかったと思います。


捨てゲームとしたわけではないでしょうが、リーグ戦の戦い方として、負けられる試合という点を有効に使ったという事と、闘莉王選手の累積&出場停止を消化できたという事で、あまり痛くは無い敗戦だったと言えます。



浦和vs川崎戦は勝敗以上に、両チームの駆け引きが見ごたえのある試合でした。


後半10分以内にそれぞれ1点ずつ取り合った後半10分。

まず動いたのが浦和レッズ。


三都主アレサンドロ OUT → 相馬崇人 IN


左サイドで川崎の2点目のセンタリングを森選手にあげさせてしまった三都主選手を交代させます。


この交代のメッセージは非常に強烈でした。

ギド監督からも守りはまだまだだと言われているように、相馬選手は守りの選手ではありません。つまり彼を入れると言う事は攻めるぞという事です。特にサイドというものは攻撃が最大の防御となるエリアです。今の浦和レッズにこれ以上の攻めのコンセプトを強烈に打ち出せる選手交代は無いでしょう。



ちなみに森選手は三都主選手の対策が十分にできていました。


三都主選手とマッチアップするときは、基本的には一定の距離を保つ事が大事です。密着した瞬間に裏をとられて(裏街道)彼のスピードにおいていかれてしまいますから、この試合の森選手は一定の距離をきちんと取っていました。ですから三都主選手も非常にやりにくそうな感じでしたね。比較的浅い位置からのアーリークロスが多かった気がします。そうなると、相手も守れる手ごたえを感じるわけですから攻めに転じます。この試合に限って言えば相手のストロングポイントを抑えたのは森選手だったのかなと思います。



さて、ここで投入された相馬選手ですが、彼は距離を置こうとしても自分から相手に密着していきます。相手にとって嫌なのは、密着すれば相馬選手の多彩なフェイントでかわされるリスクを負いますし、離れようとすればじりじりと下がってしまいます。ちなみに三都主選手はそこで更に押すタイプではなく、相馬選手はそこでどんどんプッシュしていきます。相手が少しでも離れたらパスに切り替えられる三都主選手の多様性と、あくまで相手を押し込んでドリブル第一で考える相馬選手の一途さという2つの特徴が浦和の左サイドからの展開力をより力強くさせています。


ちなみに、相馬選手は腰の位置を低くしてドリブルの姿勢をとるので、懐が深くて守る側からするとボールを遠く感じ、ボールの動きに対してワンテンポ遅れる恐れが出てきます。森選手としては止めにくい相手であると同時に、ファールを誘われやすくなるので嫌だろうなというのは見ていて感じましたし、じれはじめているのはわかりました。


三都主選手がダメなら相馬選手…と即座にフィットする選手をあててきたギド監督の狙いとしては、まずは先手を打ってその試合で相手がもっとも輝いている場所を殺しにきたという感じでした。チャレンジャーを迎え撃つ立場ながら守備重視の3・5・2とはいえ、決して受身にならずに自分達から動いて相手を潰しに行く。これをまさに采配というのでしょう。素晴らしい即決だったと思います。



次に動いたのはまたしても浦和です。


田中達也 OUT → 小野伸二 IN



川崎の中盤でのプレッシャーがかなり効いている事や、長谷部選手不在で中盤の底に山田選手が入っていた関係で、浦和は前線でボールのタメが作れていない状況になり、ロングボールを中心とした単調な攻撃パターンになっていました。


そこでギド監督は前線でボールキープができる小野選手を入れます。また、チームがやや混乱気味になっていたので、経験豊富な小野選手を使って全体を落ち着かせようとしていました。また、川崎の心臓と言われる中村選手、谷口選手を釣るには絶好のネームバリューですから、中盤のポゼッションをあげていくには最適な人物だったといえます。これにより浦和は落ち着きを取り戻しはじめました。



そして次に動いたのはまたしても浦和。

最後のカードを切ります。



平川忠亮 OUT → 永井雄一郎 IN



平川選手とはまた違ったタイプのドリブラーの永井選手を入れてきます。

ここで岡野選手がくるかな?と思ったのですが、永井選手を入れてきたのはある種、理にかなっているなと感じました。


まずこの時間帯、浦和は中央偏重の攻撃になっていました。

中央で狭い所、狭い所へと勝負していくのは小野選手がゲームメイクする時になりやすい早いパスワークのサッカーの特徴ですが、この試合では中央での奪い合い、カウンター合戦になってしまっていました。そこへ永井選手を入れてサイドでタメを作ろうとしたのではないでしょうか。


よく見てみると、いつのまにか浦和の両サイドは永井・相馬と根っからのドリブラーが揃っています。

特に永井選手は速攻だけではなく、遅攻を組み立てる事ができるキープ力のあるドリブラーです。


中央に人が集まっている川崎の守備陣をじっくりとサイドに引き出して、個人技である程度かわして手薄になった中央へボールを戻すという事に徹していましたね。もうちょっと積極性があってもよかったかなとは思いますが、役割は果たせていたと思います。そうなると中央から右に人が偏りますから左サイドの相馬選手が活きてきます。ガンガンドリブルで攻めまくっていましたね。



このとき、自分は岡野さん投入なんじゃ?と思ったのですが、よく考えてみると浦和はこの時間帯になると敗北をまず第1に注意しないといけません。大事な事は勝点差を縮められない事ですから、岡野さんを投入してのパワープレイをする必要はありません。無理にパワープレイをする事でサイドのセンターバックの前と裏を使われてしまう可能性もありましたから。


そういう意味で、中央に切れ込んでいくドリブラーの岡野さんよりも相手を中央から引きずり出す役目として永井選手のキープ力が適していたのだと思いました。



さて、浦和の両サイドが川崎の両サイドを制して流れを浦和に呼び込みはじめると、この試合はじめて関塚監督は動きます。



マルコン OUT → 井川祐輔 IN



森選手を右サイドに入れて井川選手を左サイドにあてました。

攻撃において前線への水を運ぶ役であったマルコン選手を外すとわかったとき、相馬対策かと思いますが、川崎は後手を踏んだなと思いました。


このような試合で大事な事は相手に思い通りの選手交代をさせないベンチ同士の戦いでもあります。


確かに膠着して動きにくい試合でした。しかし、そういうときに先に仕掛けるのは本来はチャレンジャー側であるべきでしょう。しかし、関塚監督は動かなかった。これにより、浦和のギド監督は相手にあわせた選手交代ではなく、自分達のサッカーをするための選手交代をする事ができました。



例えドローであっても、やるべき事をやって相手を支配してのドローと、やるべき事ができずに、相手なりになってのドローでは試合後のショックが違います。ましてや川崎は勝たないと先が見えない試合。選手交代で勝ちにいくメッセージを伝え切れなかったのではないでしょうか。策士・関塚監督は完全に監督の采配で遅れをとっていたと感じました。


首位浦和に思い通りの試合をさせないのがセオリーな中、ベンチ入り18人で川崎に挑んだギド監督、かたやピッチ上の11人で浦和に挑んでしまった関塚監督。


自分から動いての勝点1、相手に先に動かれての勝点1。



この先の試合に少し影を落としそうな試合展開だったと思います。




浦和を支えるのは個人的にはディフェンス以上に中盤だと思ってます。


自分はディフェンダーだったので、そうまわりからも見られていた部分もあるせいか『守って当然』ってのがあるんですよね。その自分から見ると、浦和を支えて、浦和にリズムを与えているのは中盤の熾烈なポジション争いだと思ったりするんです。


特にこのポジションは熱い。

オフェンシブハーフ…ポンテ、山田、小野


チームの攻撃の心臓ともいえるポジションにドイツの強豪でトップ下を張っていたポンテ選手、UEFA杯をとった小野選手、元日本代表の山田選手がスタメンを保証されない状態でいるというのが強烈な活気になってますよね。特に山田選手が涼しくなって調子があがってきた秋以降は。


特に山田選手と小野選手というこの2人のバランスの良いところは、ワシントン選手にとっては小野選手がマッチしやすく、ポンテ選手や田中達也選手には山田選手がマッチしやすいんです。


この2人の使い方はフォーメーションの多様化にも貢献していて、3・6・1と3・5・2を試合の流れによって使い分けられているのがいいですね。そして、最近の収穫としては小野選手がスーパーサブとしてかなり使える選手というのが川崎戦でもわかった事でした。


川崎戦、後半にややチーム全体が焦り気味の時に、ギド監督が小野選手を入れてきたのですが、彼はやはり経験が豊富なだけあってチームに落ち着きを入れてましたね。上手に左右にボールを振りながらポゼッションの確保に意識を持っていました。


同じ途中交代でも、相馬選手のほうはまだまだ自己アピールが強すぎて前へ前へと若々しく突っ込んでいく意識が強く、チーム全体のリズムを取るレベルには達していません。比較すると、小野選手はもう1枚上のステージにいるなと感じました。



そう考えると、小野選手は岡野さんのように途中交代でパンチが効くタイプなのかもしれません。オランダに行っておかしくなっちゃった部分を修正するリハビリ期間として考えるとスーパーサブというのは名案だと思います。


ただ、スタメンを完全に奪うにはコンディションとプレーの質は勿論の事、ギド監督が好まないトリッキーな軽いプレーというものも自粛していったほうがいいのかなと思います。大一番でトリッキーな素晴らしいプレーを魅せるのは見る側にとっては成功すれば溜息もんのスーパープレイなのですが、失敗してカウンターを食らうと本当にプレーする側としては辛いし、疲れるんですよね。ショックがでかいんです。監督としても試合を読んで先手を打つためにも、リスクのあるプレーは計算が崩れる可能性もあるので、喜ぶ事はありません。



この試合でも、何度かそういうシーンはありました。

かなり膠着した状態で、選手交代も関塚監督がなかなか動けないくらいの緊迫感の試合なだけに、失敗が許されない状況であるのは一目瞭然のことであり、そこであえてトリッキーなプレイをする必要はないと思いました。


彼の成長が必要とする部分は、精神的な部分でしょう。プレーヤーとしての技術のすごさを見せ付けるというよりも、チームの1つの車輪として機能、存在するという事に徹するという部分ができれば彼はもっとすごい選手に一皮むける事と思います。








優勝ライン


今節第1日目の浦和-川崎戦の衝撃のドローから一晩明け、翌日に待ち受けていたのはガンバ大阪がFC東京にまさかの大逆転負けを喫したというニュースでした。


優勝ラインをご覧ください。

ガンバ大阪は残り試合全勝したとしても、得失点差でリードを保っていれば浦和は3勝3分か4勝2敗で切り抜ければOKです。


また、最終節はガンバと浦和が直接対決のため、そこが仮にドローになるとした場合、浦和は3勝2敗、2勝3分でその日を迎えればいいわけです。そう考えると、勝てば勝点3差に迫る事ができたガンバ大阪にとっていかにこの日の試合が重要だったかがわかると思います。本当に痛い敗北ではないでしょうか。


そしてガンバ大阪にとって更に痛かったのは敗戦と共に得失点で-1を追加してしまった事です。現段階で得失点差は6の開きがあります。浦和は失点が少ないため、毎試合確実に1点ずつ加算はしてくると思います。そなると毎試合2点差以上の試合をしていかないといけません。従い、ガンバ大阪は勝点で並ぶだけではまだ厳しく、現実的に浦和とガンバ大阪の差は2勝+勝点6の差、つまりガンバが単独首位にたつしかないという点で実質3勝分の差があると言えるでしょう。


一方、3位川崎は完全に浦和に勝点2を没収される形になりました。後半早々の逆転ゴールにチームは沸き立ちますが、きっちり数分後に浦和に同点に追いつかれて勝点3と共に、逆転優勝への夢を大きく削られる事になりました。


川崎としては、浦和戦を終えた事でこれでガンバ大阪と浦和レッズの上位2チームとの今年の直接対決が終了してしまいました。特に後半戦で2チームから総勝点で1点(得失点-3)しか奪えなかった事は非常に大きな痛手です。自力優勝が消えたと共に、他力本願で待つにしても得失点で大きく上位2チームに遅れをとっていますからここもまた実質3勝分の差があると言え、浦和との直接対決が残されているガンバ大阪と比べると優勝争いから脱落しはじめていると見れると思います。あくまで捨て身の優勝を目指すのか、それともシーズン前の目標であった4位以内を確実にするのか、ショックの大きなドローの後でもありますから、監督のコンセプトを選手に明確にみせていく必要があると思われます。




とにかく、浦和は残り6試合でガンバに最終戦で負けても、残り試合を5戦全勝すれば優勝ですから野球の言い方を使わせてもらうと、マジック5が点灯したと言っていいと思います。



今年もいよいよ大詰めになってきました。

来週からは残留争いの表も使っていきたいと思います。