ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。
今日は
東京都台東区上野の
『両大師』です。
最寄駅は
ＪＲ各線、東京メトロ日比谷線／銀座線
『上野』
または京成電鉄の『京成上野』。
ＪＲ駅公園口から
『鶯谷』駅方向へ徒歩５分
『寛永寺輪王殿』と書かれた
大きな看板が現れますので
ここを左に曲がります。
１００ｍほど進むと
右側に山門があります。
『寛永寺』の境内ですが
子院ではありません。
左側の門柱には
『東叡山寛永寺開山堂』と書かれています。
『開山堂』は
『かいざんどう』と読まれがちですが
正式には『かいさんどう』と読みます。
右の門柱には『厄除両大師』。
ここは
『寛永寺』の開山である
慈眼大師天海大僧正が祀られる『開山堂』として
１６４４（正保元）年に創建されましたが
後に『寛永寺』本坊にあった『慈恵堂』から
慈恵大師像を移し
二人の大師を祀ったことから
一般に『両大師』と呼ばれるようになりました。
慈恵大師良源大僧正は
天海大僧正が尊崇していた
平安時代の僧侶です。
門をくぐるとすぐ右側にお堂があります。
『阿弥陀堂』
３体の仏像が安置されています。
中央が阿弥陀如来
右は虚空蔵菩薩
左が地蔵大菩薩です。
片隅に鬼瓦が４枚
再建前の『開山堂』のものと思われます。
興味深いのは
口を開いた阿形と
閉じた吽形の対になっていることです。
狛犬は阿吽の対が基本ですが
鬼瓦の阿吽は初めて見ました
・・・私が無知なだけなのかもしれませんが。
境内のそこかしこに
昆虫のような
はたまた宇宙人のような絵が描かれた
幟旗がはためいています
・・・何なのでしょう？
『阿弥陀堂』の前に
疫病退散のお大師様という
説明がありました。
平安の昔
京に疫病が流行った時のこと
ある風雨が鳴り止まぬ夜に
疫病神が慈恵大師の前に現れ
『お前も罹らねばならぬ』と
大師の小指にとりつきました。
大師はたちまち発病しますが
少しも驚かずに禅定に入り
心を落ち着けて小指を弾きました。
すると疫病神が転がり出て
大師の熱も下がりました。
大師は
その時の姿を弟子に写させ
版木に彫りお札を刷らせました。
このお札を家々の戸口に貼ると
その家のものは疫病に罹らず
また罹っていた者は
すぐに快方に向かいました
このお札に描かれた大師の姿が
角の長い魔物の形をしていたことから
以来このお札は『角大師』と呼ばれ
厄除大師として広く信仰を集めているそうです。
コロナ禍ではどうだったのか
ちょっと興味が湧いてきました。
閑話休題
こちらが『開山堂』
１９９３（平成５）年に再建されたものです。
堂内に入ることはできますが
写真撮影は許されていません。
参道の両脇左右に
２基ずつの燈籠がありますが
これが素晴しいのです。
宝珠と笠
『寛永寺』は徳川家の菩提寺ですので
笠の部分に葵の紋が施されています。
笠の縁には舌を出した龍
二枚舌のようです。
火袋には
彫刻が施されています。
天女のようです。
受鉢には龍が彫られています。
柱には葉のようなレリーフ。
インド風の意匠に見えます。
４基は同じデザインだと思いましたが
１箇所だけ違うところがありました。
こちらはお堂に近いものです。
地輪に彫刻が施されています
俗人の目には蟹に見えますが
真相は不明です。
こちらは門に近い方のものの地輪
何も描かれていません。
燈籠の他に
もう一つ興味深いものがあります
・・・それが手水舎です。
手水鉢は
一見何の変哲もないようですが・・・。
四隅を獅子が支えています
・・・初めて見ました。
何度も前を通ったことがありますが
参拝したのは初めてのこと。
素晴らしい燈籠を拝見し
とても感動しました。
開山堂（両大師）
東京都台東区上野公園１
次回は、本日１５時に他人の迷惑を顧みず私の好きな曲をご紹介するMUSIC編。The Sorrowsの『Take A Heart』です。