スピンオフ編~東京都豊島区・フランス文学研究発祥の地『鈴木信太郎記念館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、東京都豊島区の『鈴木信太郎記念館』です。

(文中敬称略)

 

 

最寄駅は

東京メトロ丸ノ内線

『新大塚』。

 

 

駅から徒歩5分

豊島区と文京区の

境になる小道にあります。

 

右側が豊島区

左側が文京区。

 

 

風景や人形などの

可愛らしいイラストで人気の

鈴木信太郎画伯?

そう思われている方も多いかと・・・

 

こちらの記念館は

同姓同名ですが

20世紀前半の

フランス文学研究黎明期に活躍した

フランス文学者であり教育家の

鈴木信太郎教授の旧宅です。

 

日本のフランス文学研究

発祥の地と言っても

過言ではありません。

 

 

フランス文学者の記念館らしく

案内は

日本語とフランス語で

・・・英語はありません。

 

 

 

まずは

この階段を上がります。

 

 

階段を上り切ると

瀟洒な庭が。

 

枯山水にもつながる

上品な趣です。

 

 

1895(明治28)年に

神田佐久間町で生まれた信太郎は

1918(大正7)年にこの地に家族とともに転居し

1970(昭和45)年に亡くなるまで

住み続けました。

 

記念館は

書斎棟、茶の間・ホール棟、座敷棟の

全3棟で構成されています。

 

こちらの洋館が書斎棟

1928(昭和3)年の建築。

 

 

二階との仕切りには

破風のようなラインが施され

洋の中に和を感じさせる

デザインになっています。

 

 

座敷棟は

明治20年代の建築で

1948(昭和23)年に

埼玉県春日部市の

鈴木本家から移築されたものです

 

 

記念館へは

茶の間・ホール棟にある

玄関から。

 

こちらの棟は

1946(昭和21)年の建築です。

 

 

玄関を入ると右手に

書斎棟へ続く欧風の廊下が。

 

突き当りは

蔵への入口ですが

公開されていません。

 

 

廊下の右側が書斎

天井まである書庫に

膨大な数の書籍が所蔵されています。

 

 

このデスクで

信太郎は論文を執筆したり

読書をしたのでしょう。

 

 

谷崎潤一郎をはじめとする

信太郎と交流のあった文学者からの

謹呈本も数多く展示されていますが

流石フランス文学者

こんな本もあります。

 

日本で最初に

フランス語原典から翻訳された

ジュール・ヴェルヌの

『八十日間世界一周』。

 

銀行家であり翻訳家でもあった

川島忠之助が翻訳したもので

上巻は1878(明治11)年

下巻は1880(明治13)年に

自費出版されました。

 

 

玄関左脇の茶の間には

信太郎関係の書籍や資料が置かれ

自由に閲覧できるようになっています。

 

 

茶の間の奥には

次の間と座敷が。

 

 

座敷は

付け書院、床の間、違い棚を設けた

書院造りになっています。

 

 

庭に面した縁側は

南向きで

陽当たりも良好です。

 

 

今一度館外へ出ると

アプローチ部分に

洒落た鉄柵が。

 

信太郎の長男で

建築計画学者であった成文が

自らデザインし

1956(昭和31)年頃に設置したもので

洋と和の区切りを

明確にしているようにも見えます。

 

 

この記念館や

雑司ヶ谷旧宣教師館』を

保存し無料公開する

豊島区には

頭が下がります。

 

鈴木信太郎記念館

東京都豊島区東池袋5-52-3

03-5950-1737

9:00-16:30

月曜日、祝日、第3日曜日、年末年始休館

 

次回は、明日1月22日(火)に番外編。韓国ソウル市の『韓国銀行貨幣金融博物館カフェ』をテーマにします。