スピンオフ編~東京都千代田区神田駿河台・太田道灌が建立した稲荷社『太田姫稲荷神社』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。

 

今日は、東京都千代田区駿河台の

『太田姫稲荷神社』です。

 

最寄駅は

東京メトロ千代田線『新御茶ノ水』

または

都営地下鉄新宿線『小川町』。

 

駅から徒歩2分

ビルの谷間に建つ小さな神社です。

 

室町時代中期に

太田道灌の娘が天然痘に罹り

生死の境をさまよっていました。

 

道灌は

京都の『一口(いもあらい)稲荷神社』が

天然痘に霊験があると聞き

使者を遣わせ娘の回復を祈願したところ

娘の病状が回復し病も治癒しました。

 

このことに感謝した道灌は

1457(長禄元)年に『一口稲荷神社』を勧請し

江戸城内に稲荷神社を建立したのが

『太田姫稲荷神社』の始まりとされています。

 

徳川家康の江戸入府後

1590(天正18)年に

この神社は現在の神田錦町一丁目に移され

1606(慶長11)年に江戸城の増築にともない

城外鬼門にあたる神田川のほとりに遷座しました。

 

1872(明治5)年には

『太田姫稲荷神社』に改称されました。

 

1931(昭和6)年

総武線の延伸に伴う『御茶の水』駅の移転により

『太田姫稲荷神社』は現在地に遷座しました。

 

鳥居をくぐると

右手に一対の狛犬が置かれています。

 

社殿に対峙するような位置にあり

非常に不思議な感じがします。

 

鳥居に近い方

即ち向かって右側には

口を閉じた吽形が。

 

一般的には

吽形は向かって左側にあるのですが。

 

奥、即ち向かって左側のものは

経年劣化で顔が無くなっていますが

口を開いた阿形だと思います。

 

建立年は不明ですが

ここまで劣化した狛犬は初めて見ました。

 

狛犬の向かいには手水舎があり

コロナ禍ではありますが

水盤に水が張られています。

 

吐水口は鯉のようで

なかなか凝った造りです。

 

掛けられた手拭いに

神田らしい粋を感じます。

 

神田川のほとりにあった頃の社殿は

1923(大正12)年の関東大震災で焼失し

一時は湯島天神に避難していましたが

1928(昭和3)年に再建されました。

 

現在地への遷座に際しては

再建された社殿がそのまま移設されました。

 

社殿の扁額には

『太田姫神社』と書かれ

稲荷の文字はありません。

 

不思議に思ったのは

奉納時期が『大正十三年五月』と記されていること。

 

前年の関東大震災で

社殿が消失していますので

再建を願っての奉納なのでしょうか?

 

神紋は

太田道灌に因み

太田家の家紋の太田桔梗で

賽銭箱などに施されています。

 

賽銭箱の前には

お守りが置かれています。

 

風邪咳封じのお守りで

旧社名の『太田姫一口稲荷』になっています

・・・『一口』は前述の通り『いもあらい』と読みます。

 

社殿の奥にあるのは社務所でしょうか?

 

なんと神輿蔵でした

立派な神輿ですね。

 

歴史や規模では

『神田明神』に敵う術はありませんが

太田道灌ゆかりの神社

興味深いものがあります。

 

太田姫稲荷神社

東京都千代田区神田駿河台1-2

 

次回は、本日15時に他人の迷惑を顧みず私の好きな曲をご紹介するMUSIC編。今回は、Stereophonicsの『Dakota』です。