スピンオフ編~東京都文京区本郷三丁目・境内が移転しても残った『本郷薬師&十一面観世音菩薩』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都文京区本郷三丁目の『本郷薬師&十一面観世音菩薩』です。

 

 

最寄駅は

東京メトロ丸ノ内線、都営地下鉄大江戸

『本郷三丁目』。

 

 

駅から徒歩1分

本郷通りに面して

『本郷薬師』の扁額が掛かった

朱塗りの立派な門があります。

 

 

参道を進むと

小さな祠が見えます

こちらが『本郷薬師堂』。

 

立派な門の割には小さな建物で

ちょっと拍子抜けします。

 

 

扁額に『医王山』の山号がありますが

寺号はどこにも見当たりません。

 

 

平安時代末期

ほとんど人家がなかったこの地に

薬師堂があったそうです。

 

門に掲げられた由来によれば

そこに天台宗第三代座主の慈覚大師が

848(嘉祥2)年に『富元山瑞泉院真光寺』を

開山したとされています。

 

しかし

慈覚大師円仁は平安時代初期の僧侶ですので

時代考証の整合が取れていません

・・・まあお堅いことはなしにしましょう。

 

その後荒廃した『真光寺』は

1637(寛永14)年に

第四代将軍徳川家継の声掛かりで

清賢法印が中興しまたが

第二次世界大戦中に被災し

世田谷区給田に移転しました。

 

 

薬師堂も戦災で焼失しましたが

1945(昭和22)年に

地元の有志の奉納で再建され

1978(昭和53)に新築されました。

 

 

堂内に安置された薬師如来像は

慈覚大師手彫りと伝えられています。

 

中興後に江戸でマラリアが流行したため

清賢和尚は疫病の退散を願い

21日間堂内に籠り護摩修行した結果

薬師如来のお告げにより

病が終息したと言われています。

 

 

薬師如来は四天王に護られていて

向かって左には

『廣目天』と『増長天』が控えています。

 

 

右側には

『多聞天』と『持国天』が。

 

 

『本郷薬師堂』参拝の後は

脇の道を30m程進み右折すると

小径の奥に露仏が見えます。

 

 

『十一面観世音菩薩像』

この辺りも『真光寺』の境内だった場所で

この像は罹災を免れ

寺が世田谷に移転後もこの地に残されました。

 

 

四尺八寸(約1.45m)の銅像で

享保五(1720)年の銘があります。

 

 

十一面観音は

苦しんでいる民を見つけるため

頭の上に11の顔があり

全方向を見守っています。

 

 

頭上11面は

前3面が菩薩面、左3面が瞋怒面

右3面が狗牙上出面、後1面が大笑面

頂上が仏面になっているのが一般的だそうです

 

 

正面からの画像

真ん中に小さな立像がありますが

由来などは分かりません。

 

 

頂上の仏面

ひと際穏やかな表情をされています。

 

 

後面の大笑面

悪行を大笑いして改心させ

善の道に向かわせると言われています

・・・私も大笑いされたような気がしました。

 

 

像の隣には小さな墓地がありますが

『真光寺』が管理しているのでしょうか?

 

門扉が施錠され

檀家の方々以外は入れません。

 

 

東京大学近くの裏道に

ひっそりと佇む薬師如来と観世音菩薩

あまり知られていませんが

由緒を知ると興味深いものがあります。

 

本郷薬師堂

東京都文京区本郷4-2

 

十一面観世音菩薩

東京都文京区本郷4-37

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都港区新橋です。