池尾千里

毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーシップの問題の修復や、もっと幸せな二人になるためのご提案をさせていただいています。

担当は「池尾昌紀」「池尾千里」の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信しております。今週は、池尾千里が担当です。よろしくお願いします。



    



昨日は、バレンタインデーでしたね。

パートナーや、好きな人にチョコレートをプレゼントされた方もいらっしゃることと思います。


クリスマスと並んで、バレンタインデーはパートナーとのロマンスを感じるよい機会でもあります。


チョコレート商戦に巻き込まれているとも言えそうなイベントですが、殊更、日本で「バレンタインデー」が、男女間の愛を伝えるイベントとして盛り上がるのも、この「チョコレート商戦」の仕掛けが上手いということだけではないのかもしれません。

パートナー、例えば、結婚して何年も経つ相手との間に「ロマンス」を感じることを日常の中に持ち込むことが、ちょっと苦手な日本人にとっては、「バレンタインデーだから」「みんながやっているから」という前置きがあることで、「ロマンチック」なことをしてもよい、「愛」を伝えたりしてもよいという許可が出やすいとも言えるかもしれません。


そして、こんなにも盛り上がるということをとっても、我々日本人は、バレンタインのような機会を必要としているということなのかもしれません。


どうして私たちは、バレンタインやクリスマスを使わないと、パートナーと「ロマンチックな」ことをしたり、「愛」を伝えたりすることができないのでしょうか。


⬛︎「大好き」と言わない選択


結婚して、何年か経っている、また、こどもが生まれている場合もあるでしょう。親と同居をしているということもあるかもしれません。

日常が繰り返され、恋愛対象だったパートナーは、夫や妻となり、こどもたちのパパやママであり、婿や嫁となります。そして、やがて「家族」となっていきます。「男女」の関係というよりも、ほっとする安心感、絆、優しさのほうをより感じられる関係性へと変化していきます。

するとそこでは、「今さら、照れくさい」という「気恥ずかしさ」が出るようになってきます。

近い関係になるほど、「言わなくてもわかっているだろう」「言わないけど、ちゃんと愛してる」なんていうことが多くなってきます。これは、今頃あらたまって「恥ずかしい」から言わないという選択になるわけですね。


これは、なんでもない普通の日に、父親や母親に「大好き」だと伝えたり、「産んでくれてありがとう」と言うようなもので、なかなか勇気のいることなのです。自分が成長したことで、小さい頃のように、無邪気に「大好き」だと言えなくなるんです。


⬛︎「恥ずかしい」という感情は感じにくいもの


夫に「愛してる」って言うですって??

言いません。言いたくありません。絶対に。


と、こんなふうに言う妻がいるとします。まるで怒っているみたいですよね。

夫が浮気をして、頭にきているところでしょうか。

夫は家事をちっとも分担してくれない。

子育ては私ばっかりやってる。

そんなふうに、日頃の不満をたくさん抱えていることもあります。


すると、私は、夫に腹を立てているから「愛してる」なんて言ってあげないんだ、というふうに「怒り」のせいで「ロマンス」を遠ざけている、と思いますよね。

ところが、感情はミルフィーユのような層になっていると言われていて、「怒り」という感情は、エネルギーが強い分、一番上に上がってくると、その下のまったく別の感情を、本当にうまく隠してしまうのです。


とりわけ「恥ずかしい」という感情は、とてもわかりにくく、本人でさえも気がつかないことが多いため、パートナーがそこに気がつくことも、非常に難しいと言えます。


夫に「愛してる」と伝えようとした時、「怒り」を感じ始めたり、なんだか嫌な気持ちになったり、言いたくないという「抵抗感」でいっぱいになったりするでしょう。ぜひ、もしかしたら私はただ「恥ずかしい」のかもしれないと、心の中をみつめてみてください。


⬛︎「恥ずかしさ」を超えるためには


パートナーとの関係の中に、「男女」としての繋がりを取り戻すためには、この「恥ずかしさ」を越えていくことが必要になってきます。「恥ずかしさ」を強く感じると、私たちは、表現することや自分を隠したくなってしまいます。自分を引っ込めて、何も伝えなければ、パートナーは、あなたのことが、どんどん理解しにくくなってしまいます。


「恥ずかしさ」に打ち勝つのは、なかなか大変です。

そんな時は、「恥ずかしさ」を感じている自分のことを、ちゃんと受け入れてしまいましょう。

「私、恥ずかしいの!」と、ひとりで口に出してみるのもいい方法です。

またパートナーに向かって、伝えられるようなら言ってみるのもいいでしょう。


「恥ずかしい」というあなたの感情は、相手にとっては、気分の悪いものではありません。相手を失礼のないようにしようとしていたり、大事にしたり、大好きだったりすることで湧く想いが、相手を傷つけることはないのです。


「恥ずかしさ」の向こう側にある、一歩先のパートナーシップを、そして、ロマンスをもう一度手に入れてください。



池尾千里


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この「カップル・カウンセリング」のブログ連載では、男性心理を「池尾昌紀」が、女性心理を「池尾千里」が担当し、「男心」「女心」を解き明かしていきます。


合わせて「男心」「女心」を理解しあった二人が、どのように問題を乗り越えていけるのか、という事例を紹介しながら、恋愛・夫婦問題で悩んだり、恋人が欲しい!方へのアドバイスを発信していきます。


手っ取り早く「男女の心理が知りたい!」という方は下記の記事をご覧ください。

>>>「こんな時の『男心』『女心』がわからない!」シリーズへ


今後の「池尾昌紀」「池尾千里」の「カップル・カウンセラー」によります、男女関係改善のためのブログをどうぞご愛読いただけたらと思います。


今回の記事がお役に立てれば嬉しいです。


次週、2月22日(月)は夫、池尾昌紀が担当します。

どうぞお楽しみになさってくださいね。


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