映画マイ インターンは、ファッション通販サイトで急成長した女性ジュールズ(アン・ハサウェイ)が仕事や家庭の問題に悩みながら、高齢者の新人インターン、ベン(ロバート・デ・ニーロ)に助けられて、自分らしく生きていく物語
仕切りのないワンフロアのオフィスで、良いことがあれば鐘を鳴らして全員で祝う。もちろん服装も自由で社会的な成功をおさめているけれど
彼らが属している社会はまだまだ
仕事で成功しているジュールズを良く思っていないママ友
ファッション業界を格下に見ている実業家
専業主夫であることに不安や焦りを感じて浮気する夫
などで構成されている
アメリカでもそうなのだから
日本の事情は推して知るべし
前例がないとか若いという理由だけで
パイオニアや若者はいつの時代も
計り知れない苦悩がある
シニア(高齢者)インターンのベンは70歳のやもめという設定
カジュアルな職場にも、大切に使い込んだアタッシュケースとチーフまで揃えたスーツで通う
つまり、自分のスタイルは崩さない
初めは、瞬時に勘どころを押さえるベンを「目ざとすぎる」という理由で敬遠していたジュールズも、出過ぎず柔軟に対応出来るベンをしだいに頼るようになる
自分の子供だけじゃなく、娘のお友達たちを預かったりする時も
親として大人として
生存年数だけは彼らより長い自分は何が出来るだろう
と考える
ベンには経験がある
経験があるということは知恵があり、
知恵とは
「ここまでなら大丈夫」
「こうすればイケる」
「こんなルートもある」
という積み重ねで作られる
どの時点で政治力を行使するか、とかもきっと知恵
枠を壊すのは若者の役目かと思いきや
「この辺が崩れやすいよ」と提示する知恵が世界を飛躍的に広げることもある
若者たちを見ていると
教えるとか、導くとか
そんな事はとても出来ないほど輝く命で生きている
だから
大人に出来ることは
ベンのように
スタイルを変えないことで
自分自身もしっかりと立って
相手にとっての安定の場所になり
求められた時には
知恵をシェアすることじゃないかな
せっかく年をとっていくのだから
どんな場面でも
誰に対しても
どこに居ても
そんな大人で居たいなと思う