胃の不快感を訴える方が
最終的に、機能性ディスペプシアと診断されるケースが増加しています
耳慣れない診断名かもしれませんが
安部元首相の診断名は、これだったようです
鍼灸でも患者さんの増加に伴って
対応するケースが増えてきており
私のところにも
この診断を受けた方が増加しています
全身の倦怠感
心臓の付近の痛み
不感症
胸焼け
などの症状から、始めは
癌
心臓病
うつ病
などを疑って、色々な科をまわられた方もいらっしゃいました
胃の痛みや膨満感をディスペプシアといいますが
こうした症状が続くにも関わらず
内視鏡検査で異常が見られない場合
逆流性食道炎、または機能性(器質的変化:炎症や潰瘍がない)ディスペプシアと診断されます
逆流性食道炎は、食道と胃の間にある括約筋が緩んで
胃の内容物や胃酸が食道に逆流して、胸焼けや痛みが起こります
ストレス、食生活の欧米化(出ました!)、肥満、加齢等が原因とされ
油分の多いもの、甘いもの、かんきつ類、刺激物などをさけるように指導されます
機能性ディスペプシアの診断には
上腹部痛、膨満感、食後の不快感などが慢性的(6ヶ月以上)続くなどの診断基準があります
どちらも胃酸を押さえる薬が処方されます
逆流性食道炎は、括約筋が緩んだ状態のため
余程重症で手術をしない限りは治らないとされています
自分で動かせる筋肉ではないので鍛えることは出来ません
機能性ディスペプシアも、再発を繰り返します
鍼灸では、症状に合わせた対応により
痛みや膨満感は早期に改善しますが
他の病気と同じく
生活上の注意点を守らなければ
簡単に再発してしまいます
留意点としては
寝しなに食べ物を口にしない
(食べてすぐに横にならない)
消化を助けるためによく噛む
腹八分を心がける → アンチエイジングにもダイエットにも
タバコやアルコールは控える
ストレスを溜めない
と、当たり前のことばかりです
下血、吐血などがなく
慢性的に、こうした症状を繰り返していらっしゃる方には
鍼灸を選択肢に加えられることをお勧めいたします