スピンオフ編~東京都品川区中延・狛蛇までいる白蛇いっぱいの神社『蛇窪神社』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は、東京都品川区中延の『蛇窪神社』です。

 

最寄駅は

都営地下鉄浅草線、東急大井町線

『中延』。

 

駅から徒歩5分

住宅街の一角に佇む

ちょっと変わった神社です。

 

1271(文永8)年

北条重時の五男・時千代が仏門に入り

法圓上人と称して大森に『厳正寺』を開き

家臣の多くを蛇窪(当神社の付近)に住まわせました。

 

50年ほど経た1322(元享2)年

武蔵の国一帯が大旱魃となり

飢饉の到来は必至となりました。

 

この時『厳正寺』の当主であり

法圓上人の甥の第二世法密上人が

厳正寺の北西の方向にあたる森林の古池のほとりにある

龍神社に雨乞いの断食祈願をしました。

 

すると慈雨がもたらされ

それに感激した時千代の旧臣らが

当地に神社を勧請したのが始まりとされています。

 

当初の社名は『神明社』でしたが

1940(昭和15)年に村社に昇格した際に

『天祖神社』と改名され

2019年(令和元)年には

近年別称とされていた『蛇窪神社』が

通称表記に格上げされました。

 

大鳥居は大正時代初期に

土地の有志が発起人となり檜で建立され

1945(昭和20)年の空襲で

本殿や境内建造物が全焼した中

唯一戦禍を免れました。

 

1974(昭和49)年に銅で修復されましたが

2018(平成30)年に安全性を考して解体されました。

 

現在の大鳥居は2019(令和元)年に再建されたもので

初代と同様に檜で作られています。

 

扁額には正式社名ではなく

通称表記の『蛇窪神社』が書かれています。

 

大鳥居をくぐると左手に

境内社の『伏見稲荷社』がありますが

現在は修復工事中です。

 

 

大鳥居から社殿に続く参道には

狛犬、手水舎、おみくじ処が配置されています。

 

参道の右側には

阿形で子取りの狛犬。

 

1916(大正5)年の建立で

前足の部分の風化がかなり激しくなっています。

 

左側には吽形で玉取りの狛犬

こちらも同じ年の建立ですが

ほとんど原型を保っています。

 

手水舎は

1998(平成10)年に建て替えられたものです。

 

手水舎の裏手に置かれた変わった形の石は

『土搗石(つづきいし)』と呼ばれるもので

江戸時代より武蔵国荏原郡上蛇窪村に伝わる石です。

 

住居、納屋などの普請がある度に

村人が交替で手伝い歌を歌いながら敷地を固めた石 で

『オカメサン』とも呼ばれ

1917(大正7)年頃まで使用されていました。 

 

社殿は1945(昭和20)年の空襲で全焼し

現在のものは1961(昭和36)年に再建されたもの。

 

拝殿と本殿が一体化した権現造りですが

拝殿の裏手にある社殿は

1998(平成10)年に建て替えられています。

 

拝殿の右側には

社名を表すような蛇行した石畳があります。

 

石畳には三連の鳥居があり

『白蛇辨財天社』への入口になっています。

 

鳥居をくぐると右手に何やら置かれています

・・・『白蛇種銭の銭回し』です。

 

まず三宝に載せられた『白蛇種銭』を1枚

・・・初穂料は200円から寸志で。

 

次に石臼に『白蛇種銭』を載せ

社会やお金が良い方向に回るよう

願いを込めて時計回りに3回ゆっくりと回します。

 

ざるに『白蛇種銭』と自分のお金=種銭を入れます。

 

ざるを持って鳥居をくぐり

『白蛇清水銭洗い所』に向かいます。

 

水鉢にざるを浸し

『白蛇種銭』と自分の種銭を清めます。

 

私はお金に困っていませんので

・・・というのは嘘で清める種銭がなかったもので

銭洗いはやりませんでしたが

1万円札を清めている方がたくさんいました。

 

『白蛇清水銭洗い所』には辨財天が鎮座し

銭洗いする俗人(?)たちを見守っています

・・・いわゆる銭洗い辨天ですね。

 

清めた『白蛇種銭』と自分の種銭を持って

『白蛇辨財天社』にお参りします。

 

因みに『白蛇辨財天社』は

『荏原七福神』の一社になっています。

 

参拝しましたら

清めた『白蛇種銭』は財布に入れ

自分の種銭は自宅に保管します。

 

願掛けが叶った場合はお礼参りに参詣し

古い『白蛇種銭』を納め棒につなぎ

新しい『白蛇種銭』で新たな目標を祈願します。

 

『白蛇辨財天社』を護るのは狛犬ではなく何と狛蛇(?)

右側にはセオリー通り口を開いた阿形の白蛇が。

 

左側には口を閉じた白蛇が

首をもたげています。

 

『白蛇辨財天社』の脇には『白龍の滝』

白蛇は白龍になって滝を上るという故事に因んだものです。

 

岩の上には色が異なる石が

よく見ると蛇のような模様になっています。

 

滝から落ちた水は『辨天池』となり

その上には『夢見橋』が架かっています。

 

『白蛇辨財天社』を参拝し

来た道を戻ると

左側に『蛇窪龍神社』があります。

 

2021(令和3)年に

鎮座700年を記念して元宮として建立されたものです。

 

『蛇窪龍神社』は『蛇窪神社』創建前の神社で

千年以上の歴史があると伝えられ

蛇窪の地の守護神と称えられています。

 

7匹の白蛇と1匹の白龍が祠を取り巻いていますが

これは神の使いの白蛇が

8匹目で白龍になるという言い伝えを表すもので

鳥居の脇の白龍は全長8mあるそうです。

 

『蛇窪龍神社』の近くには『撫で白蛇』があります

白蛇の夫婦で大きい方が雌です。

 

脱皮する蛇のように

再生、気力の回復、開運を

撫でながら祈願します。

 

『撫で白蛇』の斜め前にはガラスケースがあり

日を限って白蛇の『みーくん・しーちゃん』が

公開されています・・・本物です。

 

『蛇窪神社』はこの他に

『愚痴壺』、『蛇松』、『親子岩』などなど

興味深いものがありますが

長くなりますので今日はこの辺にしておきます。

 

蛇窪神社

東京都品川区二葉4-4-12

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、タイ・バンコク市です。