こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を 原裕輝 と隔週で担当しています。
私たち人間は、過去の成功体験にしがみつき、そのときうまくいったやり方をいつまでもつづけていこうとしがちです。
しかし、たとえば、昔の彼とうまくいっていたやり方を現在のパートナーにあてはめても、相手が違うのでうまくいくとはかぎりませんよね。
あるいは、以前の会社でうまくいっていたやり方を転職後の会社でそのまま使ってもうまくいくとはかぎりません。転勤して勤務地が変わった場合は、地域の常識や習慣に合わせなければいけないこともあるでしょう。
つまり、パソコンの動作環境をいつも最新に整えておくように、私たちもものごとの見方や考え方をつねにアップデートしておく必要があるようです。
これができないと、あなたはおじいちゃんやおばあちゃんのように、ガンコな人になってしまうかもしれません。
「ワシはこのやり方で60年間やってきたので‥‥」、「私のおばあさんの時代から、これはこうすることに決まっているのです‥‥」などと。
先週、友人から、お子さんが中・高・大の一貫教育の学校に進学したという話を聞いたところなのですが、その学校は制服がなく、なんと金髪もOKなのだそうです。
私の時代、神戸の公立中学校に入学した男子は全員が丸刈りにしなければならなかったのですが、それを思うとびっくりするほどの自由さなのであります。
もしも、あなたが変化することをやめてしまうと、生活様式や思考までワンパターンになっていきます。
対人関係も同じで、みんながスマホを持っている中、あなただけがガラケーを持っているような状態にもなりかねません。つまり、変化しないあなたはどんどん取り残されていくわけです。
そして、もちろん恋愛も同じで、あなたやパートナーが変化をしないと、当初はどんなにロマンスがあったとしても、3年で飽きがきてしまうといわれます。
反対にいろいろなことに興味をもち、変化を楽しめたとしたら、あなたはバージョンアップし、パートナーシップやそれ以外の対人関係のマンネリを防ぐことができるようです。
たとえば、変化するあなたをご主人がこんなふうに見てくれていたら、素敵だと思いませんか？
「出会ったときのきみは、清楚で恥ずかしがり屋の女の子だった。その後はよく笑う女の子になって、そして、どんどんセクシーで大人っぽい女性になっていったんだ」
「いまはよき妻であり、よき母親でもあるきみ。きみは一人しかいないのに、何人もの女性とつきあってきたような気持ちになるよ」
私どもにご相談にみえる方の中には、現在の彼に、昔の彼のときのやり方を使いつづけ、うまくいかないというケースも少なくありません。
では、なぜ、新しいやり方になかなかチャレンジできないのでしょう？
それは、「うまくいかなかったらどうしよう」、「違うことをして、せっかくの関係性が壊れてしまったらどうしよう」という不安と怖れがあるからです。
そのために以前のやり方にしがみついてしまうのですが、しかし、いま、うまくいっていないとしたら、それはほとんどの場合、「今までのやり方ではダメですよ」というメッセージといえるようです。
パートナーやその他の対人関係がうまくいかないときは、あなたが新しいスタイルに変化するときといってもよいでしょう。
ずいぶん昔のことですが、私どもに誠実かつ無骨なタイプの男性が恋愛相談に来られたことがありました。
彼は、テレビドラマに出てくる男子のように、「おしゃれでセンスのいい自分にならないと女性には好かれない」と思っていたのですが、がんばればがんばるほどヘンなかんじになってしまいました。
が、どこかで吹っ切れた彼が、自分に無理をせず、方言もあまり直さず、不器用さも隠さず、そのままの自分をアピールできるようになったとき、もともとの誠実さとも相まって、男女関係がスムーズに進むようになったのです。
自分を否定して別のなにかになろうとするよりも、自分を受け入れてくれる人を探すほうがよかったということなのでしょう。
そのためには、まず、自分で自分を受け入れることが、一番の変化のきっかけになるのかもしれません。
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