これはすごい発見 | 読む人の従容たる日常

読む人の従容たる日常

阪神のことはもちろん、趣味や日頃のことについても書いていきたいと思います。
自己啓発系・投資系・ビジネス系・通販系のフォロー申請はお断りしてますし、こちらからも伺いません。



ワイも存在だけは知っとったが、片岡千恵蔵さんが金田一耕助を演じた映画があり、金田一耕助ものの映像作品としては1番最古になる。


全盛期のことはワイはわからんが、片岡千恵蔵さんと言えば時代劇六大スタアと呼ばれたほどの人気俳優やった。


金田一耕助については知っとる人も少なくない、日本を代表する名探偵である。

絣の単位の羽織と袴をまとい、風貌もボサボサの蓬髪にフケ症を患い、興奮すると頭を掻きながらどもってしまうという特徴的なキャラクターでもある。


で、片岡千恵蔵さんが演じると金田一耕助がこうなる。



ワイも実際に見たことがないので何とも言えんが、この容姿から「多羅尾伴内やん…」と感じる方も少なくないとは思う。

まあ、ヒントにした訳やないんやろけど、その後千恵蔵さん主演弾多羅尾伴内が作られることになるから、イメージも一緒になるのは当然なのも知れん。


片岡千恵蔵さん主演の金田一映画は計6本あるが、うち2本は現存するものの、「獄門島/獄門島解明編」は総集編のみしか残っておらず、「八つ墓村」「犬神家の謎 悪魔は踊る」「悪魔が来たりて笛を吹く」は消失したと言われていた。

そのうち、昭和29年の「悪魔が来たりて笛を吹く」のフィルムが発見されたというから、これはファンにすればとんでもないお宝が見つかったことになる。


先にも書いたが、ワイの金田一耕助と言えば、石坂浩二さんであり、古谷一行さんになる。

石坂さんが原作に似せて演じてくれたのが恐らく金田一映画としては初になるやろし、古谷さんも人懐っこさでは原作に似とるように思うが、原作の横溝正史先生によれば、イメージに近いのは渥美清さんが演じたものらしい。

それより前は皆スーツ姿に拳銃まで抱えた言わば無国籍映画の要素も含んだものやった。

東宝なら河津清三郎さんや池部良さん、大映なら岡譲司さん、東映も片岡千恵蔵さんの後に高倉健さんが一度演じとるけど、皆スタイリッシュは風貌や操作法やった。

今なら信じられない原作改変が当たり前のようにまかり通る時代やった。

それもまた映画が唯一の娯楽やったことからも、製作者側が原作は原作として、映画はより面白くしたいという思いがあってのことやったんやろう。


今後フィルムが修復をされて、一般公開される日も来るとは思うが、こう言った古い映画は作られた当時の世相も分かれば、映し出される街並みから当時を懐かしむことができるだけに、楽しみではある。