024 Dark Side --- 西宮神社 えびす様と十日えびす | Love-Shrine 

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物語と神社めぐり 

 

最初に 謝罪いたします。ごめんなさい!

表現に不快・不愉快・下品を感じたら、ごめんなさい。

また、今回の“西宮神社・えびす様”の表現内容について発表をするか、少し考えましたが、やはり発表いたします。

けして、“西宮神社・えびす様”を愚弄するものではなく、神社や神様が大好きなゆえ想像してしまいました。

同じようなものが“猿田彦様や比良夫貝”にも有りましたが。

改めて謝罪いたします。(クレームは有りませんでした)

 

 

 

 

数日がたち、私は今の札幌の気候の様に、スッキリとそして清々しい気分だった。それは間違いなく茉郷と別れたのが最大の理由。会社でも“会話が軽やかになったね”みたいな事を言われた。

今までは重たかったのか?な?  自分ではよくわからない?

ま~どちらにしても茉郷とは縁が切れたので、やっぱり軽くなったのか? 良しとしよう~と。 ただ、言葉使いだけは気を付けている。悪女の言葉使いがクセになりだしてしまったからで、会社ではまだバレてはいないのが幸い。 

それは碧澄と結妃ちゃんのせいだ。 でも一緒にいたら本当に楽しい・・・

碧澄といえば、別れた時に “また週末でも” と言っておきながら週末どころか明後日からGWに入るんですけど~・・

最初から週末の予定はないけど、気持ち的には空けおいた・・・

ん~・・期待していたのに・・

ま~、碧澄の事だから社交辞令的な言葉か・・・ バカヤロ~

あぁ!ヤバイ! 今、会社の人に声を掛けられたら上品な愛夢さんではなく、悪女の愛夢で返事をしてしまいそうだ。 気をつけよう~と!

 

本当は連絡を入れるのも、チョット悔しいのでためらっていた。

そんな事を思いながら、昼食も終わり何時もの様にネットニュースを流し読みしていると、また突然に碧澄から電話が・・キターーー!

焦るな愛夢。なにくわぬ声で対応だ・・

「もしもし、碧澄。どうしたの~?」 期待をしていない返事

「あ~、愛。今、大丈夫か?」

「全然、大丈夫だよ。何かあったの?」 余裕をみせて

「俺の電話を待っていたかと思って・・」 見透かされている?

「はぁ~?失礼だね。そんな事ないもン」 余裕を見せなきゃ!

「ま~、どうでもイイや。GWに入るけど土曜から3日間実家に帰る事に成ったんだけど、俺の車で愛も一緒に帰る?」 お誘いだ

「う~ん!私も何も無いから、帰ろうと思っていたんだ」 本当は週末、碧澄の為に空けていたんだよ~

「それじゃ、一緒に帰ろう。でも向うでは会える時間ないな~」

「え~?」 チョット不満。でも碧澄は結妃ちゃんの物だよね

「また帰りも一緒に帰ってこよう」 仕方がない

「うん。いいよ。じゃ~帰りも一緒に~」

「時間は後で知らせる」

「ハ~ィ!了解しました~」

「じゃ、またね。バイバイ」

「バイバイ~」

電話を切った後、何故かスッキリしていた。

それは間違いなく碧澄からの連絡と、一緒に帰ろうと言う誘い。サッキまではやっぱり、イライラしていたんだろう。 

一緒に帰っても向こうで会えないのは、少し残念だけど。

でも無理も言えないし仕方がないよね。 碧澄は結妃ちゃんの物だから。

今晩でも実家にGWに帰る予定を伝えよう。

 

 

帰省する前日、何かお土産でも買いにと街に出たが、時間もたっぷりと有るのでカフェに入りコーヒーを飲みながら何も考えずに、ただボーとしていた。これって以外に気持ちがいい・・?。

これって“贅沢な時間?” 今、私って心に余裕が有るの? 

もし、そうなら最高ジャン! “佐久奈度神社”での浄化のお蔭かな? 私の穢れはもう “速佐須良姫命(はやさすらひめのみこと)”によって地中深くに行ったかな? それとも、まだ途中?

でも間違いなく、自分が変わっていくのがわかる。

そうだ、今から一人で 北海道神宮 にでも行ってみようかな~

大通りか円山公園駅まで地下鉄で行けば、拝殿まで片道30分も掛からないだろう。 決めた。

今まで、ゆっくりと飲んでいた、冷めかけたコーヒーを一気飲。

急いでお店を出て地下鉄へ・・・。 

円山公園駅から本殿までは、北側の第二鳥居・南側の第三鳥居とあるが第二鳥居から行くことにした。

鳥居をくぐり広くて長い参道を一人で歩く。  神様に失礼だが何か物足りない。 多分・碧澄や結妃ちゃんがいないからかな・・?

 

 

神門を抜けると北海道を代表する神社だけあって立派で堂々とした本殿・拝殿に着き拝礼を・・・私、何をお願いする?・・無いから、ここ数週間の出来事にお礼を・・。境内を少し見渡して拝殿の屋根を見ると、男千木に7本の鰹木、碧澄のいう男造り。御祭神を見ると あれ? 北海道全体の神社なのに “天照大御神”さんが 居ない。 あれ~?

 

北海道神宮の四柱の神様

大国魂神 (おおくにたまのかみ)北海道の国土の神様

大那牟遅神(おおなむちのかみ) 国土経営・開拓の神様

少彦名神(すくなひこなのかみ)国土経営・医薬・酒造の神様

明治天皇 (めいじてんのう)  

 

 

と説明している。北海道開拓絡みなのかな? 

ふ~ん?まーイイや、茶店に行って何かたべよ~と!

 

そんな事をしながらお土産も買って帰宅。 お出かけの準備も終わったし、明日お昼に碧澄が迎えに来る予定だ。後はのんびりとお風呂に入ってビールでも飲んで寝よーと・・・

 

 

翌日のお昼頃、碧澄から電話があり今から部屋を出るので、30分くらいで着くからまた電話するて。 何かウキウキして来た・・・

チョットだけ碧澄を殺したいので、香水を・・結妃ちゃんに怒られるかな~?

でも反対に “殺せ・殺せ~て”言うかな? 結妃ちゃんの事を考えると何故か楽しくなるし、悪乗りしちゃいそう。

そう思っていると、碧澄から電話があり、着いたから降りてこいだってさ。 上から目線。 “殺す”

「オマッタ~」 何が“オマッタ~”だ。“お待たせ”と言え。この愛夢さんに向かって。 いやらしい~

「わざわざ、ごめんね~」 Dark な私だ・・

「途中でお昼でも食べながら、ドライブ感覚で帰ろう~」

「そうだね。気を付けながら帰ろう~」 

普通に帰れば2時間ちょっとの距離。

北海道民は2~3時間のドライブはチョットの遠出感覚だよ~

「愛、今日いつもの臭いでなく、もっとイイ匂いだ」

もう、気が付いたか。 このバカが、もう餌に引き寄せられたな。

「あれ、そう~? だけど、前にも言ったけど“香り”にして」

「そうだったな。オスがメスに引き寄せられるイイ香りだ」ハァ~?

「シャァ~。もっと別な言い方してよね」 

「じゃ~碧澄も、釣られる?」

「俺なんか、スキップしながら行くよ」

「結妃ちゃんに怒られるよ」

「・・それはソレで・・」

「意味わからない?」 だんだん調子が出てきた

「男ってバカだよね。すぐその気になるから」

「性格もあるけどね。 基本“スケベ”だよ」

「ハイハイ。わかりました。でも直ぐに気が付いてくれて嬉しいよ」

「オレ、女性にあっちの方では喜ばせて、あげられないけど、言葉なら喜ばせられる」 はぁ~、今日の碧澄、昼間から変なこと言うな~

「何、言っているの?バッカじゃない~」 殺すぞ

「刺激、強すぎた~」 結妃ちゃんと同じフレーズだ

「どうしたの?今日の碧澄おかしいよ? 私の香りに落ちた?」

 何か変だ?私も・・感染している?

「愛のフェロモンに落ちた」 そこは解るけど少し早すぎ・・

「耐えられないの? 根性なし・・」 結妃ちゃんと同じ事言っている

「あぁ~、耐えられないから、あのファミレスでお昼でも食べようか?」

「そうだね、お腹すいたし」 私達、何なの? バカみたいな会話。

他の人が聴いていたら、引くだろうな~。 あぁ、車の中だから話を振って来たんだ。 でもドライブで?昼間からする話ではないな・・

 

ファミレスに入りハンバーグセットをオーダー

「愛、車に戻ったら R18の話、始めるね」

「えぇ~、いきなりR18・・」

「今のは予行練習、脳を慣らすために」 何だホットした

「碧澄、本当に壊れたかと思った」 

「普通だよ。結妃とならモット過激だよ」 何となくわかる。

「いつも、こんな話しているの?」 

「暇になったり眠くなったらね」 

「眠気覚ましに暇つぶし?。にこんな話を?」

「眠気覚ましには最高。眼がギンギンになるよ」 おかしいよ

「イヤイヤ、わかるけど他の話ではダメなの?」

「エロ話が一番。愛も少し乗って来たじゃない」 碧澄のペースだ

「・・参りました・・」 くそ~。Lady愛夢が壊れて行く・・

「でも、本当に愛の香りは好きだな・」 そこは褒めてやる

「ありがとう。ムラッてきた?」 また聞いてる

「マジ、きた」 ん~、素直なんだから~

「ダメ~。おだててもダメ~」 普通に楽しくなってきた

「何がダメなの?」 クソ~。言わせる気か

「香水の名前は教えない~ダメ~。結妃ちゃんに買ってあげるから」 どうだ、参ったか。

「あ、ハンバーグ来た。食べよ~と」 逃げたな。私の勝ち

「美味しそう。いただきま~す」

「このコンソメも美味しいな~」 イヤミか。作ってあげないよ~だ

「本当だね。おいしい」 碧澄のペースには乗らないぞ~

食事も終わりコーヒーを飲みながら

「結妃ちゃん、連休に来ないの?」

「連休は交代で休むみたいだけど、連休に出て、後で休みを続けて貰うて言っていた。だからその後に来るような感じ」

「結妃ちゃんと遊びたいな~。でも1歳しか違わないのにもっと下に感じる。 可愛いからかな?」

「確かに。園児にしか見えない。でも1歳しか変わらない」

「不思議な子だね。」

「気が付けば、あいつが中心で動いている。」 

「碧澄でさえ、そう思っているんだ。ミステリアスで可愛い結妃ちゃん」

「かわいい」 否定しないんだ。それどころか最上級の肯定。

「可愛い碧澄の結妃ちゃん」 イヤミではなく、心からの拍手。

「ヤメロー。俺も結妃もFreeだ」 照れている。かわいい。

「私も別れてFreeになったけど・・みんな自由だね」 意味ありげに

「それでは、行きますか?」 わたしのFreeは無視かよ

 

その後、途中でコンビニにトイレを借りながら、私はオレンジジュースと碧澄はカフェオーレを買って、世間話をしながらドライブ?・・

すると、突然にバカ碧澄が

「愛、精子て知ってるよね」 私はジュースを飲んでいる最中で、思わず器官に入ってしまって咳こんでしまった。

咳が止まらない。突然こんな事を聞かれたら吹き出すか、咳こむ。

お茶よりは、オレンジジュースの方が数段キツイ! 

それに、精子・製紙てどっち? まだ、咳が止まらない。

バカ碧澄。何を聞くの?

「愛、大丈夫? 精子で興奮しているの?」 ふざけるな、バカ碧澄。

「大丈夫じゃないよ。突然、何聞くの」

「いや、だから射精の精子。知ってるよね?」 真面目顔で聞くな!

咳も止まり、碧澄のカフェオーレを取り上げて、一口。

「当り前でしょ、知っているよ」 ふ~だ

「一回に、1億から4億いるんだって。それは体調や禁欲でも変わるらしいよ。個人差もあるけどね」 それがどうした。今する話?

「それがどうしたの?」 怒り口調で・・

「兵庫県西宮市にある “西宮神社(えびす宮総本社)”と言うのがあるんだけど、お正月の十日に行う“十日えびす”と言う行事があって、午前6時に表大門が開き参拝者が競走して 230m先の本殿に走り上位 3人が,一番福,二番福,三番福と呼ばれるて福男になるんだ。 多分ニュースやワイドショウー等で見た事あるよ。知ってる?」

「それなら、見た事あるよ。勢い余って滑って転んだりしてるの映ってる。それが何?」 なに、精子と関係ある?バカ、言い足りない。バカ・バカ・バカ・・・

 

赤門 修繕中でした

 

参道

 

参道

 

 

御祭神

主祭神 えびす大神(西宮大神・蛭児大神) - 第一殿

天照大御神 - 第二殿。

大国主大神 - 第二殿

須佐之男大神 - 第三殿。

 

 

「それで、主祭神が、えびす大神(蛭児大神)なんだけど、えびす=蛭児=蛭子=ヒルコ で イザナギとイザナミノ 最初の子供の話て知っている?」 はーい。知ってるよ~だ

「うん、簡単に言うと古事記では、たしかイザナギとイザナミノが御柱を回って出会った所で交わろうて。つまりHね。 そうしたら最初に生まれたのがヒルコで手足が無かったので葦船に乗せて流したとか。原因は最初にイザナミノ(女)から“あら、イイ男。Hしよう”みたいな事を言ったからダメと解って、次からはイザナギ(男)から声を掛けた。ような話」 だから、私も碧澄から求められるまでは、私からは誘わなかったの! 私だって、我慢しているんだからね・バカ碧澄。早く気が付け!

「そう、愛ちゃん知ってるね!惚れちゃう!」 うるさい!

「それで・・・」

「つまり、ヒルコは元気に生まれてこなかったんだ。だから、神様の反対の力。成就出来なかった事。つまり“元気な子”だ。

「それで?」

「“十日えびす”で年男が急いで走ってゴールする。早く着いたのが、福男。つまり元気な精子が一番に卵子にたどり着く=元気な子 だから年男は“精子”に見えるんだ。女性も走るけどね」

「いわれれば、そう見えるかも」

「先頭に108人とその後ろに150人、あとは5000人に開門神事参拝証が貰えるらしいよ。 ま~先頭の108の精子の競争だね。それにね一目散に参道を曲がりながら我先にと ゴール=卵子 突き進む。参道=産道 女性器そのものだよ」

 

赤門から本殿のコース

 

「また、咳込そう。碧澄が言うから信じてしまうよ」 そんな事しか考えていないのか? 碧澄ってスケベだな~

「あとは、本殿の造りも女造りなんだ。あの神事は“H、そのもの”だよ」 ごくろうさま

 

 

 

「今度、ニュースで流れたらそう思って観ますね。」

「興奮するなよ!」 お前とは、ち・が・う!

「でも、最後の落ちなんだけど、調べたら江戸時代頃に数人で始めた事が大きくなって、それで神事に変わったんだって。創建した頃から神事として有ったと思ってた。そこが残念で・・面白くない」 

面白いの世界かよ~

「でもね、碧澄。長年の神様のお導きで、最初に始めた人の夢枕に“お告げ”が有って始めたのかも?」 私ながら、ナイスフォロー

「お~、そうなら嬉しいし楽しい。俺はそう解釈するかな。」

「そうだね、ロマンが有って楽しいね。だけど精子は“いらないから”いや“出さなくていいから”あれ? 変な表現になる“話さなくてもいいから” だよ」 

私、また何を言いたいんだ? 照れるぅ~

「愛ちゃん、照れるところが可愛いよ」 ひぇ~恥ずかしい

「わかったわ、もう話、変えよう~」 ジュースを飲むとまた咳き込む。

このような場面ではオレンジジュースはダメだ・・・

「愛夢さんが、“精子”とか“出す”とか言うんだ~。知らなかった~」

テメ~、殺すぞ~。お前の誘導だろうが~~

「碧澄、いい加減にして。人に言ったら“殺す”からね」 マジです

「こわ~。誰にも言いません。ただ、結妃には誘導尋問で言うかも知れない。結妃も怖いので。そこだけは勘弁してください」

「結妃ちゃんだけだからね~。」 いつもの調子全開。楽しい~

でも、碧澄。イザナギとイザナミノの話。私もそう決めているんだからね。

碧澄も我慢しているのわかるけど、私もそうだからね・・結妃ちゃんがいるけど・・・

「ところで、えびす様て 鯛と釣竿を持ったオジサンでない?」

「エビス・大黒のだよね」

「そう、七福神の」

「それは多分、事代主だよ。古事記で出雲の“国譲り”のとき建御雷神(たけみかずちのかみ) にビビッて逃げたの。美保神社(島根県松江市)に祭られているよ。 あ、大国主の子供。ついでに大国主神=大黒様 

事代主=恵比寿様 かもね?」

「なるほどね・・・」

 

 

 

三保神社

 

 

また、問題のない世間話をしながら走行していると、高校三年の冬休みの時に羽京(うきょう)と入ったファミレス。そう碧澄の告白を断って遠距離だが羽京と付き合う事に決めた。私はブランドが欲しかったから。

この前別れた茉郷は歯医者さん。やはり歯医者の彼女と言うブランドに負けていた。 私は高校から今までブランドが欲しかったから、それだけで彼氏と付き合っていた。自分だけ愛されていたのなら、まだいいが、彼達は他にも彼女がいたようす。

私は、ただの都合がイイ女だった。

私は、ブランド好きなDark-Sideに住んでいる悪女。

去年の夏。偶然すれ違った結妃ちゃんに、声を掛けてもらわなかったら今頃、私はどうなっていただろう? 

もっと深い Darkな世界に落ちていたはずだ。

 

菊理姫=結妃ちゃんに引き上げて貰って本当に良かった。

ありがとう、可愛い、菊理姫の結妃ちゃん。

もう少し走れば街はずれになり、ファミレスの後、羽京が強引に入ったモーテルの看板が見えてくる・・

見たくない。思い出したくない。隣に碧澄がいるから・・

通り過ぎる間、眼を閉じていよう。

涙が出て来た。何の涙だ? わからない? 

今までは何回も通って来たのに、初めてだ。ただ涙が出てくる。

やっぱり、悲しい涙しかない。そして、隣に碧澄がいる。

碧澄が原因だ。碧澄にあの時は“ごめんね”の涙か?

それだけではない。 間違った選択をした自分に対しての涙か?

わからないけど、やっぱり“ごめんね。碧澄”

「愛、どうした?」 気付かれた

「うん、急に涙が出て来た」

「なんで?おれ、何かした?」 正直には言えない。

「うん、“碧澄が精子・精子てバカにしたから”」 何か違うけど

「そんな事で泣く?」

「女は繊細なの!」 お願い、ここで話終わって。

「そうか、ごめんな?」 誤魔化せたかな?

「いいよ、話変えて・・」 眼を開けると看板も通り過ぎていた。

碧澄、本当にゴメンね! これだけは碧澄には言えない 

Darkな私・・だったから・・・

 

 

その後も色々と寄り道をしながら、走っていると夕方になりかけてきた。

碧澄が突然

「高校の時に行ったキャンプ場に行ってみようか」 え!と思いながら

「あの、温泉の有るキャンプ場?」 本当は知っていたが

「そう、あそこ」

「うん。行こう」 簡単な会話。 

私の涙が空気を重くしている? アオト。何度も謝るよ。ごめんね・・

 

「さぁ、着いた。あのベンチに座ろう~」 

そう言って高台にある、公園の(キャンプ場内)ベンチに座ると

「もう、この時間では人もいないね」 何を話そう?

「そうだな、温泉に来る人はいるけどね」

「これからの時間、温泉は混みだすのかな?GWだしね」

「愛と、仲良くなったのが、皆でキャンプをしてからだよね」 

「うん、自転車であの浜まで行ったよね。帰りに恥ずかしい位、汗をかいたよ。 みんなに“汗かくこと、何していたんだ”て言われて恥ずかしかった。」 碧澄と一緒にいて思い出すと、涙がまた出て来た。この涙は、さっきの涙とは また違う涙。

涙の種類ていったい、いくつ有るの? 成分を分析したら微妙に違うのかな? 嬉し・楽し・寂しい・悲しい・笑い・怒り・・。学者先生達は研究しているのかな? 私って泣き虫・・?

「忘れられないな。俺も良く覚えている。 愛?また泣いているの」

「ごめんね、何か自然と涙が湧いてくるの?。空気悪くしている?」

「そんなこと、ないよ。そんな愛夢も昔から好きだった」 

碧澄に殺されかけている。 殺されようかな・・

「ごめんね、高校の時“遠距離だけど彼がいるから付き合えない”と言って断って」 

今になって、やっと言葉で、そして真剣に謝れた。

これも、神様の“導き?” 碧澄と一緒の車の中で、途中思い出したくないホテルの前を過ぎてこの場所にいる。そして、やっと謝れた。

「・・昔の事だよ。みんなこの様か経験をして大人になると思うよ」

「うん。ありがとう。」 ホテルの前の“醜い涙”が薄れて行く

「だいぶ、陽が落ちてきたね」 わだかまりが、陽のように落ちて行く

「あの、港がなければモット綺麗なのに・・」 碧澄の右腕を確保

 

 

「このまま、少しイイ?」

「温泉客に見られるな~」

「いいじゃない。結妃ちゃんとなら、昼間でもベタベタしたり、ホテルのロビーでもキス出来るんでしょ。」 少し嫌味も含めて・・

「結妃は・・?何だろう・・?自然とそうなってしまう。異次元の女」

結妃ちゃん、ごめんね。 碧澄を困らせるから・・

「私も、Darkな次元の女だよ。見られてもいいから、もっとこうしていたいの」 

強めに腕を引くと。碧澄が腕を払い・・“何ぃ~イヤなの?”

私の肩に腕をかけ、強く引き寄せられた。

驚いたが、私も答えるべく碧澄の肩に頭を乗せた。

この体勢は何回かあったが、今までとは違う感覚・・・

私も調子に乗ってしまったのか、無言で碧澄の方に顔を向けキスを要求すると、碧澄は左手も使い両腕で私を引き寄せ少し強引なキスをしてくれた。

イヤだ・・・また涙が・・・

結妃ちゃん、ごめんね。 結妃ちゃんの碧澄なのに・・・

その後、陽が沈むまでの間ベンチで過ごした・・・・

 

 

 

碧澄は、私の家まで送ってくれて、帰りの予定は後で連絡をくれると言って、そのまま別れた・・・

今までとは違うキスを碧澄がしてくれたのに、何故か心が苦しい・・

いつもなら、ウキウキ気分なのに・・・何だろう?・・

碧澄を捨てて、間違った選択をしてしまった自分に?・・

碧澄は、過去の事と思って流しているけど・・

バカな愛夢 Darkな愛夢 ・・・

終わったこと。気持ちを・・切り替えよう・・

結妃ちゃんに会いたい。

そして、また救い上げてほしい・・

可愛い妹。結妃ちゃん・・・