池尾昌紀

毎週月曜日の「恋愛テクニック」は「カップル・カウンセリング」と題して、パートナーシップの問題の修復やもっと幸せな二人になるための提案をしていきます。

担当は「池尾昌紀」「池尾千里」の夫婦カウンセラー。夫婦で毎週交代で発信していきます。

「月曜日:カップル・カウンセリング」のコーナーを、どうぞお楽しみに!

>>>本連載の過去の記事はこちらへ! 


◎カップル・カウンセリングの詳細は以下をご覧ください。
>>>「カップル・カウンセリグ」って何?


* * * * *

ある男性の独り言。


* * *

出張先の仕事がひと段落。

今回も大変な仕事だった。

ようやく仕事から解放されて、ホテルで一息。

近くにスーパー銭湯があるというので行ってみる。

リラクゼーションの店がある。

店員の女性がとても可愛くて、予約しようが迷う。

マッサージを受けながら、もしこの娘に声をかけたらどうなるのかな?

ついてきてくれたりしたらどうしよう・・・
* * *


女性の皆さんは、この妄想を聞いて、どう思われるでしょう。

バカじゃないの!と思われるかもしれませんね。


でも、この思いを解析すると、男性の心理を知るヒントになります。


ポイントは以下の3点です。

・出張先だった。

・大変な仕事がひと段落した。

・可愛いと思った女性は、見ず知らずの人だった。


この3点から何がわかるかというと、

・この男性は仕事でストレスを抱えていて、それを解消したいと思っている。

そして、それは普段からずっと抱えていると思われる。

・出張先で、ひと段落して、ホッとしている。

・可愛い店員さんは見ず知らずの人なので、日常を思い出すことはない。


これはどういうこと意味しているのでしょう。


男性の多くは、仕事というジャンルをがんばることで、家族を経済的に支え、社会的に守ろうと感じています。


それは責任感からくるものでもありますが、こうした形で役に立ちたいと願ってやっていることでもあります。


ところが、これを自覚していないことも多く、自覚していても、自覚以上に背負っていることに気がついていません。


だから、なかなか「ゆるむ」「休む」ことが難しいのです。


そしてもう一つのポイントは、妻や子どもの存在は、安心し、喜びも感じるものでありながらも、合わせて、日頃抱えている責任感や使命感や役に立ちたいと思う気持ちを思い起こさせる存在でもあるのです。


本当に男性の勝手な言い分なのですが、妻の顔を見ると「俺はしっかりやってるのか?」と自ら自問自答が始まってしまうのですね。しかも無意識のうちに。


すると摩訶不思議なことが起こります。


心の距離が遠い女性に対しては、この「俺はしっかりしてるのか?」というプレッシャーを感じないのです。

当たり前です。だって、関係ない女性だから。


すると、心の距離が遠い存在の方が、何も背負っていない分、弱いところを見せたり、緩んだりできる、という摩訶不思議なことが起こりうるのです。


ところが、愛している妻には、守らなければ、役に立たなければ、というプレッシャーを感じてしまう。

なぜなら、愛しているから、なのです。


こんな理由で浮気なんかされたら、された側はたまったものではありません。

女性だって育児や家事をきちんとやらなければ、というプレッシャーを感じながら生きているのです。

男性だけが苦労して、背負っているわけではありません。


けれど、男性の背負い方、助け方、役に立ちたい思いというのは、こんな質のものであり、本人が思っている以上に大きいということを知っておくことは、夫婦の関係性を良くすること、見直すことに役に立ちます。


夫は、こんなにも無意識にいろんなものを背負って、それを緩めることができなくて、出張先のように物理的な距離が遠い、そして、見ず知らずのお店の女性にしか、心を緩めないとしたら。

そんな夫に対して、ちょっとかわいそう、と思えてきませんか?


これは、夫婦ともに、そえぞれの立場から毎日がんばっている証拠でもあります。


ですから、日頃から、簡単なことでいいので、夫婦お互いにご褒美をあげあう時間と作ってあげてください。


デートのつもりで、お茶や食事に出かける。

簡単なお土産、プレゼントをあげる。


その時には、ありがとうの感謝の気持ちを伝えます。

可能なら「好きだよ」と伝えてみましょう。

言葉に出すのが恥ずかしい場合が「とても」多いので、メールやLINEや小さなメッセージカードでもオッケーです。
◎恥ずかしさについては、前回の記事を御覧ください
 >>>パートナーシップの中の「恥ずかしさ」という感情(池尾千里)


これを月に1回はやることに夫婦で決めておく。


そうすることで、お互いのがんばりを認めて、プレッシャーを理解してあげることにつながります。


今回のこの原稿、私、出張先のスーパー銭湯で書いております。

ええ、誰あろう、私の妄想ですとも。しかも、マッサージを予約する勇気もなく、パソコンに向かっているところが、さらに哀れ・・・


本当に男はバカだなあ、と思いながら、留守を守る妻のことを思い出しているのでした。


今回のお話が少しでもお役に立てたら幸いです。

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この「カップル・カウンセリング」のブログ連載では、男性心理を「池尾昌紀」が、女性心理を「池尾千里」が担当し、「男心」「女心」を解き明かしていきます。


合わせて「男心」「女心」を理解しあった二人が、どのように問題を乗り越えていけるのか、という事例を紹介しながら、恋愛・夫婦問題で悩んだり、恋人が欲しい!方へのアドバイスを発信していきます。

>>>本連載の過去の記事はこちらへ! 


手っ取り早く「男女の心理が知りたい!」という方は下記の記事をご覧ください。

>>>「こんな時の『男心』『女心』がわからない!」シリーズへ


また、夫婦の関係性についての記事は、下記をご覧ください。
>>>
「夫婦のラブ・クリニック」

今後の「池尾昌紀」「池尾千里」の「カップル・カウンセラー」によります、男女関係改善のためのブログをどうぞお楽しみにしていただけたらと思います。


次週は、2月29日(月)は妻、「池尾千里」が担当します。
どうぞお楽しみに!


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