MUSIC編~The Pogues『Fairytail Of New York』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回は『MUSIC編』。私の好きな楽曲をご紹介しようと思い始め、今年の元旦にこのシリーズをスタートしました。

 

今日は、The Poguesの『Fairytail Of New York』です。

 

 

The Poguesは、イギリス生まれのアイルランド人ボーカリストShane MacGowanを中心に1982年にロンドンで結成されたアイルランド・イギリス混成のロックバンドです。結成当初は、ゲール語(アイルランド語)で『俺のケツにキスしろ』を意味する『Pogue Mahone』というバンド名で、パンクロックにケルト音楽の要素を取り入れた作風から『ケルティッシュ・パンク』と呼ばれていました。

 

1984年に自主制作でデビューシングル『Dark Streets Of London』をリリースし、ヒットチャートにはチャートインしなかったものの、ロンドンを中心に話題になりました。同年にStiff Recordsと契約しますが、バンド名がBBCで問題になったことからThe Poguesに改名し、デビューアルバム『Red Rose For Me』をリリースします。アルバムは音楽関係者などから高い評価を受けますが、全英アルバムチャートで89位止まりとなり商業的な成功を収めることはできませんでした。

 

翌1985年にリリースしたセカンドアルバム『Rum Sodomy & the Rush』が全英アルバムチャートで最高位13位、1988年のサードアルバム『If I Should Fall From Grace With God』が同3位を記録し、人気が不動のものになります。しかし、5枚目のスタジオ録音アルバム『Hell's Ditch』をリリースした後の1991年にボーカルのShane MacGowanがアルコール中毒のため脱退し、1996年にはバンド自体が解散します。

 

2001年にShane MacGowanを含む全盛期のメンバー8人で再結成され、2005年にはフジ・ロック・フェスティバルに出演しますが、スタジオ録音アルバムがリリースされることはなく、2014年に解散します。

 

Fairytail Of New York』は、サードアルバム『If I Should Fall From Grace With God』からのリードシングルで、全英ヒットチャートで最高位2位、アイルランドではトップとなる大ヒットになりましたが、アメリカではチャートインしませんでした。イギリス人女性歌手Kirstie MacCollとのデュエットで、アイルランド移民の男女が共に年老いて、クリスマスイブにお互いを『You're a bum. You're a punkぐうたらの役立たず)』、『You're an old slut on junk麻薬中毒の売春婦)』と口汚く罵り合いながらも、最後には男が『俺一人じゃ何もできない。だから俺の中に大切にしまっている俺とお前の夢をお前のそばで叶えるのさ』というエンディングになっています。なんだかんだ罵り合いながらクリスマスイブにお互いの愛を伝え合う内容から、イギリスではMariah Careyの『All I Want For Christmas』とともに人気の高いクリスマスソングになっています。なお、Kirstie MacCollは、2000年12月に子どもたちとバカンスを楽しんでいたメキシコの海でパワーボートにはねられ亡くなっています。

 

次回は、明日10月6日(木)に番外編。東京都新宿区新宿の居酒屋『あづき』をテーマにします。