スピンオフ編~東京都渋谷区猿楽町・都心に残る貴重な大正期の和風住宅『旧朝倉家住宅』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

3週間余の台湾の旅も今日で終わりです。朝一のフライトで帰国します・・・帰宅ではありません。これから1週間神戸でビフ活します。台湾のリポートは、帰宅後に追々アップする予定です。

 

本題に入る前に少しだけ台湾のお話を。

台北市内の横断歩道で見かけたシマウマのお尻です、こういうジョークが物凄く好きです。

 

 

それでは本題に入ります。

 

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、東京都渋谷区猿楽町の『旧朝倉家住宅』です。

 

 

最寄駅は

東急東横線

『代官山』。

 

 

代官山は

東京でも屈指の

スタイリッシュタウン。

 

駅の近辺には

お洒落なカフェや

タワーマンションが

立ち並んでいます。

 

 

駅から徒歩5分

山手通りに面して

代官山のランドマーク

『ヒルサイドテラス』があります。

 

 

『旧朝倉家住宅』は

ヒルサイドテラスの真裏に位置します。

 

 

モダンな雰囲気の代官山にあって

一際異彩を放つ

純和風の建物です。

 

東京府議会議長

渋谷議会議長を歴任した

朝倉虎次郎が自宅として

1919(大正8)年に建てたもので

敷地総面積は5,419.81㎡

主屋の建築面積は573.76㎡。

 

戦後の混乱期に

中央馬事会に売却され

その後

旧農林省、旧経済企画庁などに譲渡され

現在は渋谷区が管理しています。

 

東京中心部に残る

数少ない大正期の和風住宅です。

 

 

建物内部は

一部を除き

見学、撮影可。

 

それでは

見学順路に従って

廻ってみましょう。

 

玄関を入って左手には

客をもてなした

書院造りの応接間が。

 

違い棚の下に

地袋はありますが

長押の下には

天袋がありません。

 

 

次は

応接間の脇にある

階段で二階に上がります。

 

 

二階には

二間続きの広間が。

 

虎次郎が公職にあった際

会合などに使われていたようです。

 

 

奥の部屋は

書院造りとなっています。

 

一階の応接間と異なり

違い棚を挟んで

地袋と天袋があります。

 

それぞれの小襖には

鮮やかな扇が

描かれています。

 

 

 

広間を見学した後は

もう一つの階段で

再び階下に戻ります。

 

 

庭に面して

三つの部屋からなる

『杉の間』があります。

 

東側の『角の杉の間』は

書院風に造られています。

 

 

地袋には

古代日本の仮面舞踊劇である

『伎楽』で使われていた

カルラ(迦楼羅)と横笛が彫られています。

 

カルラは

インド神話に登場する巨鳥で

仏法でも守護神とされているそうです。

 

 

『表の杉の間』は

虎次郎が庭を眺めながら

ゆったりとした時間を過ごした

憩いの場所であったであろうと

推察できます。

 

 

『奥の杉の間』の隣には

茶室があります。

 

 

茶室の隣には『円窓の部屋』があり

そこからは土蔵に

至ることができます。

 

 

外から見ると分かりますが

主屋と土蔵が連結している

珍しい造りになっています。

 

 

杉の間の裏には

趣味の良さが伺える

小さな京風の坪庭があります。

 

 

杉の間から

玄関に向かうと

第1会議室が。

 

当初は

朝倉家の仏間、中の間、寝間の

三部屋に分かれていましたが

旧経済企画庁が

渋谷会議所として

現在のような洋風に改造したものです。

 

世の常ですが

無粋、無骨な役人は

碌なことしませんね。

 

 

再び入口近くに戻りますと

玄関の右には

この建物で唯一の洋間が。

 

朝倉家は

華族や財閥のように

洋式の大規模な宴を

催す必要がなかったため

洋間は不要でしたが

来客に洋式の接待が

できるようにとの配慮から

玄関脇に一間だけ作ったとのことです。

 

 

洋間の向かいには

執事が事務を執っていた

部屋があります。

 

金銭面も全て管理していたのでしょう

立派な金庫が鎮座しています。

 

 

室内の見学はこれで終わり

外に出て庭に回ります。

 

風情ある庭門がありますが

一般公開を始めるに際して

オリジナルを忠実に

復元したものとのことです。

 

 

庭門をくぐると直ぐに

主屋の全貌が望めます。

 

派手さはないものの

質実剛健な

大正期の和風住宅であることが

よくわかります。

 

 

主屋の前の庭は

崖線という代官山の地形を

巧みに取り込んだ回遊式庭園で

四季折々の光景を

楽しむことができます。

 

 

一部の部屋に

役人の無粋、無骨さを感じますが

全体としては素晴らしい建造物です。

 

いつまでも現状を維持し

管理されることを

渋谷区に懇願します。

 

旧朝倉家住宅

東京都渋谷区猿楽町29-20

03-3476-1021

10:00-18:00(11月~2月は16:30まで)

月曜日、年末年始休み

入館料100円

 

次回は、4月16日(火)に番外編。韓国スウォン(水原)市のレストラン『ト ジンク』をテーマにします。