スピンオフ編~東京都文京区湯島・都内で唯一の孔子廟『湯島聖堂』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は

東京都文京区湯島の

『湯島聖堂』です。

 

最寄駅は

JR中央・総武線、東京メトロ丸ノ内線の『御茶ノ水』

東京メトロ千代田線の『新御茶ノ水』。

 

JR駅聖橋口から徒歩2分

外堀通りと本郷通りに面した史蹟です。

 

1690(元禄3)年

徳川五代将軍綱吉が

儒学の振興を図るため

上野忍ケ丘の林羅山邸にあった

『先聖殿』(孔子廟)を当地に移すよう

羅山の孫で林家の当主であった

林鳳岡に命じます。

 

綱吉は

『先聖殿』を『大成殿』と改称し

新たに門や学舎を設置して

建物を総称して『聖堂』します。

 

これが後々地名を冠して

『湯島聖堂』と呼ばれるようになります。

 

『湯島聖堂』は

1922(大正11)年に

国の史蹟に指定されましたが

翌年の関東大震災により

一部を残し焼失してしまいます。

 

敷地内に入ると

直ぐ左手に『仰高門』があります。

 

この門は

綱吉が設置した物ですが

江戸時代の大火や関東大震災で何度か焼失し

現在のものは

1935(昭和10)年に

鉄筋コンクリート造りで再建されたものです。

 

『仰高門』の脇にあるのは『斯文会館』

1880(明治13)年に

岩倉具視らが創設した『斯文学会』を母体に

1918(大正7)年に発足した

『斯文会』の本部です。

 

『斯文会』は

孔子祭の催行などの活動を行っていますが

関東大震災で聖堂が焼失した際に

『聖堂復興斯成会』を組織して再建に尽力し

『湯島聖堂』の管理団体に指定されています。

 

1935(昭和10)年に再建された

建物の破風には

火除けのまじないである

鴟尾が取り付けられています。

 

名前は知りませんが

怪鳥も建物を護っています。

 

『斯文会館』の横には

鉄の柵で覆われた場所があります。

 

この奥には

『神農廟』と『明神門』があり

勤労感謝の日に数時間だけ公開されています。

 

『仰高門』から入り少し歩くと

『斯文会館』の裏手に立像があります。

 

1975(昭和50)年に

台湾の台北市ライオンズ・クラブから

『孔子廟』に因み寄贈された

世界最大の孔子像です。

 

実は

私は封建的な儒学の教えに馴染めず

この人物が大嫌いです。

 

にもかかわらず

国内外で孔子関連の施設があると

何故か訪れてしまいます

・・・思考回路に問題があるのかもしれません。

 

『大成殿』へとつながる『入徳門』

江戸時代の建立で

度重なる火災でも焼失を免れ

聖堂内に残る唯一の木造建造物です。

 

木鼻の素晴らしさに

暫しうっとりとしてしまいます。

 

『入徳門』の先には

緩やかな階段が続き

もう一つの門が見えます。

 

『杏壇門』

1935(昭和10)年に再建された

鉄筋コンクリート造りですが

威厳ある趣きです。

 

杏壇とは

孔子が弟子たちに教授した処です。

 

1797(寛政9)年

幕府直轄の学校が聖堂内に開設され

孔子の生誕地『昌平郷』に因み

『昌平坂学問所(通称、昌平校)』と

名付けられました。

 

明治維新後は

新政府に引き継がれ

『昌平学校』となりますが

1871(明治4)年に廃校となり

文部省と日本最初の博物館が置かれます。

 

また

1872(明治5)年に『東京師範学校』

1874(明治7)年には

『東京女子師範学校』が設置され

両校はその後に段階を経て

『筑波大学』、『御茶の水女子大学』へと

発展してゆきます。

 

『大成殿』

こちらも1935(昭和10)年の再建で

鉄筋コンクリート造りになっています。

 

綱吉が造営した時には

中国風の朱塗りの建物だったそうですが

現在は落ち着いた日本風の建築になっています。

 

土日祝日及び正月元日~4日の

午前10時~午後5時に限り

有料で内部が公開されています。

 

内部も中国色は薄く

日本の寺院のような雰囲気です。

 

中央の厨子には

3体の孔子像が置かれています。

 

中央に置かれた孔子の座像

再建の際の『御下賜』とのことですので

昭和天皇から贈られてもののようです。

 

殿内には

『大成殿』に関連する物が

いくつか展示されています。

 

『鬼犾頭(きぎんとう)』

1799(寛政11)年の鋳造で

『大成殿』の屋根に祀られていましたが

関東大震災の時に罹災し焼け落ちものです。

 

想像上の神魚で

水の神として火を避け火災を防ぎ

建物を守るために屋根に祀られます。

 

こちらは

現在の『大成殿』の屋根に祀られている

『鬼犾頭』です。

 

『鬼龍子(きりゅうし)』

こちらも1799(寛政11)年の鋳造で

『大成殿』の屋根の四隅に鎮座していましたが

関東大震災の時に罹災し焼け落ちものです。

 

想像上の霊獣で

顔は猫科の動物に似ており

聖人の徳に感じて現れるとされています。

 

こちらは

現在の『大成殿』の屋根に鎮座する

『鬼龍子』です。

 

先代のものに比べると

かなり獰猛な様相になっています。

 

『宥坐之器(ゆうざのき)』

座右に置いて戒めとする器という意味で

 

~虚なればすなわち傾き

中なればすなわち正しく

満つればすなわち覆る~

 

中庸の大切さを説くために

孔子が水を入れながら使った器です。

 

『杏壇門』の中には

デモンストレーション用の

『宥坐之器』が置かれています。

 

実際に水を入れて

孔子の教えを学ぶことができます。

 

前述の通り

私は孔子が大嫌いですが

建物としては見応えのあるもので

素直に素晴らしいと感じました。

 

湯島聖堂

東京都文京区湯島1-4-25

03-3251ー4606

9:30-17:00

8月13日~17日及び

12月29日~31日は閉鎖

拝観無料

 

大成殿内部の公開

土日祝日及び1月1日~4日

10:00-17:00

聖堂維持費として一人200円

 

次回は、本日15:00に『街角アート編』。東京都足立区竹の塚の『オカリナを吹く少女』です。