スピンオフ編~千葉県千葉市稲毛・日本のワイン王の粋を感じる『旧神谷伝兵衛稲毛別荘』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編、ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、千葉市稲毛区の『旧神谷伝兵衛稲毛別荘』です。

 

最初にお断りしておきますが、この施設は耐震化工事のため明日6月1日をもって一時閉鎖されます。工事終了後に再開されますが、時期は未定とのことです。

 

神谷伝兵衛って誰?

そこから入りましょう。

 

『日本のワイン王』と言われた

明治から大正の実業家で

浅草の『神谷バー』や

茨城県の『シャトーカミヤ(牛久シャトー)』の

創始者として知られています。

 

 

『旧神谷伝兵衛稲毛別荘』は

伝兵衛の別荘として

1918(大正7)年に建てられたものです。

 

最寄駅は

京成電鉄の

『京成稲毛』。

 

 

駅から徒歩10分弱

国道14号線に面した

『千葉市民ギャラリー・いなげ』の

施設内にあります。

 

 

コンクリートに

細かいタイルを貼った外観は

アールヌーボーの影響を強く受けています。

 

 

5連のアーチが続くベランダからは

眼下に海を望むことが

できたそうです。

・・・今は全く見えません・・・

 

 

1階には

洋風の応接間があります。

 

 

 

2階へと続く階段の脇には

何やらドアが。

 

入室禁止とのことですが

特別に見せて頂けました。

 

 

地下に向かう

螺旋階段が。

 

 

階段の先にあったのは

ひんやりとした

半地下室

ワインセラーだったそうです

 

 

1階へ戻り

洋風の階段を上ると

和風の趣。

 

 

しかし

頭上にあったのは

シャンデリア。

 

意外と

和と洋がマッチしています。

 

 

1階とは

打って変わって

純和風の部屋。

 

 

床の間の床柱には

ワイン王らしく

葡萄の古木が

大胆に使われています。

 

 

木瓜(もっこう)窓は

一枚板をくり抜いたもの

豪勢ですね。

 

 

煤竹に縁どられた

折上げ格子天井には

洋風の照明器具が

ここも和洋折衷です。

 

 

広縁の先には

外観の洋風デザインと溶け合う

アルコープが。

 

和の中

要所要所に

さりげなく洋を散りばめた

伝兵衛の粋に感心します。

 

 

 

ロフトのような小部屋には

伝兵衛に関する

資料や写真が展示されています。

 

 

こちらは

牛久のワイナリーでの作業風景。

 

職人達の服装が

モダンです。

 

 

1913(大正2)年10月3日に

牛久のシャトー本館で催された

パーティーの模様。

 

左下の矢印に示されているのは

主賓の板垣退助。

 

余談ですが

板垣は

日本で最初に

ルイ・ヴィトンのトランクを

所持したと言われています。

 

 

男性がほとんど洋装であるのに対し

女性は和装。

 

しかも

芸者衆が勢揃い

ここでも和洋折衷なのですね。

 

 

残念ながら

当分の間休館になりますが

再開したらお訪ねください。

 

旧神谷伝兵衛稲毛別荘

千葉県千葉市稲毛区稲毛1-8-35

 

次回は、明日6月1日(金)に番外編。中国上海市の大衆食堂『豊裕餐飲』をテーマにします。