ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、8月24日(月)の記事の続きで東京都葛飾区柴又の『帝釈天彫刻ギャラリー』をテーマにします。
最寄駅は
京成電鉄金町線
『柴又』。
映画『男はつらいよ』の舞台にもなった
帝釈天の参道を進みます。
5分ほど歩いた突き当りが
『経栄山題経寺』
通称『帝釈天』の山門になります。
帝釈天が祀られている
『帝釈堂』の脇を入ります。
突き当り右側にあるのが
先日ご紹介した『邃渓園』の入口。
玄関を入り左手に進むと邃渓園
右手に進むと『帝釈天彫刻ギャラリー』になります。
彫刻ギャラリーは
帝釈堂内陣にあり
法華経説話から選び出した
10枚の胴羽目彫刻を
見ることができます。
1922(大正11)年から
1934(昭和9)年にかけ
10人の彫刻師が彫ったもので
それぞれが欅材で
縦1.27m、2.27m、厚さ20㎝あります。
#1
館内に入り最初の彫刻は
『塔供養の図』
加藤光清師の作品。
塔供養が見られることは
法華経の演説の前ぶれとのこと
・・・不信心の輩には理解不能ですが。
#2
続いて『三車火宅の図』
木嶋江運師の作品。
三車とは羊、鹿、牛が引く三種の車
火宅とは燃える家。
凡人は
火宅の中で遊ぶ子供と同じで
何の恐れも感じないとのこと。
このため
父親(仏?)が子供たちを救出するために
三種の車を用意したというお話です。
#3
『慈雨等潤の図』
石川信光師の作品。
仏の慈悲深いお教えは
広く地上を潤す慈雨と同じ。
雷神と風神が雨を降らし
百花繚乱の地上の楽園に
天人達も舞い降りてくるという構図です。
#4
『法師修行の図』
横谷光一師の作品。
厳しい環境の中で
一人寂しく修行する法師たちを励ますため
仏が立ち現われ
象に乗った普賢菩薩が現れます。
#5
『多宝塔出現の図』
石川銀次郎師の作品。
法華経を信仰する地では
多宝塔が地面から湧き出し
人々の信仰心を誉め称えるそうです。
#6
『千戴給仕の図』
加府藤正一師の作品。
法華経を知るため千年間
阿私仙という仙人に仕えた人のお話。
給仕をし、水を汲み、薪を拾い
ある時は
仙人の腰掛になる
そんな構図です
・・・私には無理!
#7
『龍女成仏の図』
山本一芳師の作品。
龍王の8歳になる娘は
多くの教えを理解し
不動の境地に達したため
波の上で宝珠を仏に捧げています。
#8
『病即消滅の図』
今関光次師の作品。
病人が法華経を聞く幸運に恵まれると
たちどころに病が治り
不老不死の境地を得ることが
できるとのことです
・・・新型コロナウィルスも治るのでしょうか?
#9
『常不軽菩薩受難の図』
『法華経功徳の図』
小林直光師の作品。
この1枚だけに
2つの説話が彫られています。
左半分が『常不軽菩薩受難の図』
右半分が『法華経功徳の図』。
常不軽菩薩は
『人を常に軽蔑しない』
という修行をしていましたが
却って迫害を受けたそうです
・・・なんでなのでしょう?
法華経は
寒さに火を得たように
子のもとに母親が来たように
渡りに舟を得たように
闇に灯りを得たように
救いの道を示すそうです。
#10
最後は
『法師守護の図』
加藤寅之助師の作品。
法華経の修行をする法師を
天人と阿修羅が守護している構図です。
この10枚で
胴羽目彫刻は終わりますが
これらを護るように設置された
龍の彫刻が
負けず劣らずの素晴らしさです。
十数体ありますが
それぞれ表情が異なります。
柔和な表情のもののもあり・・・
険しい表情のものもあります。
不信心の不心得者には
法華経説話の説くところは
理解しがたいものもありますが
緻密な技法で彫られた
胴羽目彫刻の素晴らしさには
理屈抜きで感動しまた。
そして
龍の彫刻も素晴らしかったです。
帝釈天彫刻ギャラリー
東京都葛飾区柴又7-10-3 題経寺内
9:00-16:00
休園日無し
入館料 400円(邃渓園含む)
次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、台湾高雄市です。