025 Dark Side --- 六甲比命神社・廣田神社♡碧澄の部屋へ | Love-Shrine 

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物語と神社めぐり 

 

碧澄からは帰省している間は、会えないと言っていたが、友達と遊んでいるのかやっぱり連絡はない。

私も久しぶりに友達と会って、みんなで近況報告会。話の中では〇〇ちゃんが婚約など浮いた話が多かった。私も聞かれたが、元カレの話をする訳もなく適当に誤魔化し、今はFreeと言う事にしておいた。

当然昔、碧澄と付き合って(いないけど)いたと、皆は思っていて急に別れたので(仲が良かったのに、不思議がっていた)、今でも友達同士では気を使って碧澄の事は“禁句”になっているので、話には出ない。

当然、碧澄と一緒に帰省しているとは言えないし。

多分、碧澄も友達と会って話をしても、私の事は言わないだろう。

この、“秘密感”が、友達と会って話をしていても“快感”に感じる。

本当は、碧澄と旅行に行ったり、キスまでしたんだゾ~!私の部屋に泊ったんだゾ~!何も無いけどね~。みたいな“秘密感”の“快感!”

 

そんな、休みを過ごして帰る前日の夕方、やっと碧澄からの電話で明日午後2時位に帰りたいんだけど、の電話で私も問題がないので、その時間に私の家に迎えに来る約束をした。

何んか碧澄、事務連絡みたいな感じだったな~。 私が泣いたりして空気を重たくしたからかな~? 

きっと碧澄もいつもの涙とは違う、感じがしたのだろう?

イヤだな~わたし。 

明日、会った時には明るくしよう。

 

約束の時間に碧澄が迎えに来て、恥ずかしいけど母親も出てきて碧澄に“よろしくね”みたいな“ご挨拶”を、碧澄も照れて頭を掻きながら“ご挨拶” 私は早く終われ・・恥ずかしい・・と冷や汗もん。

高校の時に何度か家に遊びに来て、母も碧澄の事は知っている。

それで、冬に羽京と会って夜遅くまでいた時も、碧澄と一緒だと勘違いをしていたので何も言われなかった。

母は碧澄の事は好印象を持っていたから。

私たちの事、今でもイイ仲と勘違いしている様子だけど~。

“違うから!もぅ~!” やっと話も終わり出発・・・汗ぇ~

「ごめんね、話込ませて・・私、汗でたわ~」

「母親はみんな、あんな感じだよ」

「なんか、母、勘違いしている話し方。焦ったでしょ、ごめんね」

「いや、光栄だよ。良き青年に見られて」

「ん~?どういう事?」

「大事な愛夢さんの彼に見られたから=好青年」 それなら嬉しいけどな~ でも碧澄は結妃ちゃんの物だし

「何が良き青年・・スケベが・・」

「あれれ・・お嬢様の発する、言葉では無いような~」

「ふ~ん! そうだ、碧澄、来た道と違う道で帰ろう・・」 ホテルの前を通りたくなかった。

「いいよ、じゃ海沿いの道から帰ろう。途中から同じ道になるけどね」

「おねがい。」 海沿いを行けばホテルは通らない。良かった。

「そう言えば、結妃から電話があって愛の住所を教えてだって。何でも送る物が有るから受け取って、だってさ。 俺も、正確な住所が解らないから聞いて知らせる。て言っておいた。」

「何だろう?」

「さぁ~?アイツの事だから良くわからない?」

「確かに・・。そこが結妃ちゃんだよね。いいよ、後で教える」

「お願いね」

「結妃ちゃんの名前を使って、私の住所、悪用しないだろうね!」

「ヤァバ!。バレた。美人の住所は高く売れるんだよね」

「何だ、それ。」 自然と空気がイイ感じ!母親のお蔭かも?

母は子を守る防衛能力・危険回避が本能なのかな?。

ナイス・アシスト ママ。 それに碧澄 ごめんね・・

碧澄に何回、謝っただろう? 迷惑?掛けぱなし・・・

 

「愛、この前話した、精子の西宮神社だけど」

「だから、“精子は出さない”ではなく“言わなくて”いいからね」 

また誘導された。クッソ~恥ずかしい

「また、言ったね」

「いいから、本題を言ってよね。恥ずかしい~」

 

 

「西宮神社の境内に“大国主西神社”と言うのが有るんだけど、元々は同じ西宮にある廣田神社の摂社?だったみたい。それは別として、その“廣田神社”の主祭神が今は“天照大神荒魂”で、戦前までは“瀬織津姫”と由緒書きに書かれていたみたいなんだ」 そこを言え・バカ!

 

 

 

廣田神社

 

「へ~、やっぱり天照大神荒魂は、瀬織津姫なのかな?」

「そこは、色んな人や、研究者が真剣に考える事で俺は、ただ無理矢理のこじつけで、ロマンの有る方で解釈するよ。 正直、実態の無いものだからね。でも、それを言っちゃったら今の天皇や縄文時代からの規律が崩壊するから。 そこは、絶対に守らなくては・・・」

「そうだよね。“記紀”や神話等が基本だからね」 真面目な話になってる。“精子は”どこに行った。 自分で言ってるし 汗~

「だから俺、“記紀”や神話の内容が脈々を受け継がれて今の日本が有ると思うんだ。 それで、神様の本家?に近い神社を巡るのが好きなんだ」

「私も、段々と好きになってきたよ。 それで古事記なんかも読みだしたの。」 結妃ちゃんのお奨めだけどね・・

「それで、少しわかっていたんだ。惚れるぅ~愛夢ちゃん」 嬉しいけどバカ! 古事記で私に惚れるな! 私自身に惚れろ!

「その流れで言うと、坂本竜馬が高千穂峰にある“天の逆鉾”を抜いてみたり、多分だけど霧島市にある“神代三陵”の一つ 

高屋山上陵(たかやのやまのえのみささぎ)に彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと) つまり古事記で言う“山幸彦” 神武天皇のおじいちゃんの陵を穢したりしたから、西洋かぶれの竜馬の事だから、このまま生かしておいたら、日本の天皇制を含め神話の伝統が壊されると思って、幕府・政府軍・薩摩・ みんなで暗殺を計画して闇に葬った。だから暗殺が謎のままに。正にDark-Side 闇の向こう側だよ」

「そんな、バカな! みんな、思想が違って仲が悪いのに手なんて組めないよ。それに、連絡も取れない。」

「イヤイヤ。前にテレビの深夜映画が放送されていて、内容は“キューバ危機”の映画で1960年前半みたいなんだけど、核戦争をギリギリで回避した実際にあった内容。ただ、映画だから盛っている所は有ると思うけどね。」

「それで、何が関係あるの?」

「当時、元ソ連とアメリカが冷戦時代で仲が悪かったんだけど、両国の上層部の政府職員か諜報員か忘れたけど、信頼し合える両氏がいて、彼らの働きで何とか核戦争を回避出来たの。映画の最後に両氏が会って讃えあったのが印象的だった。それからHOT-LINE と言う物(言葉)が出来たみたい。

つまり、竜馬の時代もHOT-LINEの人物がいて、そこで計画をしたとか?」

「それは、無い無い、考え過ぎ~。その妄想は絶対に無し~。」

「やっぱり、却下か~。残念。」

「当り前でしょう。 100%却下、妄想が飛び過ぎ。竜馬ファンに怒られるよ!」

「ちなみに、聞いた話だけどこの前行った“佐久奈度神社”の地名“大石”て昔、滋賀県とかその辺の人がお伊勢参りに行く時に、佐久奈度神社で禊ぎをしてから行くみたい。それで“おいせ”が訛って“おおいし”になったとか?」

「ふ~ん?面白くない・・」 どうでもイイ話だ

「話を、瀬織津姫の廣田神社に戻そうかな」 それなら食いつくよ

「まだ、あるの?」

「大した話でないけどね」 何んだー

「六甲山て有るだろう。有馬温泉の近くの」

「名前だけは知っている。野球の応援歌?にもなっているし。だけど、あれが六甲山だよ、と指は指せない。だって山 知らないもん」

「道民は普通そうだよな。よっぽど有名で大きな山なら解るかもしれないけど」 で、話のつづきは~

「だから、早く」

「昔、六甲山は廣田神社の社領で奥の宮の位置づけで“天照坐皇大御神荒御魂”をお祀りしていたみたい。それで今でも廣田神社は“天照坐皇大御神荒御魂”」

「ほ~。なるほど」

「それで、六甲山に“六甲比命大善神社(ろっこうひめだいぜんじんじゃ)=”六甲比命神社“”と言うのが有って大きな磐座も有るんだよ。そこにお祀りされているのが“瀬織津姫”なり~。 どう、瀬織津姫もつながって来ただろう“荒御魂”と」

「うんうん。そう言うのが好き。“アレ”より」アレは言わないぞ!

「行きたいけど、山、登るの?」

「登ると言うよりも、山の中を歩く感じかな」

 

山道 入口

 

山道

 

山道

 

「そこから、六甲の地名も出来たとか?」

「色んな事から地名が出来るんだね」

「これも、話によると瀬織津姫を祭っている神社の総本宮とも言われているようだわ。 ただ、仏教感も残っているよ。」

「え~、どう言うこと?」

「近くの多聞寺と六甲比命講で管理されて護摩供養もあるみたい。神仏分離政策でそうなったのかも知れない。祭壇にはお線香も有るし。」

何~?

 

六甲比命神社 祭壇 線香も見えるよ (磐座)

 

 

六甲比命神社 祭壇

 

 

「え、行った事あるの~?」

「前に」 クソ~。言葉が悪い

「ついでにと言ったら怒られるけど“雲ヶ岩(くもがいわ)心経岩(しんきょういわ)仰臥岩(ぎょうがいわ)”と言うのも有って仏教色があるよ」

 

雲ヶ岩

 

心経岩

 

仰臥岩

 

「マジ!ずる~い。結妃ちゃんと?」 少し嫉妬・・

「他に、好きで行くやつ、近くにいないからな。結妃は山道歩きたくないから、オンブしてって騒いだ・・」

「ホントにオンブしたの?」

「冗談」 のろけるな・・バカ

 

「でも、残念なことに仰臥岩・雲ヶ岩の上に乗り、しばらく寝転がって ”スピリチャルを感じる” みたいな事を言っている人がいた。 良いのか悪いのか解らないけど、”眞名井神社”みたく”立ち入り禁止”になったら困るな。 人の写っていない写真も撮りたいし。 姫の磐座の所にも 腕を広げて”交信”? している人も。 それも30分以上(泣き)写真が中々撮れなかった」

「・・聖域なのでクレームも言いたくないしね・・・・その人は本当に”交信”していたのかも?ね」

「・・・???・・・」

「ツアー?を企画・募集が有って、それで来る人もいるみたい。・・・」

「何か、微妙で複雑な気分だね・・」

「写真撮る時くらい、避けてくれないかな~?」

「・・・・・・・」

 

「北海道から直ぐに何度も行けないしな~」

「近くの人はいいよね。すぐに何度でも行けて」

「関西を中心に、住みたいな~」

「・・・???・・」

 

「神社を言い訳にして名古屋は関西ではないけれど、結妃ちゃんがいるから住みたいの?」  怒りぎみに言ってしまった。

「え?そんなことないよ」

「まだ、行ったらダメー!。私、寂しくなるから!」 

碧澄が本気で言っていない事を、わかっているのに思わず本音を言ってしまった。

碧澄も驚いて返答がない。 また、ヤッテしまった。話を変えよう。

 

「うそ、うそ。でも、いいな~。行きたいところ沢山出来てきた。 結妃ちゃん羨ましい~」

 

私も碧澄を振らなかったら、一緒に行っていたのかな・・?

 

「工事現場にあるような、階段が有ったりして結構ワイルド。管理している人のお蔭だよ。 整備されていなければ大変。 管理・整備されている方々。有難うございます。」

 

急な階段

 

 

建物の中

 

磐座

 

 

私の人生、途中からやっぱり間違っていた。

この数年間は無駄に過ごした時間だった。

いいな、結妃ちゃん。羨ましい・・。少し嫉妬しちゃう。

でも、可愛い結妃ちゃん。

 

結妃ちゃんに嫉妬しながらも、帰省中の話になり

「碧澄、私に会わないで何をしていたの」 少し嫉妬していたので、意地悪な嫌味を言いたい

「俺は、大和達と遊んでいた。それこそ近況報告や昔ばなしかな。昔むかし、あるところにから始まって・・愛は?」

「私も同じかな~。女子だから、彼氏出来た、別れたみたいな三面記事みたいなもん。」

「で、愛は何て答えたの」 聞くか?

「元カレの事も、みんな知らないから、未だに誰もいないFreeの女子て誤魔化した」 私、Freeだよ~~。

「ふ~ん。」 どういう意味のふ~んダ

「当然、碧澄と一緒に帰って来た事や、旅行に行った事はナイショにしている。 みんな気をつかって碧澄の事は話しに出さない」

「俺も愛の事は、秘密にしている。やっぱり愛の事は話しに出ない」

思ったとおりだ。 私たちの事は、闇になってる。Darkだ

「私、秘密にしているんだ、と思った時“快感”を感じた」

「実は、俺も“快感”だった。みんな禁句の感じがしていて・・でも実はキスしたんだよ~みたいな」 同じ感覚だ

「私とキスして、そんなに嬉しいんだ」 私もだけど・・

「それは、それは高校の時からの“おあずけ”だったんで」

「ふ~ん。そうなの?」 嬉しいけど態度に出さない。

「秘密て、ワクワクするな」

「確かに、二人だけの秘密て・・ミステリアスで楽しい」

「なんだ、愛も本当はキスが嬉しかったんだ」 読まれた・・

「別に・・ご挨拶のレベルだから・・」 ダメだ。負けている

暫く走るとファミレスが見えてきて

「あのファミレスで、デザートみたいの食べながら休憩しよ」

「うん。いいよ~」 いつもの感覚に戻って来た。良かった。

母上様 サンキュウ~~!

 

碧澄は、コーヒーとチョコパフェ。私はミルクティとフルーツパフェ

見事にアンバランスなオーダー。でも疲れにちょうどイイ。

パフェを食べながら

「愛、住所教えて。結妃に送る」

「いいよ。碧澄と帰省した事、知らせた?」 住所を教えながら

「帰りに会うから、その時に聞くて言った」

良かった。結妃ちゃんには“秘密”は要らない。

碧澄もそう思っているはずだ。

「よし、送った。ついでにTELも教えておいたよ」

「うん。大丈夫」

「これ、結妃のTEL。登録しておいて」

「ありがとう。」 結妃ちゃんの連絡先やっとわかった。嬉しい

少しすると、碧澄に結妃ちゃんから。

「園児からきたー」 スピーカーにすると

「どうした?」 

「うるさい。浮気男」

「おれ、公式には誰とも付き合っていないから浮気ではないよ~」

始まった~。この人方のご挨拶。

周りに人は誰もいないけど、少し音量下げて~

「私も、寄って来るお兄さん、沢山いるけど断っているんだよな~。今後どうしようかな~。みんなミドリと違って根性あるみたいだし」

「俺も今、美人のお姉さんと一緒なんだ。これから口説くかな~」

「体力と根性ないから、すぐに飽きられるよ~ダ」 卑猥な・・

「嘘だと思っているから、美人の声聞かせるね」

「結妃ちゃん。ごめんね。碧澄、使ってしまって」

「姉さん。こんにちは。住所もらった、ありがとう。ミドリ体力ないから謝るまでシゴイテあげて。殺してもいいから」

「いや~。私には~。」 結妃ちゃんの碧澄だよ

「そこは大丈夫だよ。宅急便一週間位で着くと思うから宜しくね」

何が大丈夫?

「わかったよ。受け取っておく」

「あぁ!それから開封はしないでね。私が開けないと玉手箱みたく、おばあちゃんになるからね」

「わかった。開けないでおくね」

「はーい。よろしくね。こらミドリの根性なし~」

「今度、鍛えてくださいね。ユキちゃん」

「仕方なないあ~。じゃ、私を褒めろ」

「はいはい。かわいいユキ姫さま」

「ヨシ。じゃ~ね。」 え!また急にの終了

「あ、結妃ちゃん。バイバイ」 切れた

「今日も結妃ちゃん中心に動いたね」

「いつもの事だな」

 

そんな事を言いながら車に乗り走り出す

札幌の郊外に入った頃には夕方に・・・

あぁ。もう直ぐだ。私の家の方が近い。降りたくない。

また、我がまま言って甘えようかな~

「ねぇ。今日は碧澄の所に泊めてくれない」 ストレートに聞いた

「お~。いいけど布団無いな。おれ、ソファーで寝るからいいよ」

碧澄もその気なのか? 布団が無いのか、どうしよう?。

碧澄をソファーで寝かせる? それとも一緒に・・・

「じゃ、そうしよう。着替えも有るし碧澄の部屋も見てみたいから。友達に“秘密”また作れるしね」 すこし大胆になってきている。

「夕食はまだ早いから部屋に着いてから考えるか」

「うん。いいよ」 やっぱりこのまま帰るのは寂しいいから・・

「部屋に入って驚くなよ!」 え!なに? 変態なの?

「えぇ~?どういう事?」 やっぱり碧澄てヤバイ人間?

「入ったらわかるよ」 何か意味ありだな?少し不安・・

碧澄の部屋は5階建てのマンションの5Fの角部屋らしい

駐車場に車を置いて、碧澄も私も少し大きめの手提げのバックを持って、エレベーターの前へ。碧澄は女性といて観られても平気なのか?慣れているのか? 私は人に会わないかドキドキしていた。

「来た。乗ろう」

「うん。碧澄、平気なの?」

「何が?」

「女性と一緒に部屋に入いるところ、観られても」

「・・・」 返事なし

「ここだよ」 碧澄が部屋に招いてくれた

「わぁ~なに。女性の部屋みたい。その趣味有るの?」

「だから、驚くなて言っただろう。おれ、そちらの趣味あるんだ!」

「マジ?、碧澄やばいよ~」 私の部屋より女性らしい部屋だ。窓から外を見ると高い建物が無いので意外に景色がいいが、やっぱり部屋が・・男の住む部屋ならヤバイィ~~

「だから、驚くなて言っただろう。その趣味あるんだ」 

ニヤケている! この笑いは何だ? 落ち着いて部屋を見ると寝室には大きめのWベッドには鉛筆型のクッションで長さは1mは有るような抱き枕?が置いてある。 やっぱり変態か?いやWベッドで変態はない。

やっぱり焦っている自分。 寝室にはやはり大きめの可愛いチェスト。

やっぱりそちらの趣味か?

良く観ると、数か所に紙テープが貼ってある。何か文字が?

“封印 開けると殺す。”の文字。 あ!結妃ちゃんだ

「え!この部屋。結妃ちゃんの・・」

「やっと気が付いたか。ユキの趣味。」

碧澄が言う少女ポイ、ピンクピンクではなく女性らしい落ち着いた部屋。

カーテンは淡いブルー系の花柄や、大きめの毛足の長いラグマット。

そこには、やはり大きめのカラステーブル、重たそうだ!。キャラクターのぬいぐるみが3個に同じくキャラクターのクッションが、ソファーにも3個? 何でだ? 2個では無いんだ?。 

間違いなく女性の部屋。 

でも違和感が? 結妃ちゃんのイメージとは違う。

派手で子供ポイ、イメージなのだが、この部屋は、上品なLadyの感じがする。

そうだ、前にホテルに入るところを見た時に、イブニングドレス姿で髪もセットされていた。 そう、あの時もLadyだった。

結妃ちゃんて本当は上品なLadyなの?

その二面性に碧澄は殺された? 

やっぱり、ミステリアスな結妃ちゃん。本当はどっち?

 

「それであのチェストのテープ?」

「そう、あの中に、服や下着が入っているんだ。それでテープを貼って、開けたらわかるようにしてるつもり」

「結妃ちゃんらしいね。綺麗に剥がせて取れるのに、かわいい。」

でもWベッドが羨ましく見えて来た。

「あいつ、物を持たないで来るから、殆どこの部屋に置いている。自分の部屋のつもりでいるんだ」

「やっぱり、結妃ちゃん羨ましいな~。こんな世界もあるんだね」

男性の部屋は茉郷のところに通った事が有る。

彼の部屋は豪華なマンションで男一人で住むには、贅沢な部屋で高級なアクセサリーをイヤラシク飾っていた。

しかし、その時・・私はそれを受け入れていた。ブランドの為に・・。 でもその部屋には幸せ感は無かった。

あれから、茉郷から何回も電話が来るが当然無視! 残念でした!

 

「愛、愛夢さん」 碧澄に呼ばれていた

「ごめん、結妃ちゃんのこと考えていた」 嘘。

「コーヒー飲んで一休みしよう」

「うん。ありがとう」 碧澄の座っているソファーの隣にワザと座った

「男一人なのに、意外に綺麗にしているね」

「俺にしたら、普通~」 褒めたら気取ってる。

「あと、一番先に気が付いたんだけど、あのオーディオセット凄そうだね?」 スピーカーが、すごく大きいしアンプも2台繋がっている

「オヤジ新しいの買うから貰ったから古いんだけどね。スピーカー1組で昔の大衆車1台買えるって」

「え~凄い! STUDIO MONITOR て書いている。Speakerとは、書いてないんだ?」

「レコーディング時のMONITORとして使用するSpeakerだから、あえてMONITORと謳っているみたい。ブランドかな?」 

ブランドのフレーズは聞きたくなかったな~

「あの濃いブルーが独特だね」

「いいとこに気が付いた」

「そうなの?」

「あのブルーが昔は憧れだったみたい」

「ふ~~ん?」

 

 

「アンプは?Accuph---何て読むか解らない」

「国産のメーカーだよ」

「聞いた事ないよ~?」

「普通の人はわからない。趣味の人だけかな~?」

「ふぅ~~~ん?」

「あれも昔は2台で車1台買えるくらいみたい」

 

 

「ひえ~~?後で聴かせて・・」

「イイ雰囲気になったらね・・」 始まった・・

「イヤイヤ。いい雰囲気に成らなくていいから」 嘘!

「写真撮らせて、会社の人で“好きな人” あ!勘違いしないでね。“オーディオが好きな人”がいるから見せてあげる」

「いいけど、でもオヤジので古いから解るかな?」

「それは、それ」

 

そんな事を言いながら

「碧澄、車有るのに、何故、空港まで行かないの?」

「簡単だよ。この前みたく予定変わったり、大体が帰りは遅くなるので運転して帰るより電車の方が楽だよ。駐車料金も考えたら」

「久々の100%同感。です」

「今までの話は100%では無いんですか~?」

「みんな、強引な解釈だから100%無理~」

「あれ~?残念~イジケて少し横になろうかな?・・愛。太もも借りるよ~」 と言ってソファーに座っている私の太ももに、頭を乗せて横になった。 頭、重たい!。 でも“快感”

快感に浸っている場合でない。救世主ママに“少し前に無事着いた”と連絡をしておかなければ・・碧澄の部屋にいるのは“ヒミツ”

私は碧澄の頭に手を添え髪を撫でながら、眼を閉じた。

少し眠れそう・・でも碧澄の頭が重た~い・・

しあわせ・・ごめんね・・結妃ちゃん・・少し借りるね・・・

 

30分も経っただろうか? 私が眠りに落ちたころに碧澄が動いた。

バカヤローやっと眠りに入ったのに、起こしやがって!。

碧澄は、体ごと私の方に向きを変えた。 そう、碧澄の頭は私の下腹部に顔を埋めている。 

少しHな状態、碧澄は起きていて計画的なのか?

ヤツの事だからわからない。 ワザとなら殺す。

でも寝息の様にも感じる。 役者か?

 

でも、良い方に考えるなら今まではきっと、結妃ちゃんが甘える様に碧澄の膝枕で寝ていたのかも? 碧澄は結妃ちゃんが小さいので膝枕では寝た事が無いのか? それで私の膝枕で寝てみたかった、のかも・・?

“ウ~ン。甘え上手なんだから~♡” 

そんな事を考えていると、私も女性の端くれ。

“母性本能”が目覚め湧いて来たのか?。 碧澄が年下、いや子供の様に感じて愛しくなってきた。上手く言えないが恋の愛情とは違う、愛情だ。

ちょっとHな体勢だけど、母性が勝っている。

再び、子供を寝かし付けるように、碧澄の髪を撫でながら私もまた眠りに落ちた。

太腿が痛いけど、別な感情が痛みを消している・・

ごめんね、結妃ちゃん。 もう一度借りるね・・・  おやすみ・・・