スピンオフ編~東京都台東区千束・遊郭の守護神5社を合祀『吉原神社』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都台東区千束の『吉原神社』です。

 

 

最寄駅は

東京メトロ日比谷線

『入谷』。

 

 

駅から徒歩10分ほど

旧吉原遊郭の中にある神社です。

 

 

吉原遊郭は

1617(元和3)年に

江戸幕府が初めて許可した遊郭で

当初は日本橋にありました。

 

江戸市中の拡大とともに

遊郭近辺にも大名屋敷が建ち始めたことから

幕府は1656(明暦2)年に遊郭の移転を命じ

現在の地に移ってきました。

 

1957(昭和32)年に

『売春防止法』が施行されると

吉原遊郭は350年に及ぶ歴史に

幕を降ろしましたが

現在でもソープランドが立ち並び

規模こそ小さくなったものの

歓楽街であり続けています。

 

 

吉原遊郭にはかつて

玄徳、明石、開運、榎本、九郎助の

5社の稲荷神社がありましたが

1872(明治5)年に合祀され

『吉原神社』が創建されました。

 

 

当初は旧玄徳稲荷神社に置かれましたが

1923(大正12)年の関東大震災で焼失し

1934(昭和9)年に現在地に再建されました。

 

その後

1945(昭和20)年の東京大空襲で焼失し

現在の社殿は1968(昭和43)年に造営されたものです。

 

 

神社を護る狛犬は一対

拝殿前ではなく

鳥居の外側に置かれています。

 

 

 

鳥居近くにある御神木は

『逢初桜(あいぞめさくら)』と呼ばれ

旧玄徳稲荷神社の時代から

崇信されていましたが

1911(明治44)年の大火で焼失しました。

 

以来長年にわたり

忘れ去られていましたが

2013(平成25)年に

氏子有志の尽力により

100年ぶりに復活しました。

 

 

社殿の横には

『お穴様』と呼ばれる

小さな境内社があります。

 

地中の神様で

神社の土地を守っているそうです。

 

 

境内を見渡すと

不思議な石造が二体。

 

 

天燈鬼と龍燈鬼。

 

向かって右の像が天燈鬼

三眼で口を開いた阿形

左肩に載せた灯籠を

左手で支えています。

 

左の像が口を閉じた吽形の龍燈鬼

左手で右手首を握り

右手で上半身に巻き付いた

龍の尻尾をつかんでいます。

 

仏教寺院の四天王に踏みつけられる

邪鬼を独立させ

仏前を照らす役目を与えた仏教彫刻で

奈良の興福寺のものが有名です。

 

仏教彫刻が神社にあるということは

江戸時代までの神仏習合の名残を伝えるものです。

 

 

鳥居の近くには

浅草生まれの小説家・俳人の

久保田万太郎の句碑があります。

 

『この里に おぼろふたたび 濃きならむ』

1961(昭和36)年の句で

白枠内に彫られていたようですが

ほとんど判別できません。

 

 

句碑の後ろには

明治時代の吉原の写真が

掲示されています。

 

和風の町並みかなと思いましたら

洋風の建物が多いことに驚きました。

 

 

吉原神社は

『浅草七福神巡り』の一社で

徒歩1分のところにある奥宮に

『吉原弁財天』があります。

 

こちらにつきましては

明日改めてご紹介します。

 

吉原神社

東京都台東区千束3-20-2

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、アイルランド・ゴールウェイ市です。