ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、兵庫県神戸市中央区の『ＫＩＩTO：』です。
最寄駅は
神戸市営地下鉄海岸線
『三宮・花時計前』。
駅からフラワーロードを
海方向に徒歩１０分
阪神高速３号神戸線を越え
左側にある建物です。
正式名称は
『デザイン・クリエイティブセンター神戸』
２００８（平成２０）年に
神戸市がユネスコ創造都市ネットワークの
デザイン都市に認定されたことを受け
市がその創造拠点として
２０１２（平成２４）年に開館しました。
素敵なデザインの
隣り合う２棟のビルで構成されています。
通りに面し
神戸税関の向かいに建つ
ゴシックを基調とするこの建物が旧館。
１９２７（昭和２）年に
輸出生糸の検査を行う
『神戸市立生糸検査所』として竣工しました。
旧館に隣接して建つのが新館
市立生糸検査所が国に移管された１９３２（昭和７）年に
『国立生糸検査所』新館として建て増しされたものです。
国立生糸検査所は
神戸と横浜の２か所にありましたが
１９８０（昭和５５）年に実施された
国の行政改革の一環として廃止されました。
その後２００９（平成２１）年３月まで
『独立行政法人農林水産消費技術センター』の
神戸支部として使用されていました。
神戸支部のポートアイランドへの移転に伴い
跡地の競売が発表され
歴史的建造物の存続が危惧されましたが
近代都市としての歴史的景観が保たれた
新港地区の保全と活用を目的に
神戸市が２棟の建物を買収、改修し
デザイン・クリエイティブセンター神戸として
再スタートを切りました。
デザインを生活に採り入れ
より豊かに生きることをコンセプトに
館内ではデザインやアートにまつわる
ゼミ、レクチャー、展示、イベントが開催されるほか
貸ホール、貸ギャラリーなどもあります。
愛称のＫＩＩＴＯ：は
『生糸』に因んだものです。
入口は
旧神戸生糸検査所の正面玄関
ネオゴシック調の荘厳なファサードです。
エントランス上部や
外壁の要所要所に見られる
この不思議な飾り物は
蚕を模ったテラコッタです。
誰でも自由に
内部を見学することができます。
玄関を入ってすぐのところにある
中央階段の親柱の飾り
素敵なデザインですが
シルクを表しているのでしょうか？
外観の美しさに相反し
内部はご覧の通り
無味乾燥な『お役所造り』になっています。
貸しギャラリーになっている部屋では
アーティストたちが作品展示などを行っています。
休憩コーナーに置かれたベンチは
ＫＩＩＴＯ：の形になっています。
お洒落ですが
座り心地は・・・・・・・・・。
新館１階は展示会場になっています。
芸術音痴の私が興味をもったのは
旧館２階にある
『生糸検査所ギャラリー』。
検査所で実際に使用されていた
各種の検査機器・用具が展示されています。
こちらは『再繰切断機』と呼ばれ
綛（かせ）に巻き取った時の
切断回数を調べる機械だそうです。
各種試験の観測結果を
記入していた用紙綴もあります。
パソコンなど無い時代ですので
手書きで記入していたのですね。
この他にも多くの器具・資料が展示されており
日本の生糸がどのようにして
世界でも有数の高品質の評価を
受けるようになったのかよく分かります。
ＫＩＩＴＯ：にはこの他に
カフェ、図書室などもあり
アートに興味のある方も
私のようにさほど興味の無い人間にも
楽しめる施設です。
兵庫県神戸市中央区小野浜町１－４
０７８－３２５－２２０１
9:00-21:00
月曜日休館
入館無料
次回は、本日１５：００にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、中国瀋陽市です。