選挙は、誰のもの? | 大石よしのりオフィシャルブログ Powered by Ameba

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大石欣則

「選挙は、誰のもの」?

2月26日の神戸市会本会議、大石の質疑。

「開かれた開票作業と市民の開票作業の参加」について


来年度には選挙の予定はありませんが、来年4月、すなわち再来年度予算には統一地方選挙に関する予算計上も予定されておりますので、あえて今回の質疑に入れさせていただきます。
 一部、常任委員会でも質疑があり、また昨年の市長選挙の対立候補からも公開質問がありましたが、具体の回答はなされませんでしたので、あらためて市長のお考えをお聞かせください。

 まず、開票所の場所設定についてであります。
 昨年10月の神戸市長選挙の際、なぜか灘区の開票所が灘区内ではなく、中央区のポートターミナルホールに設置されました。
 投開票日の決定は早期にされていたにも関わらず、なぜ中央区に設置したのか、灘区の開票所では無かったのかの説明をいただくとともに、今後は当該地区での開票所設定の順守をお願いしたいと存じます。


 次に、会場レイアウトの統一についてです。
 灘区の開票所であったポートターミナルホールでは、票数の最終集計が一般開放されていた2階席の真下で行われ、記者・一般市民から死角になっていました。
 また、開票立会人からも一番遠い、非常に確認しづらい場所で行われていた。また、西区の開票作業では、バーコードで数を読み取る計算台に運び込まれた後、各候補者の票束の動線が交差するため、参観者の目には一度仕訳した票が再びごちゃ混ぜになったと映りました。同様にバーコードで数を読み取る計算台直上の二階通路が参観者から閉鎖されており、数を読み取る作業が公正に行われていることを参観席からは確認できておりません。
 そこで、各区開票所のレイアウトを改めて見ると、各区で開票作業のレイアウトがそれぞれ異なっています。開票作業のように公正さ、正確さ、スピードが求められる単純作業に「区毎の特色」は必要ありません。
 同じレイアウトで、記者、一般市民にも全てが見渡せ、最終集計が開票立会人から近い場所で行われる配置に改善すべきだと思いますが、如何お考えでしょうか?

 次に、服装、持ち物チェックについてです。
 先の市長選挙では、西区、灘区の開票所で開票作業員の服装・持ち物チェックが終始ありませんでした。開票作業員の服装・持ち物チェックが入場時と退場時にないと、作業員が不正を働く可能性があると疑われてしまいます。
そういう意味でもしっかり服装・持ち物チェックが実施されるべきであると思われますが、如何お考えでしょうか?

 次が予算に言及する、
開票作業の民間人の登用についてです。
 今回の選挙費用51520万円のうち40%以上にあたる21736万円を人件費が占めております。
 開票立会人だけではなく、開票作業員も市民から選出するか、開票立会人のように各陣営からも人を出すことを検討していただきたいと考えます。
 公務員の方々が動員されると、時給×1.35の時間外勤務手当が発生し、コスト的に非常に割高となります。
 公務員比率を低くする件について当局は、「信頼性の観点から公務員でないと出来ない」という見解のようですが、市職員組合が推薦する人物が立候補をしている場合、逆に公平性を保てる開票作業を担保できる環境とは言えません。
 この点についても、市長のお考えをお聞かせください。





選挙管理委員会事務局長(市長は、回答せず):

(開票所の設置場所)

 開票所については、公職選挙法上必ずしも開票区に設ける必要はありません。しかし、開票開始時刻までに区内のすべての投票所から、投票箱・投票録等が送致される必要があるため、区内で確保してきました。

 灘区では、六甲山地域福祉センターが最も遠く、投票終了の午後8時から開票開始の午後9時までに届くところに開票所を確保しなければならない。

 開票所には、投票箱の送致を受ける相当の広さの駐車場が必要。また、多くの開票従事者が作業でき、開披台や必要危機を設置するのに、相当の広さを持った空間が必要です。

 市長選の場合、概ね500平方メートル以上の広さと駐車場を併設する施設が必要で、これまで王子スポーツセンターや区内の学校を開票所としてきた。

 前回の市長選の場合、王子スポーツセンターは1年以上前から秋の総合体育大会の予定が入り、予約することができなかった。学校関係については、小学校は秋の音楽祭にむけた準備、中学校ではクラブ活動等に利用するため、体育館を借りることができなかった。

 このため、投票所からの送致が間に合うことを調査し、必要な広さを確保できる会場として、中央区のポートターミナルホールで行うこととした。

 今後は、選挙期日が決まっていない時点でも、複数日の仮予約を行うなど、区内で確保するようにできる限りの努力をする。


(会場のレイアウト)

 開票作業は効率的に誤りなく行う必要がある。このため、本市では一連の明快な流れになるよう、開披・分類・疑問票審査・点検・集計という作業手順を統一的に決めて開票作業を行っています。

 この流れを展開するに当たり、開票所内の限られたスペースの中で、区内数十か所の投票所から送られてくる投票箱を並べて確認するスペースや多人数の従事者が作業する開披スペースを考えてレイアウトを決めている。

 市長選挙では単票のみを取り扱うが、国政選挙のように複数選挙執行の場合は、票を集計するための作業ラインも取り扱う票数も多くなる。

 有権者数も少ない区では81,000人、多い区では196,000人と倍以上の開きがあり、開票所の大きさや形状もさまざまである。

 このため、開票所のレイアウトは施設ごとの制約を勘案し、最も適した方法を考えてきている。また、従来から、その区で培われ習熟してきた作業レイアウトがあり、それを基本に行うことにより特に大きな問題はなかった。

 開票所のレイアウトについては、開票立会人が票の確認を的確に行えることを優先しているが、簡明な作業ラインを作ることは効率的で誤りのない開票作業につながるだけでなく、開票立会人、報道関係者や参観人にわかりやすく公正性を確認していただきやすい。

 平成27年の統一地方選に向けて、最適なレイアウトや作業導線について検討します。


(服装・持ち物チェック)

 開票にあたっては、開票立会人だけでなく報道関係者や選挙人の参観のもとで行うこととされている。また、投票用紙公給主義で所定の用紙しか使用できず、さらに候補者の得票数は投票者数に一致しなければならず、不正があればすぐに判明するため、公正な開票は制度として確保されている。

 開票立会人や参観人から見て、開票事務従事者が不正行為を疑われないようにすることは大切であり、開票事務従事者には作業の心得を事前に周知し、それを遵守してもらう。私物は所定の場所に置き、携帯電話は使用しない前提で具体的な項目としては、必ず従事者章を着用、開票所内に筆記具や用紙を持ち込まない、みだりにポケット等に手を入れない、など具体的に周知している。

 灘区・西区でも、心得を遵守してもらったうえで、灘区では開票所内の入口付近に荷物置場を設置し、西区で2階会議室に私物をまとめて作業エリアに持ち込ませないようにした。

 服装についても品位を保ちつつ、動きやすい服装で従事するよう開票マニュアルに記載し、従事者に注意喚起している。

 こういったことに加え、開票所では制度として公正さが確保されており、服装や持ち物の改めてのチェックは考えていない。


(開票作業への民間人登用について)

 開票作業は円滑かつ迅速に、公正に誤りなく執行しなければならず、候補者の当落を決める責任の重い仕事であるため、基本的に熟練した公務員である市職員が担当すべき。

 開票立会人のように各陣営から出すとかえって公正性を害する可能性が高い。

 開票事務に従事する市職員は、公正、中立に公務として携わっており、特定候補者とは関係ない。開票事務については立会人や選挙人の参観など様々な不正防止の仕組みがあり、公正性は確保されている。

 国政選挙の場合はラインも票数も多く市職員だけでは不足するので、専門的な判断が少ない開披作業の一部に人材派遣や地域の住民、大学生の参加を頂いている。

 平成25年の参議院・知事選挙では、開票従事者全体3,200人のうち、3割弱が地域住民等であった。

 今後も、選挙の態様に合わせて経費節減の観点も入れながら民間従事者を活用していく。




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神戸市会議員
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