スピンオフ編~東京都中野区松が丘・哲学の世界にゴールはないそうです『哲学堂公園(後編)』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は10月23日(月)の続きで

東京都中野区松が丘の

『哲学堂公園(後編)』です。

 

『哲学堂公園』は

哲学者で東洋大学の創設者でもある

井上円了博士(1858.03.18-1919.06.06)が

1904(明治37)年に

精神修行の場として創設した公園です。

 

前回は

『哲理門』、『宇宙館』、『四聖堂』

『絶對城』をご紹介しましたが

今回はその他の建物をリポートします。

 

まずは『六賢台』から。

 

1909(明治42)年に建立された

朱塗り、三層六角形のこの建物は

『哲学堂公園』のシンボル的な存在です。

 

『六賢台』には

東洋の六賢人として

中国の荘子と朱子

インドの龍樹(ナーガールジュナ)と

迦比羅仙(カピラ)

日本の聖徳太子と菅原道真が祀られています。

 

急な階段で3階まで上がれます。

 

3階には

六賢人の肖像画が展示されています。

 

こちらは『無尽蔵』。

 

1909(明治42)年から

1912(明治45)年頃に

建立されたと推定され

井上円了博士が

全国巡講と3回の世界旅行の際に集めた

各地の品々を展示する建物で

博物館の機能を担っていました。

 

蒐集品の多くは

『中野区歴史民俗資料館』や

『東洋大学井上円了記念博物館』に移され

現在は蒐集品の一部と

建物に使われていた瓦などが展示されています。

 

『四聖堂』の初代宝珠。

 

1904(明治37)年に建立された時に

屋根に置かれた宝珠ですが

経年劣化で破損があったため

1992(平成4)年~

1993(平成5)年に実施された

哲学堂ルネッサンス整備事業で取り外されました。

 

『六賢台』の瓦。

 

鬼瓦の役目を果たしていたのかもしれません

趣きがありますね。

 

『無尽蔵』の脇には

緑に囲まれた一画があります。

 

広場的な空間の『時空岡』に対して

『百科叢』と名付けられました。

 

『叢』は『そう』と読み

くさむらを意味しています。

 

『百科叢』には

棟続きの和風建築が2棟あります。

 

手前の建物は『髑髏庵』で

来客のための休憩室です。

 

来客は

ここで汚れた精神を清めて

哲学的雰囲気に浸るものとして

髑髏は俗心の死を表しています。

 

『髑髏庵』の奥にあるのは『鬼神窟』。

 

迎賓室で

来客がここに至れば

精神は俗界を離れて

霊化するとされていました。

 

『鬼神窟』は

集会室として貸し出されていますが

利用者以外は内部に入れません。

 

『鬼神窟』への門は

『常識門』と名付けられています。

 

正門の『哲理門』に対して

普通の出入口という意味だそうです。

 

『無尽蔵』の斜め前には

小高い築山に設けられた『三學亭』があり

日本古来の神道、儒教、仏教の中から

最も著述の多い三人の碩学が祀られています。

 

1909(明治42)年から

1912(明治45)年頃に

建立されたと推定される建物です。

 

『三學』と『三角』の発音が似ていることに因み

三角錐の築山の頂上部分に

三角錐の屋根を三本の柱で支える

三づくしの構造になっています。

 

天井の三面には

三碩学の肖像を描いた石額が置かれていますが

経年劣化で判別が難しくなっています。

 

こちらは神道の碩学で平田実篤。

 

儒教の碩学で林羅山。

 

仏教の碩学で釈凝然。

 

『三學亭』の麓には

円了博士が使用した硯を供養した

『硯塚』があります。

 

『六賢台』の裏手の小径には

円了博士が使った筆を供養する『筆塚』があり

『硯塚』と対を成しています。

 

『筆塚』の近くにある

赤煉瓦造りの小屋のようなもの

説明がありませんので

何かはわかりません。

 

脇に立つ石柱には

『人生必須之處在此』と彫られています

~人生で必須の場所がここにある~

赤煉瓦造りの小屋がそれなのでしょうか?

 

訳が分からないまま

朦朧として歩いていると

いつしか『時空岡』の出口に辿り着きました。

 

この鳥居のようなものは

『理外門』と呼ばれているようです。

 

哲学をどんなに研究し尽くしても

『理外の理』という解き明かせない部分に

行き着いてしまうことを表しています。

 

『理外の理』に到達することが哲学の理想であり

そのための取り組みが真理の探究であり

哲学の世界にゴールはないということのようです

・・・私の頭脳のキャパを超えています。

 

橋の名は『理想橋』

理想の彼岸に渡る橋をして

この名が付けられました。

 

2回にわたってご紹介したものは

『哲学堂公園』の一部で

まだまだ色々なものがありますが

私の脳味噌が破裂しそうなので

ここまでにしておきます。

 

哲学堂公園(前編)

 

哲学堂公園

東京都中野区松が丘1-3-28

開園時間

3月1日~6月30日  8:00-18:00

7月1日~8月31日 7:00-18:00

9月1日~9月30日 8:00-18:00

10月1日~11月30日 8:00-17:00

12月1日~2月末日 9:00-17:00

12月29日~12月31日休園

入場無料

 

次回は、本日15時に他人の迷惑を顧みず私の好きな曲をご紹介するMUSIC編。Men At Workの『Down Under』です。