スピンオフ編~東京都中央区日本橋室町・三井グループを象徴する12枚のレリーフ『三井本館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は

東京都中央区日本橋室町の

『三井本館』です。

 

最寄駅は

東京メトロ銀座線/半蔵門線

『三越前』。

 

銀座線駅の真上

中央通りに面した歴史的建造物です。

 

1902(明治35)年に竣工した

『旧三井本館』は

1923(大正12)年に発生した関東大震災では

建物本体には被害がなかったものの

屋根や窓からの類焼により

内部が大きな被害を受けました。

 

現在の建物は

三井財閥総帥の命により

理事長の団琢磨が

『壮麗』、『品位』、『簡素』の

3つのデザインポリシーを掲げ

これらの思想を具現化したものです。

 

アメリカの

トローブリッジ&リヴィングストン事務所を設計

ジェームズ・スチュアート社を施工に選定し

1926(大正15)年6月に着工し

1929(昭和4)年3月に竣工しました。

 

『アメリカンボザール』と呼ばれる

新古典主義様式による

地上5階(現在は7階)地下2階の

鉄筋コンクリート造りになっています。

 

道路に面する主要なファサードには

コリント式のオーダーが乗る

荘厳な列柱が整然と並んでいます。

 

列柱上部のキャピタルは

コリント式の特徴である

アカンサスの葉が象られています。

 

この建物で

特筆すべきものは

東・西・南の3面に

それぞれ4つずつ施されたレリーフです。

 

これらはそれぞれ

三井グループの事業や業種

精神を表しています。

 

各レリーフの説明は

三井広報委員会のサイトを参考にしました。

 

中央通りに面した東面から

南面、西面へと見てみました。

 

東面の一番北には

蒸留器と試験管がモチーフにされ

化学工業を象徴しています。

 

地球儀、星、定規、測径器

算数を象徴しています。

 

蜂窩=蜂の素

節倹、勤勉を象徴しています

・・・蜂は働き者ということでしょうか?

 

紡車、繭、桑枝

生産、工業、絹業を象徴しています。

 

南面に移り一番東側。

 

秤と鍵

財政、為替、公平、確実

財宝の保管者を象徴しています。

 

翼車と飛行機

速力、陸上運送業、空の支配を象徴しています。

 

錨と舵車

海運業を象徴しています。

 

マーキュリーと杖

商業を象徴しています。

 

西面に移り一番南側。

 

犁(すき)と麦束

農業を象徴しています。

 

歯車、調速機、鉄槌

機械工業を象徴しています。

 

調色板、絵筆、柱頭

美術と建築を象徴しています。

 

ショベル、鋤、鶴嘴、杭夫帽

鉱業と地中財宝の披索を象徴しています。

 

中央区で生まれ

子供の頃からこのビルを見て育ちました。

 

しかし

12枚のレリーフを知ったのは

つい最近のことです。

 

その象徴することの全てに

賛同する訳ではありませんが

興味深いものでした。

 

三井本館

東京都中央区日本橋室町2-1-1

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、中国黒龍江省ハルビン市です。