岩下智子「笛吹女の徒然日記」Tomoko Iwashita

岩下智子「笛吹女の徒然日記」Tomoko Iwashita

フルート奏者 岩下智子が綴る気ままな日記です。

 こんにちは♪フルーティストの岩下智子です。いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


フランスのフルート曲3冊新刊出版

 さて、この度、私が編集に携わりましたフランスのフルート作品3冊が、全音楽譜出版社より9月15日に新刊として出版されることになりました。いずれもフルート奏者にとって大切なレパートリーであり、長く多くの方々に親しまれてきた愛らしく魅力あふれる作品です。Amazonでも購入できます。


B.ゴダール『3つの小品による組曲』


Ph.ゴーベール『ファンタジー』


C.シャミナード『星のセレナード』

 

 今回の編集にあたり、これまでに出版されたさまざまな楽譜を調査・比較し、音やアーティキュレーションをはじめ、作品本来の魅力をより深く引き出すことを念頭に、細部にわたって再考いたしました。

 また、実際に演奏する立場から、音楽の流れを妨げることなく自然に譜めくりができるよう、ページ割にも細やかな配慮を施しております。

 さらに、各作品について、作曲家の生い立ちや作品が生み出された時代背景などにも触れ、演奏にあたって作品への理解を深めていただけるよう、解説を添えました。

 この3曲が、これからも多くのフルート奏者、そして音楽を愛する皆さまによって演奏され、作品の魅力が新たな形で受け継がれていくことを心より願っております。

 ぜひお手に取っていただけましたら幸いです。


2026年9月吉日

岩下智子

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【付録】

これまでに出版された楽譜3冊もご紹介します。いずれも全音楽譜出版社から出版されています。こちらもぜひ使っていただけましたら幸いです。


プーランク『フルート・ソナタ』


プロコフィエフ『フルート・ソナタ』


ヘンデル『フルート・ソナタ』





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 皆様、今年の夏休みは、いかがお過ごしでしょうか?私は今週末8/7〜9日に大学の夏期講習会があり、その後、待ち遠しい夏休みがやってきます。


 本日は、9月から12月までのコンサート情報をお知らせさせていただきます。皆様とどこかの会場でお目にかかれましたら、大変嬉しいです。


◾️仙台秋保温泉 "緑水亭" ロビーコンサート

9月2日(水) 20:00 開演

《岩下智子とフルーティストたち》フルート、フルート、フルート!

独奏から6重奏まで、フルートアンサンブルをお楽しみください。


◾️ 土浦亀城邸コンサート(南青山) 

11月16日(月) 昼公演14:00, 夜公演19:00

〜色彩としての音楽〜

フルート岩下智子、ピアノ金井玲子、お話久保田慶一

お申込み(10/5〜) : https://www.po-realestate.co.jp/news/detail/20260409.html



◾️ ねりぶん音楽便 in 大泉 

12月19日(土) 

第一部 フルートとハープ✨楽しい音の世界✨(0歳から楽しめる45分)11:30 開演

第二部 フルートとハープ✨魅惑の音ファンタジー✨(大人も楽しむ60分)14:00開演

フルート岩下智子、ハープ千田悦子、お話 久保田慶一

会場: 大泉学園ゆめりあホール

500円

チケット予約 練馬文化センタープレイガイド03-3948-9000





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​日本100名城ー大分府内城

先月、大分出張の際に、ひと足伸ばして近くの大分府内城を訪ねてきました。



平城で、1597年、豊臣秀吉の臣下、福原直高が築城をスタートし、1602年、徳川の命で、竹中重利が完成させた城です。現存する建物は、人質櫓と宗門櫓だけですが、戦後再建された西之丸南西隅櫓、大手門、着到櫓、廊下橋も見られました。廊下橋を渡ってみましたが、屋根付きの橋で、西之丸、山里丸を結ぶ、趣向きのある橋でした。




お城見学のあと、府内温泉♨️で汗を流して、リラックスし、夜は、知り合いと合流して、大分の美味しいお魚料理に舌鼓を打ちました。お陰様で、翌日のお仕事も元気いっぱいでミッションコンプリートしました〜。


これまでに私が訪れた日本の城🏯は、北から、

1.五稜郭

2,弘前城

3.仙台城

4.水戸城

5.川越城

6.江戸城

7.小田原城

8.松代城

9.上田城

10.金沢城

11.岐阜城

12.駿府城

13.名古屋城

14.彦根城

15.二条城

16.大阪城

17.姫路城

18.広島城

19.福岡城

20.大野城

21.島原城

22.熊本城

23.大分府内城

24.首里城


日本100名城以外

25.小倉城

26.富山城




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サクラダ・ファミリアの完成
おめでとうございます。



昨日、ガウディのサクラダ・ファミリア(聖家族教会)の完成を祝うミサがバルセロナで行われたとニュースが流れていて、とても感慨深かったです。



私がバルセロナを訪れたのは、1988年で、当時、サクラダ・ファミリアの塔はまだ数本しか建っておらず、中央の礼拝堂部分は、屋根すらなく、空がむき出しの工事現場のような状態でした。完成まで100年はかかるだろうと言われていたので、生きているうちは、完成した教会を見られないのだなぁと思っていました。しかし、急ピッチで建設が勧められ、次々に教会の塔が立ち、立派なガウディらしい、個性的な教会が建てられ、大勢の人が祝っていましたね。平和を祈る人々が集うこと願っています。


実は、1988年に 第34回マリア・カナルス国際音楽コンクール、フルート部門がバルセロナで開催され、私は光栄なことに「名誉賞」をいただきました。まさに、その時にサクラダ・ファミリアを訪ねたのです。コンクールの際、バルセロナの市民の皆様に練習場所をお借りしたり、ご飯をご馳走になったりと、大変お世話なりました。ありがとうございます。懐かしいなぁ〜。

(写真がすぐに見つからないのが残念。そのうちに探してみます)


いわした ともこ


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チャイコフスキーのフルート協奏曲があったら⁈

 チャイコフスキーのフルート協奏曲があったかもと言う話を皆さんはご存知ですか?あったらよかったですね。実はこの話、ただ単に夢物語ではなく、もしかしたらチャイコフスキーが書いてくれていたかもしれないという話なのです。
 というのは、近代フルートの祖と言われている、フランスのフルート奏者、作曲家、指揮者のポール・タファネルは、ロシアへ何度か演奏旅行に行き、大成功を収めています。1889年の2回目のロシア訪問の際、当時、ロシア音楽協会のディレクターの一人であったチャイコフスキーとの手紙のやりとりが残っているのです。その内容は、今回のタファネルの来訪のとき、チャイコフスキーは演奏旅行で不在で会えなくて非常に残念だが、タファネルのモスクワ滞在がよいものになるように尽力するといったものでした。タファネルは、その時、ロシアでモーツァルトの協奏曲を演奏し、聴衆から熱狂的な拍手を浴びたそうなんです。その後、タファネルがフランスに戻って、旅行中のチャイコフスキーと会ったときに、チャイコフスキーは、タファネルのためにフルート協奏曲を作曲すると約束しました。チャイコフスキーは、すぐには着手しませんでしたが、1893年の秋、チャイコフスキーはチェリスト、ユリアン・ポプラフスキーとの対話の中で、「この10月には、タファネルのためにフルート協奏曲を書くつもりだ」と語っていました。しかし残念なことに、チャイコフスキーは何も残さないまま、その数週間後の11月6日に急逝しました。

 3大ヴァイオリン協奏曲のひとつと言われている、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は素晴らしい作品であることは、ここで言うに及ばずですが、1878年に作曲されました。
 もしも、偉大なるチャイコフスキーのフルート協奏曲!!が存在していたら、どんなに素晴らしいことだったでしょうねぇ…。本当に残念😢😢😢

いわした ともこ


【参加文献】
フランス・フルート奏者列伝 (井上さつき著、音楽之友社)
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 さて、今日の話題は、

 
タファネルがパリ音楽院の実技試験の審査をするとき…。

 実は、タファネルが記入した採点用紙が残っていて、そこには4項目の評価基準が書かれていました。

①音(音質と正確さ)
②メカニズム(指のテクニック)
③様式(音楽解釈)
④見た目(姿勢と全体的な印象)

 恐れながら、私も全く同じポイントで、コンクールや試験の審査をしています。タファネルが重視したのは、なかでも音の質だったそうで、当時、新しくベーム式フルートがフランスに入ってきたばかりの時代ですから、フルートの楽器の音が、改良によって、とても変化している最中なのです。そのことからしても、音の質にタファネルが非常に敏感であったことは理解できますね。現代においても、もちろん楽器の性能はさらに上がっていますが、音の質には常に注意を傾けたいものです。皆さん、いい音で演奏しましょう!

いわした ともこ

【参加文献】
フランス・フルート奏者列伝 (井上さつき著、音楽之友社)


 おはようございます。フルーティストの岩下智子です。いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

往年のフレンチフルーティストのガストン・クリューネルを聴く。

 今朝は5時起きして、往年のフレンチフルーティスト、ガストン・クリューネルの演奏を片っ端から聴いてみました。ゴーベールの弟子で、伝統を引き継いでおり、しっかりとした豊かな響きの音で、説得力のある、力強い演奏です。パリ音楽院で多くの弟子たちを育て上げた名教師であることが演奏からもよくわかります。興味深いのは、弟子のランパル、ゴールウェイとは音の質が全く違っていることと、気づきは、低音は太いのですが、当時の楽器の性能の影響で、音程が少し下がり気味なところ…。(泣)

 クリューネルとの共演率の高いハープの名手、ピエール・ジャメの演奏にも痺れました。素晴らしい演奏です!

その他、今朝聴いたのは、ゴダール、ラモー、ドビュッシーのトリオなど。

 ご存知のように、パリ音楽院フルート科最終試験課題曲として、ガストン・クリューネルに献呈された名曲はたくさんあります。

ボザ『アグレスティード』1942年

デュティユー『ソナチネ』1943年

ジョリヴェ『リノスの歌』1944年

トマジ『コンツェルティーノ E-Dur』1945年


クリューネルとモイーズに献呈

サンカン『ソナチネ』1946年

マルテッリ『演奏会用小品』1947年

ブラン『アンダンテとスケルツォ』1948年


クリューネル、モイーズ、コルテに

パッサーニ『協奏曲』1949年

ペパン『即興曲』1950年


名曲揃いですね。




#クリューネル #gastoncrunelle #ジャメ #フルート #flute #pierrejamet

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楽譜タブレット時代に思うこと

最近、レッスン時に学生のほとんどがタブレット楽譜を見ていることに驚かされています。特に留学生たちです。確かに、タブレットには計り知れないメリットがあります。

①譜めくりの手間がいらない。(フットペダルなどでできる)

②何十冊と言う楽譜を1台のタブレットに集約でき、重い楽譜を持ち歩かなくて済む。

③一瞬にして、その楽譜を取り出すことができる。整理がラク。


など、今の時代、こうした便利な機器を使いこなすのは、当然の流れと言えるでしょう。実際、私も使っています。

しかし教育現場にいるものとして、学生たちの間で見過ごせない「2つの変化」が気になっています。

最も気になるのは、彼らが「楽譜を買っていない」と言う点です。友人や母国の先生から送られてきた楽譜データを共有して使うことが当たり前になっており、紙の楽譜を所有すると言う感覚が薄れているのが見受けられるのです。

もう一つ、さらに重要なのが、「楽譜への書き込み」をしない傾向にあることです。紙の楽譜であれば、レッスンで指摘されたことや、ブレスの位置などを鉛筆ですぐに書き込めますし、練習が進めば、不要になったメモを消し、常に今の自分に必要な情報を更新できます。

しかし、タブレット派の学生たちは、意外にも、ペンシルで書き込むことを余りしません。特に、管楽器にとっては重要なブレスの位置を書き込むことをしないのです。私は何度もそのことをレッスン時に注意しました。おそらく、ペンシルで書き込むのに作業的に時間がかかるのでしょう。


書き込みの作業は、音楽作りの「思考」

私はこうした光景を目にするたびに、学生たちに、まずは、出版された楽譜を(最近は、泣きたいほど高いけど)必ず買ってくださいねと伝えるようにしています。著作権の問題はもちろんです。購入した紙の楽譜をタブレットにダウンロードすることは、全く否定しません。しかし、タブレットを使うのであれば、ペンシルをうまく活用して、書き込みをしたり、修正したりという、この面倒な作業が、音楽を深く理解し、創っていく過程で、重要な「思考」だと思うのです。

我々現代人は、便利なツールをいかにうまく活用できるかですね。その点、キッズたちは、タブレットとペンシルに慣れていて、自由自在に使えるのだと想像します。過渡期の今の学生たち、がんばって!!私もがんばりまーす。


(いわした ともこ)



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向田邦子さんのファッション、素敵!

先週末、伊勢丹新宿店の〈uncrave〉向田邦子没後45年ISETAN特別展示に立ち寄りました。明日7日まで。

向田邦子さんのファッションは、現代でも古びておらず、センス抜群でクールな大人の女性のスタイルです。



昔、向田邦子の脚本のドラマはたくさん見ましたし、小説は『阿修羅のごとく』『隣りの女』などが印象に残っています。もう、あの事故で亡くなられて45年も経つのですね。


会場で向田さんのお気に入りの青山・菊家の水羊羹をカウンターでいただきました。ご馳走様でした。


本物の向田さんが座っていらっしゃるようでした。お隣に座って、水羊羹をいただきました。

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松本清張の映画『砂の器』と『ゼロの焦点』を鑑賞

今週末は、少しリラックスして、家でゆっくりと映画を観ることにしました。松本清張の不朽の名作『砂の器』と『ゼロの焦点』の映画2本です。松本清張と言えば、その計算されたサスペンス・ストーリーの中に必ず鉄道の場面が登場します。彼の『点と線』においても、東京駅ホームの構造が巧みに使われていました。今回の2本も地方鉄道が全編に登場し、日本海側の厳しい冬、海、四季折々の美しいのどかな風景が描かれています。

まず『砂の器』は、最初は秋田、それから島根の地方鉄道の風景が出てきます。ストーリーはネタバレになるので、ここでは書きませんが、豪華な俳優陣で驚きました。主役の丹波哲郎、加藤剛をはじめ、森田健作(若い!)、緒形拳、島田洋子、渥美清など、懐かしく観ました。それから『ゼロの焦点』では、久我美子、高千穂ひづる、有馬稲子、南原宏治、西村彰、加藤嘉など、こちらも初めてみる豪華なベテラン俳優ぞろいでした。昔の俳優さんは、言葉の発音がとてもはっきりしていて綺麗ですね。

監督はどちらも野村芳太郎で、なかなかよいです。そして、音楽監督は芥川也寸志で、『砂の器』では、あの後世に残るピアノコンツェルト「宿命」(菅野光亮)を生み出しました。


なんと言っても、松本清張の小説のタイトルのセンスの良さ!秀逸ですね。『点と線』『砂の器』『ゼロの焦点』ですよ。カッコ良すぎます!


『点と線』→バラバラに見える事実(点)が、1つのつながり(線)になる瞬間。

『砂の器』→砂で作った器は立派でも指で触ったり、風が吹いたりすれば、たちまち崩れてしまう。

『ゼロの焦点』→過去が抹消され、何もかもが白紙(ゼロ)になった地点。