浅野

カウンセリングサービス 浅野寿和 です。いつもご覧いただきありがとうございます。

台風一過、今日の名古屋は晴天です。が、一気に肌寒くなってきましたね。季節の変わり目って、肌で感じて記憶しているようで、いつも記憶していないのですが、しかし今は着実に冬が近づいていることが分かる感じですね。

つい先日まで、日中は夏の様な日差しが降り注いでいたので、急に秋服を出そうとしても間に合いませんでした(笑)もうちょっと夏服の重ね着でやり過ごそうなんてズボラなことを考えているのですが、そろそろちゃんと準備したほうが良さそうですね(笑)。


では今日のテーマはコチラです。

「言ってはいけない」が導く別れたい気持ち。

■恋愛のご相談の中で「もう愛せない」「付き合うことが苦しい」という言葉をお聞きすることがあります。

今までに何度も「今度こそは長く付きあおう」と思うけれど、どこかパートナーを「もう愛せない」と感じる恋愛が過去に何度もあって、その度に自己嫌悪に陥ってしまう、だとか。

今まで長い間パートナーと付き合ってきた。けれど、もう一緒にやっていくことが難しいと思うけれどパートナーのことを思うとなかなか切り出せない、だとか。

もうパートナーには逃げるように別れを告げるしかない、だとか。

本当はこんなはずじゃなかったし、恋愛でこんな結末ばかり迎える自分って・・・と悩まれる方もいらっしゃるようです。

もちろん多くの方が「最初から別れがやってくる」と思って恋愛を始めることって少ないと思うんですよね。

だとしても、何故かあなたが本当に長く付き合いたいと思っても、何故か自分の気持ちが続かない、恋愛が苦しくなってしまうこともあるようです。

そんな時「自分って恋愛体力がないのかな?」「人を愛せない人なのかも?」といった疑いを産んでしまうこともあるようなんですね。

そういったお話を実際にカウンセリングの中でお聞きすると、いろんな事が見えてきます。今日はそんな「どうしても別れてしまう」といったケースに潜む心理について、その一例ではありますが、テキストを書き進めてみたいと思います。よろしければお付き合いください。


■とかく「我慢」を続ける恋愛をされている方がいらっしゃいます。

ご自身でも気づかないうちに「いろんな不満や相手にお願いしたいこと」を我慢して恋愛をされている方がいるんです。

恋愛の中で、お互いのライフスタイルなど、ぶつかり合う個々の価値観ってありますよね。そしてこういった「お互いの価値観がぶつかる事」もまた、恋愛や結婚生活の中では当たり前のように起きますよね。だからこそお互いの思いや意見を分かちあったり、相談するというプロセスはとても大切になるものです。

が、まれに「もう限界だ!」と自分で感じるまで、自分の思いを表現しない方、我慢する方がいます。

「私はこんなことを言えば相手はきっと辛い思いをするだろう」だとか。
「恋愛ってきっとこういった我慢が募るものなんだろう。いつか我慢を続ければ報われることもあるんじゃないかと思う」

実際のカウンセリングの中で伺うご意見としては、こういった言葉が多いでしょうか。


心理的には「禁止」と呼ばれるものです。タブーの心理。

こういったネガティヴな思いを持ってはいけない、伝えてはいけない。それは自分のためだけじゃなく、パートナーのためにも。そう感じていることがあるんですね。

もちろんそういった愛し方や優しさって悪いことじゃありません。ただ、だからこそ辞められないという罠も潜んでいるのです。

例えば、恋愛やパートナーシップの中で感じる不満感、言いたいことって僕たちは当たり前のように感じますよね。

しかしその部分の心理に禁止がかかると、あなたはパートナーには自分の本音を悟らせなくなります。

だから、

デートも「楽しい」と言います。男性ならエスコートもちゃんとします。
一緒にいればボディータッチもセックスもちゃんとあります。
周囲の友達にも「あそこは本当に仲がいい、幸せそうだ」と見られます。

そしてパートナーの楽しそうな顔を見る度に嬉しさも感じます。
でも、自分の中に残る違和感がある。そしてその違和感はいつも抑圧されます。

(だからパートナーからも、時には家族や他人からも頼られます。どこか信頼されるし、不満も言わない強くて温かい人だと思われます)

けれど、当のご本人の心の中は・・・不安や不満、苦しさがあって、だからこそ「本気で愛せない・恋愛を楽しめない」という感覚を感じていらっしゃることも少なくありません。

しかし、自分がどうして恋愛が楽しめないのか?の理由が自覚的できることは少ないんです。だからこそ、「僕は私はいつもこうだから・・・」とあえて問題にはしないようなっている。

逆に、自分の中の本音を表現すれば、パートナーをはじめ、他の人に迷惑だろうと思うことが多いから、ちゃんと彼、彼女をしている自分はパートナーに対して誠実であるとしか思わない。まさかその我慢があなたの愛せない気持ちを作り上げているとは思わないことが多いのです。


そしてあなたの我慢の限界が来るとき、それはパートナーシップレベルの不満で爆発する、と限ったことじゃありません。

例えば仕事の責任が重くなる。
家族に問題が起きた。
両親がやたら結婚を心配してくる。

など、恋愛とはまた違った刺激があなたの抑圧していた「不満感」を揺れ動かしたり、日常の様々なプレッシャーに耐え切れなくなって、「もうこれ以上我慢はできない」と、自分の抱えている負担を減らそうとするのです。

その負担を減らす行為が「別れ」になることも少なくないようです。もちろんすぐに答えなんで出ないでしょうから、付き合う中で悶々と考えておられることも少なくないと思うんですが。

で、何故ここで別れになるか?という理由をあえて挙げるとするならば、「パートナーが一番大切だから」。つまり、こういったタイプの方にとって「パートナーが一番気を使う存在だから」なんです。

「僕と、私と一緒にいない方がいい」「もう疲れた」

そう一人になろうとすることがあるんですね。それは相手のことが嫌いになったというより、「自分が疲れた」なんですね、この時点での答えとしては。


■え、それってワガママじゃない?そこまでいい人に見られたいの?

この話を読んでそう思われる方がいたても不思議じゃありません。僕もそうとしか思えないこともありましたから。

でも僕自身、カウンセリングをさせていただき、心理学を学んでいく中で「そうなってしまう理由」があると理解できるようになってきたんですね。

多くこういった問題を抱える方は、幼少期からの成長プロセスで、自分が傷ついたり、傷ついた家族を見ていることが多いようなんです。当の本人さまはそのことにあまり自覚的ではないから、なかなか変えがたい心の癖になってしまうわけですけども。

例えばご両親の不和、過剰な躾や抑圧、時には離婚や、死別などの経験をされていたり、過去の恋愛で大きな痛手を経験されていたり・・・。

そんな成長プロセスの中でのハートブレイクの度合いだけ、「自分がされて嫌なことは相手にしない」という発想が、一般的な方の思いよりも過剰に根付いていることが少なくありません。

だから、人間だから当たり前のように抱える「不満」や「依存心」など、心の中にある一つの本音が言えないという問題を抱えやすいのです。「自分の本音を言う=他人を傷つける」という感覚がその成長プロセスの中で強く根付いている度合いだけそうなります。

もちろん、それぐらい我慢する理由は悪意ではないことが殆ど。むしろ幸せやパートナーの笑顔を渇望されている事のほうが圧倒的に多いのです。じゃなきゃ我慢などしませんよね。

でも、実際の恋愛で漠然とした苦しさを感じたり、パートナーを愛する気持ちを感じられなくなった自分を罰してしまうと、「別れ」を選びたくなるような心理状態に追い込まれてしまうのですよね。

そんな方にとって、別れを切り出す罪悪感や自己否定感がまた強くなっても生まれても不思議じゃないと思うんですね。だから更に一人になりたくなるのというループが待っているわけですが。

(※実はこういったお話に隠れた心理として「癒着」の問題もあるのですが、テキストの分量が多くなりますのでここは割愛します。よければ僕のブログにいくつか記事がありますのでご覧になっていただければ幸いです。)


■こういった恋愛の問題を良い方向に考えていくために必要なメソッドは「許し」と「信頼」です。

もしあなたが、我慢が当たり前になっているからこそ、恋愛が辛くなるのならば、普段言えないことを表現する経験をすることです。

なかなか言えないこともあるかと思いますが、最初からパートナーに話すことが難しいなら、まず信頼できる友人や家族から。カウンセラーに話してみることも一つの選択肢だと思います。話すこと、人に受け止めてもらうことで、あなたの頑なな感情も和らいでいくことがありますからね。


そして、もう相手のことを愛せないという罪悪感にハマり込んで自分を裁いたり、別れを導いてしまう自分を責めるのではなく、「自分はどうして愛せなくなっていってしまうのか?」を知ることです。

そもそもあなたは、いつから?どのような状況から?
「本当のことを相手に伝えないようになったのか」の理由の根っこを見ていくこと。

多くの場合、相手に迷惑を掛けたくないだとか、我慢するしか無かった過去、があることって少なくないんではないかな?と思うんですね。

そう理解することで、まずはご自分を少しでも許すことができるかもしれません。

そういった許しや理解のプロセスを経て、ようやくパートナーと気持ちをわかちあったり、話し合うことができるようになるものだと思うんですね。

むしろそうならない限り、あなたは相手を傷つけるぐらいなら、別れようという選択肢しか持てないかもしれません。

まさに「自立の心理パターン(自分で悩んで自分で決める)」ですが、その繰り返しであなたが辛い思いをする度合いだけ、またパートナーさんも辛い思いをしますから、一度は求め合った関係だったはずなのに、「お互いが負ける」選択肢しか残されていないんですよね・・・。


■相手のことを思って、相手が傷つかないように配慮する。それも愛情で大切なことです。ただ、どちらかが無意識にでも強く自立したり、犠牲している関係はやっぱり何か問題をもたらしてしまいがちです。


そもそもパートナーシップの醍醐味やメリットの一つこそ「分かち合うこと」。それはいい事もそうではない事も含めて心の中を理解し合うことで、更に強い絆を結ぶことができるようになっていきますね。

もしあなたが「今度こそいい恋愛、いいパートナーシップを」と願ったのであれば、苦しさや葛藤の中で答えを出すのではなく、そんな葛藤を持った自分をまず認識し、許していきませんか?

そしてあまりに自分の感情が分からない、扱えないのであれば、先に恋愛の結論を出すよりも、例えばカウンセラーとともにご自身の感情のクセを見つめてみたり、ハートブレイクがあるならそのケアをしてみるという選択もあると思うんですよね。

心の面で見れば、あなたが自分の抑圧した感情を解放すると心に余裕ができます。そこで自分のアイデアも恋愛に対する価値観も変わっていく余地が生まれていくんです。

もちろん恋愛って付き合う自由もあれば別れる自由もあります。だからその答えを誰も縛ることはできないでしょう。ただ、あなたが今度こそは・・・と思った恋愛の中で、もう後悔したくないとお考えならば、ここまで進んでから答えを考えてもいいのではないかな?と僕は思うことがありますね。

今回は以上です、最後までご覧頂きましてありがとうございました。


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