(更新) オンライン・レッスンについての考察 | 岩下智子「笛吹女の徒然日記」Tomoko Iwashita

岩下智子「笛吹女の徒然日記」Tomoko Iwashita

フルート奏者 岩下智子が綴る気ままな日記です。

こんにちは、
フルーティストの岩下智子です。

オンラインレッスンを始めて2ヶ月ほど経ち、随分慣れてきました。
この考察は、常に〜ing なので、随時更新していくことにしました。

長い間、私にとって生の音でないオンラインでのレッスンに大きな抵抗がありました。ですが、このコロナ感染拡大防止のため、やらなければならない状況になり、迅速に対応しました。素早く対応できたのは、以前からPC, iPhone, iPad などを使い慣れ、活用していたのが功を奏しました。使う手段や、問題点が出てきたら、その場でツールを変更するなど臨機応変にやっています。

実際にオンラインレッスンの数を重ねてみると思わぬ発見があり、想像していたより有意義で、ひとつの学べるツールであることがわかりました。今後どうやったら、よりよい形態になるのか、さらに研鑽を積んでいきたいと思っています。次世代社会で楽器のレッスンが対面とオンラインが融合し、どれだけやれるのか、これからの挑戦でもあります。

【よい点】
▶︎全国(海外)各地の方々のレッスンが可能になりました!これは画期的です。
▶︎指導者、受講者の画像を画面いっぱいのアップを見てレッスンすることにより、口、指の形などのチェックが対面よりもスムーズにできる。
▶︎耳を研ぎ澄ませて聴くことにより、ブレスのノイズの種類、細部のリズム、テンポ感が明確にわかる。
▶︎耳と目を使ってのレッスンの集中度が高まる。
▶︎受講者が通う時間など節約でき、時間を有効に使える。
▶︎片方のミュート機能をうまく使うことにより、同時に演奏して学ぶことも可能。
▶︎Zoomを使っての試演会、勉強会も可能。
▶︎デジタル音であるが、集中して聴くことができる。
▶︎自宅ででき、会場を借りなくてよい。

【問題点】
▶︎音色、ニュアンスの吟味
はできません。特にppの音は、デジタルでは消えてしまいます。
解決案→こちらから音色を変えるための方法を説明します。ppの箇所も確認をします。
▶︎音や映像のタイムラグがある。
解決案→私は何度かやるうちに、音ラグにはかなり慣れてきました。昔の国際電話で話している感覚です。同時に喋ったり、演奏したりせず、交互にやる。
▶︎受講者が使用する媒体、設置場所により、指導者の声が聴き取れないことが起こりうる。
→私サイドは、PCではネックスピーカーを使用しているので、受講者の演奏、話す声は問題なくよく聴くことができますが、受講者サイドのWi-fi環境の良し悪しがあります。できるだけよい音声が聞き取れる場所に工夫して設置しましょう。

▶︎オンライン混雑時間には、画像が途切れやすい。
→ログインし直すと解決することが多いです。

【その他、気づいたこと】
▶︎楽譜の小節番号をつけておくと、指導中、どこからやるのかスムーズにいきます。同じ楽譜を用意するのがベストです。



【まとめ】
オンラインレッスンは、まずは双方のWi-fi環境が整っていないといけません。
そして、教える側がツールをうまく使い、スムーズに受講生を導くかが大きなポイントだと思います。‬まさに指導者の能力が問われます。次に、どのような観点でレッスンするか、今までとは違った視点で、柔軟にやらないといけないと感じています。‬新しい世界です。

受講生はレッスン前に音声テストや自分の演奏姿がきちんと映っているかをチェックして準備をしておきましょう。先生サイドに任せるのではなく、自分の音をよりよく伝える工夫をしましょう。セッティングが大事です。それにより、レッスンの質が上がります。

大学での対面からオンラインレッスンへの移行は、お陰様で問題もなくスムーズにできています。今の若い人にとっても、子どもの頃からiPhoneを使っている世代なので、オンライン授業も問題なく受け入れているようです。むしろ、あたふたとしているのは、大人の方かも知れませんね。このように5〜6月の2ヵ月間、オンラインで学生たちの指導をしました。

そして、6月末にはオンラインから対面へ少しずつ戻ってまいりました。

一般の方のオンライン・レッスンのお申込みは下のフォームからどうぞ。

岩下智子フルート塾