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凪の白花<小説>

静かに気まぐれに48の子たちの小説を書いていきます
(ここに書かれている物語等は全てフィクションです。実際の団体・個人等には一切関係ありません)

『世界が泣いているなら』を聞いてたらもわっときた


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世界が…あなたが泣いているなら私も号泣しよう











地下へと続く暗いじめじめとした階段を下りて
重く分厚い鉄の扉をゆっくりと開ける



「………」



中にいたのは無言で涙を流し続ける少女
ベッドの上…真っ白な服を着てテレビの画面を見ながら
きれいな雫を落とし続けている



「玲奈ちゃん」



そう呼べば彼女はゆっくりと首をこちらに向ける
涙を流しているその姿さえもきれいだと思う私も相当重症だ



「じゅ…り…な」



「またテレビ見てたの?私が来たとき以外は見ないでって言っているのに」



全く懲りないんだから…と机の上に置いてあったリモコンを取りテレビをして
指で涙のあとが残らないようにそっと雫を拭う




「……女の人が仕事の帰り…通り魔に刺されて…亡くなったの…辛かった…怖かった」



きれいに泣きながら途切れ途切れに言葉を紡ぐ
私に伝え終わった後もせき止めていたダムが崩壊したように
両手で顔を覆って泣き続ける
まるであたかもそれが自分の身に起きたことであるかのように


「そっか…怖かったね。でも今は私がここにいるよ?私を見て?」



「うん…珠理奈…会えてうれしいよ」


恐怖に震える彼女を立ったままそっと抱きしめると
玲奈も珠理奈の背中に手を回しえへへ…と微笑んだ

外を知らない彼女は籠の中の鳥だ
世界が泣けば彼女も泣く
世界が幸せなら彼女は笑う
彼女は自分以外の世界のすべてを無視することができない


『悲しみなれるのは嫌だ…世界が泣いているなら私も号泣する』


最初に出会ったとき彼女は私にそう言って泣いた
私は無力だ…何もできない
ならせめて彼女が泣くなら私も号泣しよう




「玲奈ちゃん。私が幸せだったら私のために笑って?私が悲しみに暮れていたら号泣して?私のために…私だけのために」



「じゅりな?悲しいの?…珠理奈が悲しいなら…私も悲しいよ」


先ほどようやく収まった雫がまた白い頬を伝ってこぼれる
見知らぬ誰かのために泣く彼女を見て
胸を締め付けられるような苦しさを感じるのは
きっと気のせいではないはずだ
彼女が泣いているなら…私はきっと今悲しいのだろう


「私も玲奈ちゃんが泣いているなら…号泣するよ」



そういうと彼女はきょとん…とした顔で私の顔を見て笑った
そんな彼女を白いベッドに押し倒して指を絡める
玲奈ちゃんが笑っているなら私は今うれしいのだろう
私のためだけに笑い泣く彼女に私は無意識に笑みをこぼす






『世界が泣いているなら私も号泣しよう』





彼女の世界は私だけでいい
重たい鉄の扉がゆっくりと音を立てて閉まった






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軽い設定


・玲奈
生まれながらに感受性がとても強い
ニュースなどで見る事件も自分のことのように感じてしまう
人込みでは色々な人の想いを受信してしまうため普段は地下室で暮らしている
珠理奈は玲奈のために泣き笑いしてくれる初めての人なので特別
早く珠理奈が自分の意志で泣いたり笑ったりできればいいと思っている


・珠理奈
生まれながらに感受性がほとんどない
感情もよくわからなくて玲奈に初めて会ったとき
自分に共感して涙を流し続ける玲奈を見て初めてきれいという感情を覚えた
玲奈が笑っていれば自分は今うれしいなど玲奈の表情で今の自分の感情を理解している
何にも共感できない珠理奈にとって玲奈は自分の感情を揺さぶる唯一の人なので特別
玲奈が共感して泣き笑うのは自分のためだけであればいいと思っている
要するに世界中の人間に無自覚のジェラシー(笑)





共依存バンザイ\(^o^)/オワタ