家の中は物(ほとんどゴミ)であふれていた。 足の悪いばーばに代わり買い物担当となっていたじーじは、毎度同じものを繰り返し買ってくる。
乾電池は100個以上、キンチョールは26本、目薬・便秘薬は各30個以上、せっけん・ゴミ袋は3年分以上。(決して誇張ではない)
菓子パン・お菓子が山積みされ、冷蔵庫は扉が閉まらないほどぎゅうぎゅうづめ。むろん賞味期限の切れたものばかりだ。
毎日毎日買い物に行き、お金の計算ができないので常に万札をレジに出し、小銭はビニール袋に詰めておく。老人二人暮らしの生活費は、毎月軽~く30万を超えていた。おかげで預貯金は底をつくことになった。
夕方5時になると家じゅうの雨戸を閉め、宅配の晩ごはんを食べる。
これがじーじの日課だった。
雨戸は家じゅうゴミの山なので、中からは閉めることができない。 外に出て、庭から閉めていたのだ。この習慣が今でも消えない。
建て替えて新築になったにもかかわらず、外から雨戸を閉めようとする。 雨戸じゃなくてシャッターなのに。しかも一か所は電動シャッターなのに。
部屋の中で指一本で閉まるのに、庭に出て脚立にヨロヨロよじ登り閉めようとする。
「危ないからやめて。」と言ったところで理解できない。
最近になりようやく家の中から閉めれることを学習した。
しかし、時間だけは今でも守られている。
冬場はいいが夏場はたまったもんじゃない。真夏の5時に家じゅうの雨戸を閉められた家。
うちはサウナか?
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