スピンオフ編~中国大連市・数奇な運命を辿った『旅順駅』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、中国大連市の『旅順駅』をテーマにします。

 

 

 

旅順は

中国でも有数の軍港。

 

かつては旅順市として

独立した行政区だったこともありますが

現在は大連市に属し

旅順口区となっています。

 

 

大連中心部からは南西に約40㎞

地下鉄12号線で1時間ほどで

『旅順』駅に到着します。

・・・ほとんど地上を走行しますが・・・

 

 

今回ご紹介する『旅順駅』は

中国国鉄の駅で

地下鉄の駅とは別物。

 

地下鉄駅前から

バスで30分ほど掛かります。

 

 

1898年
旅順を租借したロシア帝国は

軍港を整備、拡張するとともに

シベリア鉄道との連結を目指す

『東清鉄道』の施設に着手し

1903年に

旅順駅を開業しました。

 

 

改修はされていますが

駅舎そのものは

開業当時のデザインのままで

ロシアン・テイストを

そこかしこに見ることができます。

 

 

駅舎内に立ち入ることはできますが

恐ろしいほど殺風景で

がらんとしています。

 

 

壁には

時刻表が掲示されていますが

実際には

大連駅との間に

一日一本の列車が走るだけです。

 

 

乗客もいるようですが

大連駅で乗り継ぎ

他の都市に行くようです。

 

 

列車発着時以外は

ホームに入ることはできません。

 

 

とてもコンパクトな駅ですが

絵になります。

 

 

終着駅らしい

哀愁のある光景も見ることができます。

 

 

駅の目の前は

中国海軍の軍港になっています。

 

基本的に

撮影は許可されていませんので

望遠レンズで

艦船を撮影することは

やめたほうがよいと思います。

 

実は

2009年6月までは

旅順口区は

外国人に開放されていませんでした。

 

現在でも

軍港近くなどいくつかの施設付近は

外国人の立ち入りが厳しく制限されています。

 

 

余談ですが

旅順は

20世紀初頭に勃発した

日露戦争の舞台となった処です。

 

激戦地となった『203高地』や

日本軍の乃木希典大将と

ロシア軍のステッセル司令官が会見した

『水師営会見所』は

現在では観光地として外国人にも

開放されています。

 

 

ロシアが建設した旅順駅は

開業のわずか2年後に

日本軍の手に渡り

その後40年間

旧満州への玄関でした。

 

1945年には

旧ソ連が占領し

5年後には中国に返還されます。

 

数奇な運命を辿った旅順駅

歴史の重みを感じながら

一見の価値はあります。

 

ただし

目の前が中国有数の軍港ですので

撮影などには

十分に注意する必要があります。

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。旅をした国々の街角の光景をご紹介します。テーマは、アイルランド・リムリック市です。