スピンオフ編~東京都江東区・日本初の大型帆船に乗船できる『東京海洋大学 海洋工学部』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、東京都江東区越中島の『東京海洋大学 海洋工学部』をテーマにします。

 

 

最寄駅は

JR京葉線『越中島』。

 

 

駅から徒歩5分

都心とは思えない

緑に囲まれた敷地にあります。

 

東京海洋大学は

2003(平成15)年に

東京商船大学と東京水産大学が

統合されて設置された国立大学です。

 

海洋工学部は

旧東京商船大学

船舶運航などに関する

専門的な教育機関です。

 

 

キャンパスへは

一般の方も入ることができます

・・・ただし、校舎の中には入れません。

 

 

正門の正面にある建物は

『旧東京商船大学1号館』

現在は海洋工学部1号館です。

 

創建当時は木造でしたが

1923(大正12)年の

関東大震災で焼失。

 

現在の建物は

1932(昭和7)年11月に竣工したもので

1997(平成9)年に

登録有形文化財に指定されました。

 

テラコッタで覆われた1号館は

航海船橋を模したデザインで

屋上には航海実習のための施設が置かれ

雨樋に似た外壁の筒は

水深測量の実習に使用されたそうです。

 

 

正門を入って右手にある建物は

『旧東京商船大学事務局管理棟』

現在は

先端科学技術研究所。

 

1号館とほぼ同時期の竣工で

当初は

東京商船大学の前身である

東京高等商船学校の図書館でした。

 

テラコッタ張りの建物は

1号館と共通した意匠と構成要素が見られ

1997(平成9)年

1号館と同時に

登録有形文化財に指定されました。

 

 

先端科学技術研究所の裏手には

『明治丸』の錨を使用した

『アンカーの塔』が。

 

アンカーの主幹は北極を

ストックは天の赤道を

それぞれ指しているそうです。

 

 

アンカーの塔の後方にある

白亜の建物は

『百周年資料館』。

 

 

館内には

内燃機関や操舵など

船舶に使用されている物が

多数展示されています。

 

 

キャンパス近辺の

古い風景写真も展示されています。

 

こちらは1964(昭和39)年の

門前仲町交差点。

 

錦糸町行きの都電28系統が

向かって来るということは

画像前方が永代橋、日本橋方面

左方向が東京海洋大方面ですね。

 

 

百周年資料館の隣には

立派な帆船が。

 

明治政府が

イギリスに造船を依頼し

1875(明治8)年に横浜に回航された

日本初の大型帆船『明治丸』です。

 

燈台巡回業務用として建造されましたが

特別室やサロンを備えた豪華な仕様で

ロイヤルシップの役目も兼ね

明治天皇を始め

多くの高官が乗船しました。

 

 

1896(明治29)年に

東京商船学校に譲渡され

係留練習船として活用されていました。

 

1978(昭和53)年

船として初めて

国の重要文化財に指定されました。

 

 

現在は

『明治丸海事ミュージアム』として

毎週火・木曜日及び第1・3土曜日に

無料で一般開放されています。

 

ボランティアの方の案内で

船内のほぼ全てを見ることができます。

 

 

船首部分のキャビンは

展示スペースになっています。

 

 

後部には

天皇や貴人の為の船室

『御座所』が。

 

今では『ござしょ』が一般的になっていますが

正式には『おましどころ』と読みます

 

 

現在の豪華クルーズ船のような

大型船舶ではありませんので

たとえ天皇といえども

狭い部屋だったようです。

 

 

御座所の前にあるサロンは

賓客たちが会議をしたり食事をしたり

くつろいだ場所です。

 

 

壁に取り付けられた

素敵なデザインの照明。

 

実は

驚きの仕掛けがあったようです。

 

蝋燭が用いられ

燭台の下にはバネが

設けられていたとのこと。

 

蝋燭が燃え進み

重みが減るに連れ

バネが燭台を持ち上げ

灯り方に変化をもたらすとのことです

・・・見てみたいですね!

 

 

御座所に向かう階段にも

工夫が施されています。

 

天皇や貴人の安眠を妨害しないよう

階段に鉛の板を張り

足音が立つのを

極力防いでいました。

 

 

壁板

木目のように見えますが

全て手描きだそうです。

 

 

明治丸を下船し

正門の方に向かうと

小さな建物が2棟。

 

 

こちらは

1903(明治36)年に建てられた

天体観測所の第一観測台。

 

赤道儀室と呼ばれ

当時東洋一と言われた

天体望遠鏡を備え

教育研究に使われていました。

 

1997(平成9)年に

登録有形文化財に指定されました。

 

 

第一観測台の隣にあるのは

同時期に建設された

第二観測台。

 

子午儀室と呼ばれ

子午線測定用の望遠鏡を備え

教育研究に使われていました。

 

第二観測台も

第一観測台と同時に

登録有形文化財に指定されました。

 

 

大学としては

広いキャンパスではありませんが

見どころのある素敵な場所です。

 

東京海洋大学 海洋工学部

東京都江東区越中島2-1-6

03-5245-7360(明治丸海事ミュージアム)

 

次回は、明日8月20日(火)に番外編。台湾嘉義市のカフェ『巴登珈琲』をテーマにします。