毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーシップの問題の修復や、もっと幸せな二人になるためのご提案をさせていただいています。
担当は「池尾昌紀」・「池尾千里」の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信しております。今週は、池尾千里が担当です。よろしくお願いします。
先日、友人の結婚式に行ってまいりました。
幸せなお二人の門出に立ち会わせてもらえるのは、本当に嬉しいものですね。
また、準備されたいろんな仕掛け(新婦からの参列者へのメッセージカード、ドレスの色当てクイズ、職場のお祝いメッセージのビデオなどなど)も、楽しませてもらいました。
会場の入り口で受付を済ませると、列ができていました。
何の列だろうと思っていると、入り口のところに、お二人へのお祝いボードがあり、指に4種類のインクを付けて、木の絵に拇印で花を咲かせるというものでした。さらに、その色には意味があって、結婚生活に必要なものは、何だと思いますか?という質問に、
愛情、正直さ、思いやり、忍耐、の4つから好きなものを選んで、自分の名前を書いておくというものでした。列は、それに悩む、参列者さんたちの行列なのでした(笑)
その中で、私は、「正直さ」を選びました。
結婚に必要な「忍耐」?!
いえ、どれもこれも、実のところ、必要なものではあるのかもしれませんけれど。そう、忍耐でさえも!
自分でない誰かを理解していく、また良い関係でいるということは、コツコツと時間のかかるものです。そこには、もしかしたら、「この人と幸せになる!」という決心を、何度も何度も、思い出す「忍耐」が必要になってくるかもしれません。
苦しみに耐えるものではありません。喧嘩をする度、何かすれ違いがある度、もう大嫌い!ってなっちゃう度に、「幸せ」を選択し続けるという「忍耐」のことなんです。
さて、私の選んだ「正直さ」について、お話を戻しましょう。
ちょうど、結婚式があった頃、私は、こんなことを考えていました。
人間関係に悩む時、誰かとの関係が近すぎたり、近いどころか、すっかり癒着状態だったり、自分の人生なのに、誰かが自分の人生の主人公のようになっていたりすることがあります。当然、自分は振り回されて、ヘトヘトになるけれど、楽しくもなければ、幸せでもない、とても苦しい状態ということが起こります。
「適正な距離を保つ」ということ
カウンセリングの中でも、本当によく伺うジャンルでもあります。
そんなご相談の時、カウンセリングでは、「適正な距離を保つ」お話をさせていただきます。今、誰かとの距離がくっつきすぎているのですね。きちんと「線引き」をして、自分のテリトリーを守り、キープする練習をしましょう。そのための方法などを、ご提案したりします。
では、パートナーとの関係の中では、どうだろう。
そう考えた時、パートナーとの間に「線引き」を持ち込むのは、何か違うような気がしてきました。(ご自身に危険が及ぶ場合には、しっかり距離を取らねばなりません)
「パートナー」との間にある、あらゆる「線引き」を取り外すことが大切で、「正直さ」というのは、その時に必要なひとつだと思ったのです。
日本の女性が、奥ゆかしく、物言わず、静かに微笑んで、夫を立て、家を切り盛りする。
そんな時代は、とっくに終わったはずで、しかも時代は、女性に対して、大きく切り開かれ、社会の中で、仕事をしている女性があたりまえにいるにもかかわらず、現代の女性たちが、今もまだ「物言わず」家を切り盛りしていることの多いことを感じるのです。
家のことは、女性の担当で、責任を持たなければならないものだと思っていることで、大変だとか、今日はやりたくないとかがタブーになっているようです。そんなこと「思ってもいけない」くらいに抑え込んでいて、非常にストレスを感じている女性が多い時代なのです。
我慢が「怒り」に変わる理由
抑え込んで、我慢していると、私たちは周りに「怒り」を感じ始めます。どうしてわかってくれないの、助けてくれないのと感じてしまうのですね。夫婦関係であれば、当然一番近い「夫」に対して、それが出ます。しかし「物言わぬ」妻の心の内を、夫は、なかなか理解することができないもののようです。ましてや、「怒り」は隠しておかなければと、妻は思いますから、さらに上手に隠された心の内は、夫には、発見不可能ともいえるでしょう。
ここで申し上げようとしている、パートナーシップにおける「正直さ」というのは、「怒り」を夫にぶつけるということではありません。いえ、時にそういうこともあるかもしれませんが、できれば「怒り」になってしまうまで、「物言わず」にいることを止めて、普段から日常的に「正直」であるということのご提案です。
日常的に「正直」である大切さ
夫が正直でないから、私も正直になりにくい、ということは、実際多いかもしれません。でも、妻から、やりましょう。お手本を見せる意味もあります。
日頃から、つい隠している言葉って何でしょう。
あーつかれたー
ご飯作りたくなーい
子どもの宿題見てやってほしー
リモコン取ってほしー
肩もんでほしー
感謝してほしー
などなど
言っちゃいけないと思っていたり、言ったって無理だと諦めていたり、いろんな理由をつけて、飲み込んでいる言葉と、そこにくっついている感情が、どれだけあることでしょう。それに、夫が気がついていないとしたら、夫婦の関係が良いものになるとは思えませんね。
よーく見てみてください。これら、ひとつひとつは、そんなに大変なものでしょうか。可愛いものだと思いませんか。そして、これだけ見れば、もし夫がこれくらいのことを言ったとしても、そんなに負担にはならないはずなのです。
あーつかれたー
→ うん、つかれたねー。おつかれー
ご飯作りたくなーい
→ じゃあ、弁当でも買いにいこー
子どもの宿題見てやってほしー
→ パパが丸つけするよー
リモコン取ってほしー
→ ほい。
肩もんでほしー
→ あとで、オレももんでー
感謝してほしー
→ いつもありがとー
むずかしくない、ほっこりした日常。
過去に飲み込んだもののせいで、言葉に「怒り」のエネルギーがくっつくとき、それは、相手にとっては、「命令」されたように感じたり、ニーズの強い「要求」だと取られたりします。でも、ただ「正直」であるだけなら、それは、受け入れやすいものなのです。
私たちは、「共鳴」しながら生きています。心を開いていると、相手も開きやすいのです。優しくされたら、優しくしたくなります。正直さも同じです。まずは、私が正直であることで、パートナーが受け入れやすくなります。隠したり、禁止したりという「線引き」を外していく大切さは、ここにあります。
ご結婚したばかりの方も、そうでない方も、今、生まれた思いに「正直」になってみるということ。ただそこにある、その分量だけの思いに。
お試しいただけたらと思います。
池尾千里
「線引きをしないパートナーシップ」というテーマで、講演をします。
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メインテーマ「感じあえる関係性」を掲げ、9名の名古屋カウンセラーが、3名ずつ3つのジャンル(セルフコントロール、シンパシー、パートナーシップ)の視点からお話させていただきます。どんなカウンセラーがいるのか、どんな切り口のカウンセリングをするのか、「名古屋カウンセラーカタログ」としてご利用いただけたらと思っています。
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この「カップル・カウンセリング」のブログ連載では、男性心理を「池尾昌紀」が、女性心理を「池尾千里」が担当し、「男心」「女心」を解き明かしていきます。
合わせて「男心」「女心」を理解しあった二人が、どのように問題を乗り越えていけるのか、という事例を紹介しながら、恋愛・夫婦問題で悩んだり、恋人が欲しい!方へのアドバイスを発信していきます。
手っ取り早く「男女の心理が知りたい!」という方は下記の記事をご覧ください。
>>>「こんな時の『男心』『女心』がわからない!」シリーズへ
今後の「池尾昌紀」「池尾千里」の「カップル・カウンセラー」によります、男女関係改善のためのブログをどうぞご愛読いただけたらと思います。
今回の記事がお役に立てれば嬉しいです。
池尾昌紀・千里による”カップルカウンセリング”もご好評いただいております。お客さまのパートナーとご一緒にカウンセリングを受けていただくこともできます。
カップルカウンセリングの料金は、お一人で受けられるものと同じです。
ご希望の方は、ご予約の際にお申し出くださいませ。
次週、12月12日(月)は夫、池尾昌紀が担当します。
どうぞお楽しみになさってくださいね。
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