男三人スノボ旅。
胸や腹から込み上げる喜び、楽しさ。それから溢れんばかりの感謝。今回の旅はこれから生きる未来を含めたって、素晴らしい旅だったじゃ言い表せないくらいに素晴らしかったよ。五年目の友達二人は共に私より四つ下で、単に体力があるのかもしれないけれど年の差を痛感させられた。それでも最高だった。最高過ぎるが故に、次回の旅行は霞んでしまう可能性は大いにある。だがそんな旅もまた一興だと思える私でいようじゃないか。彼女とは大学からの付き合いで、旅行と言えば彼女とのデートがほとんどだった。ひとり旅や男旅になんとなく憧れていて、夢としていないけれど夢が叶ったような日々だったな。一人はおちゃらけ、一人は保守的で私は気分屋というか変わり者か。私にとってはこの上なく楽しくて、二人にとってどの程度の楽しさかは分からないけれどどうだっていい。二人の楽しさは後に分かるだろうし、今はこの楽しさに目を眩まされていたって良い心地だ。保守的くんとは会えない距離じゃないからな。少し時間を置いてから余韻を共有しに、喫煙のできる喫茶店にでも行こうじゃないか。それから旅で話した続きも話そう。宿命論者の私が考える深みを存分に、それからもっと良い旅のためにできることを。計画を始めた頃、私はおちゃらけ君と二人でも決行する心持ちだった。おちゃらけ君としては余裕を備えていない、時期として好ましくない様子ではあったけどね。彼は引っ越したばかりで金欠、私も余裕はないけれど「私が負ってでも行きたい」と説得した甲斐があってクソ楽しめて。私がごねたんよね。最後に滑ったのは三年前、去年行きたくて行ったものの滑れず、二年前は行きたいで終わってしまっていたから。それから保守的くんを誘い、話を進めるうちに保守的くんが誰よりもウキウキな様子で、私の気持ちまで昂ってしまって。そして迎えた前夜入り、格安の宿で睡眠時間はたったの三時間。ちなみに翌日も等しく三時間で我ながらようやるわ。おちゃらけ君は終始、どことなく浮かない様子ではあった。きっと金銭面の心配が強かったんじゃないかな。だがそれも旅の最後に精算し、保守的くんの協力もあって清算できた。本当に保守的くんがいてくれてよかった。二人だけで楽しみ切れたかと聞かれたらその自信はないってのが本音だもの。おちゃらけ君とハメを外し、私が段取る手助けだけでなく語り合わせてくれて。語り合えたと言ってもいいかな。もちろんスノボも楽しかった、だが私が二人に教えられるほど上手くなかった。それどころかスタンスを理解しておらず、レギュラーの方がしっくり来ていたくらいだ。要はどっちでも怖くて平気なのかもしれない。でもリフト待ちでやけにグーフィーが多いなぁなんて思っていたんよね、笑える。思えば彼女よりも上手かったが、三年前だって二回目だぞ。つまりは彼女が褒め上手であり、乗せられてしまっていたという訳か。それから結構呑んだ。保守的くんには「大人の嗜みって感じの呑み方」と言われたが、たばこも酒もそれくらいがベストだろう。個人的にサングリアを嗜んでみようかと思っている今日この頃、旅先で赤ワインと果物を購入した後に宿で仕込んで。保守的くんが持っていたはさみが大活躍だったのだが、ここまではさみが活躍する旅も滅多にないのではなかろうか。それにサングリアを仕込んだ宿は私が探したが保守的くんが予約してくれた。この宿が本当に良過ぎてもう最高だったなぁ。部屋の中での喫煙が可能、ストーブ二台体制でぽかぽか、朝夕食がこれまた素晴らしい御膳で温泉まで付いている。単に部屋の趣きだけでも素晴らしい宿ではあった。部屋のユニットバスは使えず、洗面所の蛇口はめちゃ弱、備え付けられていたヒーターは使用不可だし灯油は一度切れたし、温泉のシャワーはなんか波があるし、共同便所の床は水浸しでスリッパは濡れてるなぁと思ったら尿だし。でもいいんだ。そりゃ不快な思いもしたけれど部屋で吸えるだけでアドだし、宿の人々は親切にしてくれたし。保守的くんのくせにパンツ忘れたのを宿で認知してたし、私はETCレーンを通ろうとして本線じゃなかったようでクラクションを鳴らされた挙句、有効期限が切れていて開かなかったし。おちゃらけ君は酔ってヤンヤンつけボーの粉をぶちまけていたくらいか、保守的くんも珈琲のドリップバッグぶちまけてたな。楽しかったなぁ。チルだって最高ではあるが、迷惑をかけない範囲で浮かれるのも最高だな。だがちゃんと寝れる旅がしたいはしたいか。