スピンオフ編~東京都葛飾区柴又・東京の低地の一画に渓谷を再現『邃渓園』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都葛飾区柴又の『邃渓園(すいけいえん)』をテーマにします。

 

 

最寄駅は

京成電鉄金町線『柴又』。

 

映画『男はつらいよ』の寅さんの故郷で

駅前には寅さん(渥美清さん)と

妹のさくら(倍賞千恵子さん)の像が

向かい合って建っています。

 

 

駅から徒歩5分

映画の中でもよく登場していた

『柴又帝釈天』に至ります。

 

正式には

『経栄山題経寺』といいますが

.帝釈天のほが馴染み深いですね。

 

 

山門を抜けた正面には

帝釈天が祀られている

『帝釈堂』がありますが

実はこの寺のご本尊は帝釈天ではなく

隣の『祖師堂』に安置されている

『大曼荼羅』なのです。

 

 

今回ご紹介する『邃渓園』は

題経寺の寺院庭園で

帝釈堂と祖師堂の間を入った奥に

入口があります。

 

 

題経寺は1629(寛永6)年の開創で

400年近い歴史がありますが

邃渓園の作庭の歴史は浅く

正確な資料は残っていませんが

大正末期と考えられています。

 

その後

昭和初期に寺より依頼を受けた

庭師『永井楽山』が長い年月を掛け

大幅に手を加え

1965(昭和40)年にほぼ現在の姿になりました

・・・と東京都教育委員会は説明しています。

 

しかし

題経寺のウェブサイトによれば

楽山翁はその後も

1971(昭和46)年に92歳で亡くなるまで

庭の改修に心血をそそぎ

没後の1972(昭和47)年に完成した

そのように記されています。

 

 

約2000㎡の広さを持ち

北側半分に池泉

北西に築山、北東に中島が配されています。

 

築山頂部から流れ落ちる

二段落ちの滝が持つ幽邃な風情から

『邃渓園』と名付けられたそうです。

 

 

当初は昭和初期に

信徒の接待所として建てられた

『大客殿』から眺める

座観式の庭園でした。

 

 

1960(昭和35)年に

大回廊が建てられ

大客殿の広縁を通って

庭を回遊することができるようになりました。

 

 

大回廊から

中島と芝庭を通して

大客殿を見ることができ

大客殿での座観とは

違った趣を感じることができます。

 

 

園池南東には

『不答庵』と名付けられて

茶室が設けられています。

 

大回廊が脇と通っていますが

こちらから入室することはできません。

 

 

大回廊は茶室の先で

池を巡り左に曲がります。

 

池の畔には

美しいフォルムの

五重塔が。

 

 

五重塔の先には

十三重塔が。

 

五重塔は

地、水、火、風、空からなり

それぞれが5つの世界を示し

仏教的な宇宙観を表現していますが

十三重塔は何を意味しているのでしょう?

 

 

十三重塔の近くには

御神水が流れていますが

目を凝らすとワンカップが。

 

誰かの悪戯でしょうか?

大回廊からは

手が届く位置ではありませんので

どうやって置いたのでしょう?

 

 

しばらく進むと

築山の麓に石碑があり

その近くに猿のようなものが。

 

ここにもワンカップがあります

ひょっとすると悪戯ではなく

何か意図的なものなのかも・・・。

 

 

ズームで撮りました

やはり猿のようです。

 

 

築山には

名前の由来になった

滝があるはずなのですが

見えませんでした。

 

 

大回廊が終わろうとしている処に

再び十三重塔が。

 

2基の十三重塔

十三の意味が気になりましたので

調べましたが分かりませんでした

・・・ご存じの方がいらっしゃったらご教示ください。

 

塔の後ろに見えているのは

帝釈堂裏にある

『彫刻ギャラリー』です。

 

 

入口近くで大回廊は終わりますが

右手へ続く別の廊下があります。

 

 

この先の右手にあるのが

『彫刻ギャラリー』。

 

帝釈堂内殿の外部に装飾された

法華経説話を題材とした

素晴らしい彫刻を鑑賞できますが

本日は長くなりますので

後日またご紹介します。

 

 

東京の低地の一画に

幽邃な渓谷を再現した邃渓園は

見ごたえのある寺院庭園でした。

 

邃渓園

東京都葛飾区柴又7-10-3 題経寺内

9:00-16:00

休園日無し

入館料 400円(彫刻ギャラリー含む)

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、アイルランド・ゴールウェイ市です