スピンオフ編~東京都杉並区荻窪・十二支から外れた猫たちに癒される古社『白山神社』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は

東京都杉並区荻窪の

『白山神社』です。

 

最寄駅は

JR中央・総武線、東京メトロ丸ノ内線

『荻窪』。

 

駅から徒歩5分

飲食店が密集する小径に

参道が現れます。

 

文明年間(1469~1489年)に

関東管領上杉顕定の家臣中田加賀守が

生まれ故郷の加賀の霊峰白山を御神体とする

『白山比咩(しらやまひめ)神社』から

分霊を勧請し屋敷内に『五社権現社』を奉斎したのが

始まりと伝えられています。

 

その後、時期は不明ですが

『五社権現社』に参拝に訪れる

下荻窪村の人々の願いにより

村の鎮守として現在地に遷座したと言われています。

 

一の鳥居から二の鳥居に至る参道には

いくつかの石碑が並び

興味深いものもあります。

 

こちらは

1941(昭和16)年に建立された

荻窪駅開設50年記念樹の碑ですが

記念樹は枯れてしまったようです。

 

1915(大正4)年に

氏子の都築氏が

山林315坪を奉納した旨の石碑。

 

色々な神社を参詣していますが

このような石碑は初めて見ました。

 

こちらは同じ年に氏子の須田氏が

畑地226坪を奉納した旨の石碑です。

 

合計540坪以上の土地が

この時期に奉納されたということは

境内が拡張されたのかもしれませんが

詳細は不明です。

 

公道を挟んで

参道はさらに続きます。

 

しばらく進むと

二の鳥居が見えてきます。

 

二の鳥居の先には

立派な手水舎があります。

 

手水舎の屋根を見上げると

四方に鬼瓦があり

その隣には亀の飾り瓦が配置されています。

 

反対側の飾り瓦は鶴

縁起の良い組合せになっています。

 

それでは

心身を清めて参拝と思いましたが・・・・・。

 

ニャ、ニャ、ニャンと

吐水口は誰がどう見ても猫です。

 

今まで数多くの寺社で吐水口を見ていますが

猫は記憶にありません。

 

手水舎に近くには

木の祠に招き猫

なんで猫なのでしょう?

 

気になって仕方ないので

社務所でお伺いしました。

 

要約すると次のようなことです。

 

1967(昭和42)年に

近くを通る環状八号線の道路拡幅に伴い

老朽化した社殿と社務所が建替えられました。

 

その際に

神社総代の瓦屋さんの手により

社務所の四方を守護するように

十二支の瓦が奉納・設置されました。

 

猫が十二支に入っていない理由については

諸説ありますが一般的には

猫が鼠に十二支を決める日付を誤って伝えられ

寝過ごしてしまったために

入れてもらえなかったというものです。

 

この話をご存知だった当時の神主さんが

『猫だけ仲間外れになるのは可哀そう』と思い

猫の石像を境内随所に置き

仲間に入れてあげたそうです。

 

皮肉なことに十二支の瓦は

東日本大震災で全て破損してしまいましたが

猫たちは無事に生き残りました。

 

興味深い逸話をお聞きした後

参拝に移ります。

 

ひょっとして

社殿を護るのは狛猫

などと突拍子もないことを

考えてしまいました。

 

ちゃんと狛犬が護っていました。

 

向かって右側には玉取りの阿形

部分的に赤色が施されています。

 

左側には子取りの吽形

こちらも赤色が施されています。

 

子供の狛犬も

一丁前な面構えです。

 

社殿は

前述の通り1967(昭和42)年に

建替えられたコンクリート製のものです。

 

荻窪の『白山神社』は

昔から歯痛除けの神様として崇められています。

 

創建者の中田加賀守の弟の兵庫が

ある時激しい歯痛に悩まされました。

 

その晩

白山の神様が兵庫の夢の中に現れ

境内の生える萩で箸を作り

食事をすれば歯痛は治ると告げます。

 

兵庫はお告げ通りに

萩の箸で食事をすると

歯痛が即座に治りました。

 

この噂が村人を経由して広く伝わり

遠方からも歯痛に悩む人々が参拝するようになり

完治した人が萩の箸を

お礼に納めるのが習わしになったそうです。

 

社殿の脇には神楽殿があり

その隣に2基の鳥居が見えます。

 

鳥居の先には

摂社が3社あります。

 

ここにも猫がいます

気持ちよさそうに眠っています。

 

中田加賀守の屋敷から遷された

『正一位稲荷神社』を始め

下荻窪村の祈りの祠であった『田丸稲荷神社』

昭和の時代に荻窪の住民に懇願され

勧請した『三峯神社』の3摂社が

2004(平成16)年に

現在の地に遷座されました。

 

一番奥にあるのが『三峯神社』

祠の周囲に面白いものが散在しています。

 

向かって右側は

こんな感じです。

 

老翁と老媼

由緒は不明です。

 

布袋尊

何故にここに?

しかもマンホール(?)の上に。

 

そしてまたまた猫

この場の主役になっています。

 

左側には狛犬

何故祠の前ではないのか

何故両方とも阿形なのか

謎だらけです。

 

そして

足許に何か置かれています。

 

七福神のようです。

 

右側の狛犬には

寿老人、恵比寿天、弁才天。

 

左側の狛犬には

大黒天と

あれっ!また大黒天。

 

七福神にはなりませんでした。

 

『三峯神社』の横には

小さな祠がありますが

社名はありません。

 

色々なものが置かれています。

 

跳ねている神狐。

 

祠の前には

神道、仏教関係なく

置物が置かれています。

 

再び社務所でお伺いしたところ

氏子の方々からお預かりしている

小さな鳥居や神狐をお祀りする

狐霊保安庫だそうです。

 

不明なことも多く

ちょっとモヤモヤもしましたが

猫たちに癒される神社でした。

 

白山神社

東京都杉並区上荻1-21-7

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都中央区築地です。